【都落ち】と【上京】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「都落ち」(読み方:みやこおち)と「上京」(読み方:じょうきょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「都落ち」と「上京」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「都落ち」と「上京」の違い

「都落ち」と「上京」の意味の違い

「都落ち」と「上京」の違いを分かりやすく言うと、「都落ち」はマイナスのイメージで使う言葉、「上京」はプラスのイメージで使う言葉という違いです。

「都落ち」と「上京」の使い方の違い

一つ目の「都落ち」を使った分かりやすい例としては、「平家は源氏に敗れてついに都落ちすることとなりました」「家賃が払えず東京を離れて実家に帰る都落ちを経験するとは思ってもいなかったです」「芸能界を引退して地元に戻った彼女は都落ちと笑い話にしていました」などがあります。

二つ目の「上京」を使った分かりやすい例としては、「高校卒業を機に夢を追いかけて上京しました」「彼は俳優を目指して18歳で上京したそうです」「大学進学のために春から上京することになりました」「上京当初は物価の高さに驚いた記憶があります」などがあります。

「都落ち」と「上京」の使い分け方

「都落ち」と「上京」は似た言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

結論から言ってしまうと、「都落ち」と「上京」は対義語になります。

「都落ち」は都会、特に東京を離れて地方へ転勤や転居などをすることを意味する言葉なので、都会で活躍していた人が地方に移り住むような、ややマイナスイメージを持つ表現です。

一方、「上京」は地方で暮らす人が東京に行くことを意味する言葉なので、希望や前向きな行動として使われるプラスのイメージを持つ表現というのが違いになります。

「都落ち」と「上京」の英語表記の違い

「都落ち」も「上京」も日本語特有の表現なので、直訳した英語表現はありません。

「都落ち」の意味

「都落ち」とは

「都落ち」とは、都会、特に東京を離れて地方へ転勤や転居などをすることを意味しています。

「都落ち」の使い方

「都落ち」を使った分かりやすい例としては、「芸能界での活動が減ってきた彼女は地元へ帰って仕事しているらしいので都落ちと言えるだろう」「東京での生活に疲れてしまい都落ちすることを決めました」「彼は都落ち後に再起を計ったもののその夢は叶いませんでした」などがあります。

「都落ち」は都会、特に東京を離れて地方へ転勤や転居などをすることを意味する言葉で、社会的地位や勢いを失って表舞台から退く場合が多いので、基本的にはマイナスのイメージを伴っています。

「都落ち」の語源

「都落ち」は平安時代に生まれた言葉です。元々は朝廷や貴族、武士が政治の中心だった京都から離れて落ちのびるという意味で使われていました。そのため、「都」という漢字を使っているのです。

しかし、現代では日本の首都が東京であるため、東京から離れる場合に使うのが一般的になりました。また、社会的地位や勢いを失って表舞台から退くという比喩的な表現としてもよく使われています。

「都落ち」の対義語

「都落ち」の対義語・反対語としては、地方で暮らす人が東京に行くことを意味する「上京」があります。

「都落ち」の類語

「都落ち」の類語・類義語としては、低い地位や官職におとすことを意味する「左遷」、失敗したり陥れられたりして地位や立場を失うことを意味する「失脚」などがあります。

「上京」の意味

「上京」とは

「上京」とは、地方で暮らす人が東京に行くことを意味しています。

表現方法は「上京したい」「上京する」

「上京したい」「上京する」などが、「上京」を使った一般的な言い回しになります。

「上京」の使い方

「上京」を使った分かりやすい例としては、「上京してから慣れない都会の生活に戸惑うことばかりです」「上京してからというもの時間の流れが地方とはまるで違うと感じます」「妹が就職で上京してくるので当面は一緒に住むことにしました」などがあります。

「上京」は地方で暮らす人が東京に行くことを意味する言葉です。基本的に夢や希望を持って東京へ行くのが一般的なので、希望や前向きな行動のようなプラスのイメージを伴っています。

「上京」の特徴

特に東京近辺の大学へ進学、東京近辺への就職、芸能界やクリエイティブ業界など夢を追いかけて東京に出るときなどに使うのが一般的です。

また、「上京」は物理的な移動だけでなく、環境の変化、夢や希望などの感情も込められていると覚えておきましょう。

「上京」の対義語

「上京」の対義語・反対語としては、都会、特に東京を離れて地方へ転勤や転居などをすることを意味する「都落ち」があります。

「上京」の類語

「上京」の類語・類義語としては、今までより高い地位や役職に就くことを意味する「栄転」があります。

「都落ち」の例文

1.人気絶頂だったアイドルがスキャンダルで都落ちするなんて、誰も予想していませんでした。
2.就活に失敗して地元に帰るしかなくなってしまいました。まさに都落ちと言えるだろう。
3.政争に敗れてしまった貴族たちは、都落ちを余儀なくされました。
4.昇進争いに敗れて地方支社に飛ばされてしまい、40歳にして都落ちです。
5.大学卒業後に地元に戻ったら、都落ちではないかと近所の人に噂をされています。

この言葉がよく使われる場面としては、都会、特に東京を離れて地方へ転勤や転居などをすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「都落ち」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「上京」の例文

1.上京した友達と久しぶりに地元で再会して、懐かしい話に花が咲きました。
2.上京してからもう10年が経ち、すっかり東京の生活にも慣れました。
3.両親は私が上京するのを心配していましたが、今では応援してくれています。
4.芸能界入りの夢を叶えるために上京したが、現実はそんなに甘くありませんでした。
5.地元を離れて上京することに、不安と期待が入り混じっています。

この言葉がよく使われる場面としては、地方で暮らす人が東京に行くことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「上京」はプラスのイメージで使う言葉です。

「都落ち」と「上京」は対義語の表現です。どちらの言葉を使うか迷った場合、都会、特に東京を離れて地方へ転勤や転居などをすることを表現したい時は「都落ち」を、地方で暮らす人が東京に行くことを表現したい時は「上京」を使うと覚えておきましょう。

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