似た意味を持つ「見落とす」(読み方:みおとす)と「見逃す」(読み方:みのがす)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「見落とす」と「見逃す」という言葉は、どちらも見ながらそれに気がつかないでいることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「見落とす」と「見逃す」の違い
「見落す」と「見逃す」の意味の違い
「見落とす」と「見逃す」の違いを分かりやすく言うと、「見落とす」は見るのだが気がつかないというニュアンスで使う、「見逃す」は見ていて気がついてるが対処しないというニュアンスで使うという違いです。
「見落す」と「見逃す」の使い方の違い
一つ目の「見落とす」を使った分かりやすい例としては、「私は誤りを見落とす」「道路標識を見落として一方通行を逆走してしまいました」「うっかりして注意書きを見落とす」「私たちは問題の本質を見落とす」などがあります。
二つ目の「見逃す」を使った分かりやすい例としては、「バントのサインを見逃す」「今回だけは彼女の万引きを見逃すことにしました」「忙しくて見たかった番組を見逃す」「好機を見逃す形となってしまいました」「彼の不正行為を見逃す」などがあります。
「見落す」と「見逃す」の使い分け方
「見落とす」と「見逃す」はどちらも見ながらそれに気がつかないでいることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「見落とす」は見ていながらそれに気づかずにいることを意味しており、見るのだが気がつかないというニュアンスで使います。
一方、「見逃す」は見ていながら咎めないことを意味しており、見ていて気がついてるが対処しないというニュアンスで使うというのが違いです。
「見落す」と「見逃す」の英語表記の違い
「見落とす」を英語にすると「overlook」「miss」となり、例えば上記の「私たちは問題の本質を見落とす」を英語にすると「We missed the true nature of the problem」となります。
一方、「見逃す」を英語にすると「miss」「pass up」「wink at」となり、例えば上記の「彼の不正行為を見逃す」を英語にすると「He wink at dishonest acts」となります。
「見落とす」の意味
「見落す」とは
「見落とす」とは、見ていながらそれに気づかずにいることを意味しています。
「見落す」の表記方法
「見落とす」は送り仮名を省略して「見落す」とすることもできます。
「見落す」の使い方
「見落とす」を使った分かりやすい例としては、「彼は問題の本質を見落とす」「バントのサインを見落としてしまいました」「送られてきたメールを見落とす」「誤字を見落としたままレポートを提出してしまいました」「医師が患者の異常を見落とす」などがあります。
「見落す」は見ていながらそれに気づかずにいることを意味する動詞です。つまり、見るのだが気がつかないというニュアンスで使います。
「見落す」は上記の「送られてきたメールを見落とす」のように、事象に気づいておらずそのままにしてしまった場合に使う言葉です。
「見落す」は日常生活やビジネスシーンなど様々な場面で使うことができます。
「見落す」の類語
「見落とす」の類語・類義語としては、見ていながら気づかないでしまうことを意味する「見過ごす」、書くべきことを書かないで残すことを意味する「書き残す」、聞いておくべきところをうっかりして聞かないでしまうことを意味する「聞き落とす」などがあります。
「見逃す」の意味
「見逃す」とは
「見逃す」とは、見ていながら咎めないことを意味しています。その他にも、見ていながら気づかないでそのままにすることや見ていながら対処することなくすますことの意味も持っています。
「見逃す」の漢字表記
「見逃す」の別の漢字表記として「見遁す」がありますがあまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、「見逃す」の方を使うようにしましょう。
「見逃す」の使い方
「彼はスピード違反を見逃す」「初犯なので見逃すことにしました」などの文中で使われている「見逃す」は、「見ていながら咎めないこと」の意味で使われています。
一方、「通行止めの標識を見逃す」「好球を見逃すの良くないことです」などの文中で使われている「見逃す」は、「見ていながら気づかないでそのままにすることや見ていながら対処すること」の意味で使われています。
「見逃す」は見ていながら咎めないこと、見ていながら気づかないでそのままにすること、見ていながら対処することなくすますことの三つの意味を持つ動詞です。
「見逃す」の特徴
「見逃す」は「スピード違反を見逃す」「いじめている現場を見逃す」などように、気がついてるが対処しないというニュアンスで使います。そのため、ややマイナスなイメージを伴っている場合もあると覚えておきましょう。
また、見ていながら気づかないでそのままにすることの意味は、類語である「見落す」と同じ意味であるので、お互いに置き換えることが可能です。
「見逃す」は日常生活やビジネスシーンなど様々な場面で使うことができます。
「見逃す」の類語
「見逃す」の類語・類義語としては、見方を間違えることを意味する「見誤る」、人の過失や悪いところなどを厳しくとがめず寛大に扱うことを意味する「大目に見る」、過失などを見て見ぬふりをすることを意味する「目をつぶる」などがあります。
「見落とす」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、見ていながらそれに気づかずにいることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「見落す」は様々な場面で使うことができる言葉です。
「見逃す」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、見ていながら咎めないことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、見ていながら気づかないでそのままにすることや見ていながら対処することなくすますことを表現したい時にも使います。
例文1と例文2は見ていながら咎めないこと、例文3は見ていながら気づかないでそのままにすること、例文4と例文5は見ていながら対処することなくすますことの意味で使っています。
「見落とす」と「見逃す」はどちらも見ながらそれに気がつかないでいることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、見るのだが気がつかないというニュアンスで使うのが「見落とす」、見ていて気がついてるが対処しないというニュアンスで使うのが「見逃す」と覚えておきましょう。