【みな】と【みんな】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「みな」と「みんな」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「みな」と「みんな」という言葉は、どちらもそこにいる全ての人のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「みな」と「みんな」の違い

「みな」と「みんな」の意味の違い

「みな」と「みんな」の違いを分かりやすく言うと、「みな」とは文語的に使う、「みんな」とは口語的に使うという違いです。

「みな」と「みんな」の使い方の違い

一つ目の「みな」を使った分かりやすい例としては、「みなが集まって相談している」「みなが贋作だったわけではありません」「今回の失敗はみな私の責任です」「この女優はみなに愛されている」などがあります。

二つ目の「みんな」を使った分かりやすい例としては、「みんなここに集まってください」「彼はケーキを一人でみんな食べてしまった」「みんながこっちを見て注目している」などがあります。

「みな」と「みんな」の区別方法

「みな」と「みんな」は、どちらもそこにいる全ての人や物を指す同じ意味持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあります。

「みな」は文語的に使うことが多く、「みんな」は口語的に使うことが多いと覚えておきましょう。

「みな」と「みんな」の英語表記の違い

「みな」も「みんな」も英語にすると「everyone」「everybody」「all」となり、例えば上記の「この女優はみなに愛されている」を英語にすると「Everyone loves this actress」となります。

「みな」の意味

「みな」とは

「みな」とは、そこにいる全ての人のことを意味しています。その他にも、全てのことを副詞的に用いることの意味も持っています。

「みな」の使い方

「みなで集まってお昼を食べましょう」「みなの衆に聞いてもらいたいことがあります」などの文中で使われている「みな」は、「そこにいる全ての人のこと」の意味で使われています。

一方、「今回の不祥事の責任はみな私にあります」などの文中で使われている「みな」は、「副詞的に用いた全てのこと」の意味で使われています。

「みな」はそこにいる全ての人のことを意味する言葉で、主に文語的に使います。また、「みな」の特徴としては、人だけではなくそこにある物や状態などに対しても使うことができることです。

その他の特徴として、全てのことという意味を副詞的に用いる場合にも使うことができます。

「みな」の漢字表記

「みな」を漢字にすると、「皆」と表記することができます。

「みな」の類語

「みな」の類語・類義語としては、その団体などに属するすべての人員のことを意味する「全員」、 そこにいる人々全部のことを意味する「一同」、「みな」を重ねて強めた言葉のことを意味する「皆皆」(読み方:みなみな)などがあります。

「みんな」の意味

「みんな」とは

「みんな」とは、そこにいる全ての人のことを意味しています。

「みんな」の使い方

「みんな」を使った分かりやすい例としては、「集合時間までにみんな集まってください」「みんなのことは絶対忘れません」「彼の見た目にみんな怖がっている」「みんなで決めたことなので守らなければ」「学生時代の友人たちはみんな元気にしているのだろうか」などがあります。

「みんな」はそこにいる全ての人や物のことを意味する言葉で、主に口語的に使います。また、「みな」の撥音添加(読み方:はつおんてんか)でもあります。

撥音添加とは、「真中」→「まんなか」「何も」→「何にも」「そのまま」→「そのまんま」「あまり」→「あんまり」などのように、「ん」が入って変化した言葉のことを言います。

撥音添加は砕けた場面で使うことが適しているので親しい間柄で使うのは問題ないですが、間違ってもビジネスシーンなどで目上の人に対しては使わないようにしましょう。

「みんな」の漢字表記

「みんな」を漢字にすると「皆」と表記することがあまり一般的ではありません。余程の理由がない限り平仮名で「みんな」と書くのが無難です。また、送り仮名をつけて「皆んな」と表記するのは間違った使い方なので使わないようにしましょう。

「みんな」の類語

「みんな」の類語・類義語としては、「誰も」を強めた言い方のことを意味する「誰しも」、誰も彼ものことを意味する「猫も杓子も」(読み方:ねこもしゃくしも)、同類のものが揃っていることを強めていう言葉のことを意味する「揃いも揃って」などがあります。

「みな」の例文

1.明日仕事が早いのでお先に寝ます。みなさんおやすみなさい。
2.みなが寝静まったあとに、こっそり家を抜け出して夜の街へ遊びに行く。
3.みなが偽物だったわけではないが、半分以上が偽物だったので世間から非難されている。
4.決勝戦で逆転負けをしたため、みながっくり肩を落とし俯いている。
5.今回の不始末はみな私の責任です。彼らは私に協力しただけで一切悪くありません。
6.本家に生まれた嫡男以外の子はみな、男女問わず関わらず20歳になると家を出て独り立ちする習わしとなっていた。
7.みなが集まって何やら相談しているものだから気になって耳をそばだててみたところ、どうやら今度の新年会の出し物の話し合いをしているようだった。
8.この度の商談の失敗はみなわたしの責任ですと言えば、きっとそんなことはないですと誰かがかばってくれるものだと信じていたが、現実は厳しいものであった。
9.うちの家系は親族も含めみな同じ高校へ進学してきたものだから、両親もわたしがその高校を志望するものだと信じて疑わなかったようだ。
10.会議が予定より早く終わったので、みなで集まってご飯を食べることになったのだが、それぞれ食べたいものが違いすぎてしばらく意見がまとまらなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、そこにいる全ての人のことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、全てのことを副詞的に用いて表現したい時にも使います。

例文1から例文4の「みな」は、そこにいる全ての人のことの意味で使っており、例文5の「みな」は副詞的に用いた全てのことの意味で使っています。

「みんな」の例文

1.みんな口に出していけないだけで、彼の態度を快く思っていない人は大勢います。
2.去年は一度も旅行へ行けなかったので、今年はみんなでハワイに行く計画を立てています。
3.連日徹夜でみんな疲れていると思うので、明日は休業にしようと思っています。
4.大学で韓国語を専攻していたけど、5年間全く使っていなかったらみんな忘れてしまった。
5.来月行われる成人式で、みんなと会えるのを楽しみにしています。
6.高校生活の思い出は数えればきりがないけど、バレー部のみんなと出会えたこと、一緒に夢に向かって頑張った事が一番の思い出だ。
7.彼が言うようにみんな仲良くというのは小学生までの話で、大人になると利害関係が複雑になるので、仲良くすることはどんどん難しくなるのだろう。
8.よく「みんながやっているから」といってその行いを正当化してしまうことがあるが、時としてみんなで赤信号を渡っていることだってあり得るだろう。
9.同窓会で元担任の教師が開口一番、当時はこんなに小さかったのにみんな立派に大きくなりましたねと言って会場の笑いを誘っていた。
10.今日の仕事はすべて終わったので終業時刻になったら帰っていいのだが、ほかのみんなが帰らないとなるとどうもわたしも帰りづらいのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、そこにいる全ての人のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように様々な場面で使うことができる言葉で、主に口語的に使うことが多いです。

「みな」と「みんな」という言葉は、どちらもそこにいる全ての人のことを意味している言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、文語的に使う場合は「みな」を、口語的に使う場合は「みんな」を使うようにしましょう。

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