似た意味を持つ「門外漢で恐縮ですが」(読み方:もんがいかんできょうしゅくですが)と「素人質問で恐縮ですが」(読み方:しろうとしつもんできょうしゅくですが)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」という言葉は、どちらも初歩的な質問をして申し訳なく思うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」の違い
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」の意味の違い
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」の違いを分かりやすく言うと、「門外漢で恐縮ですが」は皮肉のニュアンスがない、「素人質問で恐縮ですが」は皮肉のニュアンスがあるという違いです。
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」の使い方の違い
一つ目の「門外漢で恐縮ですが」を使った分かりやすい例としては、「門外漢で恐縮ですが一つ質問があります」「門外漢で恐縮ですがこれはどのような意味なのでしょうか」「門外漢で恐縮ですがご意見よろしいでしょうか」などがあります。
二つ目の「素人質問で恐縮ですが」を使った分かりやすい例としては、「素人質問で恐縮ですがあえて別枠にする理由なぜでしょうか」「素人質問で恐縮ですがこの内容には少し気になる点があります」「素人質問で恐縮ですがご教示願います」などがあります。
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」の使い分け方
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」はどちらも初歩的な質問をして申し訳なく思うことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「門外漢で恐縮ですが」の「門外漢」は専門ではないことを意味しており、簡単に言うならば詳しくないことを表しています。つまり、「門外漢で恐縮ですが」は詳しくないのでありきたりな質問して申し訳ないという謙遜の意味を込めて使う言葉です。
一方、「素人質問で恐縮ですが」は素人のような質問をして申し訳ないという意味を持つ言葉で、学会や議論の場でよく使われている言い回しになります。
しかし、現代においては素人のような質問をして申し訳ないという本来の意味ではなく、実際には質問者は知識がある人で、知識がないとできない矛盾点の指摘やミスの追求などを行う皮肉まじりの言い回しとして使うのが一般的になっています。
つまり、「門外漢で恐縮ですが」は皮肉のニュアンスがないのに対して、「素人質問で恐縮ですが」は皮肉のニュアンスがあるというのが違いです。
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」の英語表記の違い
「門外漢で恐縮ですが」も「素人質問で恐縮ですが」も英語にすると「It’s a stupid question but」「I’m not very familiar with this topic」「This might be basic, but could you」などがあります。
「門外漢で恐縮ですが」の意味
「門外漢で恐縮ですが」とは
「門外漢で恐縮ですが」とは、専門的な知識がないため質問をして申し訳なく思うことを意味しています。
「門外漢で恐縮ですが」の読み方
「門外漢で恐縮ですが」の読み方は「もんがいかんできょうしゅくですが」です。誤って「かどがいかんできょうしゅくですが」「もんそとかんできょうしゅくですが」などと読まないようにしましょう。
「門外漢で恐縮ですが」の使い方
「門外漢で恐縮ですが」を使った分かりやすい例としては、「門外漢で恐縮ですがご返信いただければ幸いです」「門外漢で恐縮ですがこの特典のメリットをご教示ください」「門外漢で恐縮ですが参加が必要な理由を教えてください」などがあります。
「門外漢で恐縮ですが」は、その物事について専門家でない人のことを意味する「門外漢」に、相手の厚意に対して申し訳なく思うことを意味する「恐縮ですが」が合わさり、専門的な知識がないため質問をして申し訳なく思うことの意味で使われている言葉です。
「門外漢で恐縮ですが」はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉で、ありきたりな質問をする場合や自分の知識を無さを詫びる時などの際に、謙遜の意味を込めて使用すると覚えておきましょう。
「門外漢で恐縮ですが」はクッション言葉
また、「門外漢で恐縮ですが」はクッション言葉でもあります。
クッション言葉とは、「大変恐れ入りますが」「大変申し訳ございませんが」「大変ありがたいお話なのですが」「不本意ではございますが」などのように、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことです。
「門外漢で恐縮ですが」の注意点
「門外漢で恐縮ですが」は「漢」という漢字を使用しているため、男性しか使えないと勘違いする人も多いですが、女性が使用しても何も問題はない言葉だと覚えておきましょう。
「門外漢で恐縮ですが」の類語
「門外漢で恐縮ですが」の類語・類義語としては、基本的な質問をして申し訳なく思うことを意味する「初歩的な質問で恐縮ですが」、専門的ではないことを質問して申し訳なく思うことを意味する「専門外で恐縮ですが」などがあります。
「素人質問で恐縮ですが」の意味
「素人質問で恐縮ですが」とは
「素人質問で恐縮ですが」とは、素人のような質問をして申し訳なく思うことを意味しています。
「素人質問で恐縮ですが」の読み方
「素人質問で恐縮ですが」の読み方は「しろうとしつもんできょうしゅくですが」です。誤って「すびとしつもんできょうしゅくですが」「そひとしつもんきょうしゅくですが」などと読まないようにしましょう。
「素人質問で恐縮ですが」の使い方
「素人質問で恐縮ですが」を使った分かりやすい例としては、「素人質問で恐縮ですがご回答のほどよろしくお願いいたします」「素人質問で恐縮ですが一つお聞きしたいことがあります」「素人質問で恐縮ですが不整合があると思います」などがあります。
「素人質問で恐縮ですが」は素人のような質問をして申し訳なく思うことを意味しており、謙遜の意味を込めて学会や説明会で使われている言葉です。
学会や説明会においては質疑応答の時間を設けることが一般的で、質問者側が「素人質問で恐縮ですが」のように自分を謙遜して質問することが多いと言われています。
しかし、現代においては、実際には質問者は知識がある人で、知識がないとできない矛盾点の指摘やミスの追求などを行う際に使われるため皮肉まじりの言い回しとして使う印象が強くなったの現状です。
また、このことがインターネットやSNSで広まり、ネット上でニワカな知識を披露している人に対しての嫌味として使う人も増えてきました。
「素人質問で恐縮ですが」はマイナスのイメージで使われることが多い
「素人質問で恐縮ですが」は本来プラスの意味で使われていた言葉であったものの、現代では皮肉を込めたマイナスなイメージの言葉と覚えておきましょう。
「素人質問で恐縮ですが」の類語
「素人質問で恐縮ですが」の類語・類義語としては、基本的な質問をして申し訳なく思うことを意味する「初歩的な質問で恐れ入りますが」、知識がないので質問して申し訳なく思うことを意味する「無知で申し訳ありませんが」などがあります。
「門外漢で恐縮ですが」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、専門的な知識がないため質問をして申し訳なく思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「門外漢で恐縮ですが」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。
「素人質問で恐縮ですが」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、素人のような質問をして申し訳なく思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「素人質問で恐縮ですが」はマイナスなイメージで使う言葉です。
「門外漢で恐縮ですが」と「素人質問で恐縮ですが」はどちらも初歩的な質問をして申し訳なく思うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、皮肉のニュアンスがないのが「門外漢で恐縮ですが」、皮肉のニュアンスがあるのが「素人質問で恐縮ですが」と覚えておきましょう。