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【鏑矢】と【嚆矢】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「鏑矢」(読み方:かぶらや)と「嚆矢」(読み方:こうし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「鏑矢」と「嚆矢」という言葉は、どちらも鏑を付けた矢を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




鏑矢と嚆矢の違い

鏑矢と嚆矢の意味の違い

鏑矢と嚆矢の違いを分かりやすく言うと、鏑矢とは鏑を付けた矢を表し、嚆矢とは鏑を付けた矢だけでなく物事のはじまりも表すという違いです。

鏑矢と嚆矢の使い方の違い

一つ目の鏑矢を使った分かりやすい例としては、「遠く離れた的に鏑矢を射る」「流鏑馬で鏑矢が放たれます」「鏑矢や破魔矢は魔除けになります」「鏑矢の使い方やどんな音が鳴るのか動画で観てみよう」などがあります。

二つ目の嚆矢を使った分かりやすい例としては、「嚆矢を射ると大きな音が鳴ります」「遺跡の発見を嚆矢として調査が始まった」「この著書は環境保全活動の嚆矢的存在である」「英語教育の変革の嚆矢となるカリキュラム変更です」などがあります。

鏑矢と嚆矢の使い分け方

鏑矢と嚆矢という言葉は、どちらも矢の一種であり、鏑という球形状の木を付けた矢を意味します。この意味で用いられている上記の例文の「鏑矢を射る」「嚆矢を射る」の鏑矢と嚆矢は、互いに置き換えて使うことが出来ます。

さらに嚆矢という言葉は、物事の始まりの意味も持っています。鏑矢はこの意味を持たないため、上記の例文の「嚆矢として調査が始まった」「環境保全活動の嚆矢的存在」の嚆矢は鏑矢に置き換えることが出来ません。この点が、鏑矢と嚆矢という言葉の違いになります。

鏑矢と嚆矢の英語表記の違い

鏑矢も嚆矢も英語にすると「whisting arrow」「arrow with a whistle attached」となり、例えば上記の「鏑矢を射る」を英語にすると「shoot whistling arrows」となります。

鏑矢の意味

鏑矢とは

鏑矢とは、鏑をつけた矢、鳴り鏑矢、鳴り矢を意味しています。

鏑矢の使い方

鏑矢を使った分かりやすい例としては、「初詣で縁起物の鏑矢を買いました」「鏑矢と破魔矢の違いが分かりません」「鏑矢の音が鳴る仕組みが知りたい」「蟇目鏑矢の作り方を教えてください」などがあります。

その他にも、「鏑矢を戦闘開始の合図として空に向かって放つ」「那須与一は鏑矢を用いて的を射たという」「鏑矢の音をピアノで再現する」「ネットで鏑矢の画像を探しています」「鏑矢を販売しているお店はありますか」などがあります。

鏑矢とは、鏑を付けた矢のことであり、射ると鏑の穴から空気がはいって大きな音響を発して飛びます。鏑は木や竹の根などを用い、内部を空洞にして蕪(かぶら、かぶ)のような形をした作り物です。戦場における開戦の合図や矢合わせや、狩猟用の野矢として用いられました。

現在、鏑矢は伝統的騎射術である流鏑馬(やぶさめ)などで使用されています。また、鏑矢が出す音が邪気を払うとされ、破魔矢のように縁起の良い飾り矢としても親しまれています。

鏑矢の類語

鏑矢の類語・類義語としては、武器や狩猟具の一つを意味する「矢」、弦を張り弾力を利用して矢を飛ばすものを意味する「弓」、葦の茎で作った矢を意味する「葦の矢」、上差に使う鏑矢を意味する「上矢」などがあります。

嚆矢の意味

嚆矢とは

嚆矢とは、かぶら矢を意味しています。

その他にも、「物事のはじまり」の意味も持っています。

嚆矢の使い方

「馬上から嚆矢を放ち的を射る」「嚆矢で見事に飛ぶ鳥を落とした」「天に向かって嚆矢を射る仕草をする」「矢は嚆矢を用意した」などの文中で使われている嚆矢は、「鏑をつけた矢」の意味で使われています。

一方、「社長の一言がプロジェクト発足の嚆矢濫觴となる」「レジ袋の有料化を嚆矢とするエコ活動」「進撃の巨人を嚆矢から説明する」「進撃の嚆矢となる出来事だった」「議論の嚆矢として問題を提起する」などの文中で使われている嚆矢は、「物事のはじまり」の意味で使われています。

嚆矢の「嚆」は、叫び呼ぶことや鳴り響くことを表します。嚆矢とは、前述した鏑矢のことですが、転じて、何かの先駆けとなるもののたとえとして用いられる言葉です。昔、中国で戦いを始めるとき、敵の陣に射かけたことから、物事の初めや最初を表すようになりました。

四字熟語「嚆矢濫觴」の意味

嚆矢と用いた四字熟語には「嚆矢濫觴」(読み方:こうしらんしょう)があり、物事の始まりや起こりを意味します。「濫觴」は川の源のことであり、物事の初めを表します。「嚆矢」と「濫觴」は同義であり、これを重ねて意味を強めた言葉です。

嚆矢の対義語

嚆矢の対義語・反対語としては、物事の一番終わりを意味する「最後」、物事が終わることを意味する「終わり」、一番終わりを意味する「最終」、ものの最後や終わりを意味する「末尾」、物事の最後のところを意味する「どん詰まり」などがあります。

嚆矢の類語

嚆矢の類語・類義語としては、一番はじめを意味する「最初」、順序の一番はじめを意味する「第一」、順序のいちばん先や序列の第一を意味する「初め」などがあります。

鏑矢の例文

1.両軍の大将が合戦の合図である鏑矢を放ち、いざ出陣となる。
2.鏑矢の音が鳴る仕組みと作り方を、考古学者がYouTubeで解説しています。
3.風をきって大きな音を立てて飛ぶ鏑矢をイメージした曲を、パソコンで自作しました。
4.鎌倉にある鶴岡八幡宮では4月と9月に、馬上から鏑矢で的を射る流鏑馬が行わています。
5.近所の神社では、邪を払う飾り矢として破魔矢だけでなく鏑矢も入手できます。

この言葉がよく使われる場面としては、矢の先に鏑を付け、その先に鏃をつけた矢を表現したい時などが挙げられます。

例文1にあるように、鏑矢は射放つと大きな音が生じることから、戦場における合戦開始等の合図として用いられました。

嚆矢の例文

1.やぶさめは、疾走する馬に乗りながら嚆矢で的を射る伝統芸能です。
2.その血気盛んな武将は、誰よりも先駆けて嚆矢を放つことに拘っていた。
3.ひな祭りの嚆矢濫觴は何なのか、気になって調べることにした。
4.英語の嚆矢には、ゲルマン民族の大移動が深く関わっているようです。
5.システムの使い方次第で、新しい技術の嚆矢となる可能性もあります。

この言葉がよく使われる場面としては、やじりに鏑を用いた矢、何かの先駆けとなるもののたとえを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2の文中にある嚆矢は、やじりに鏑を用いた矢の意味で用いられています。例文3から例文5の嚆矢は、何かの先駆けとなるもののたとえとして用いられています。

鏑矢と嚆矢という言葉は、どちらも鏑を付けた矢を表します。さらに嚆矢は、物事のはじまりの意味も持つことを覚えておきましょう。

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