似た意味を持つ「タガが外れる」(読み方:たががはずれる)と「タガが緩む」(読み方:たががゆるむ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「タガが外れる」と「タガが緩む」という言葉は、どちらも緊張が緩んで締まりがなくなることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「タガが外れる」と「タガが緩む」の違い
「タガが外れる」と「タガが緩む」の意味の違い
「タガが外れる」と「タガが緩む」の違いを分かりやすく言うと、「タガが外れる」の方が「タガが緩む」よりも締まりがない度合いが大きいという違いです。
「タガが外れる」と「タガが緩む」の使い方の違い
一つ目の「タガが外れる」を使った分かりやすい例としては、「彼女は推しのこととなるとタガが外れてしまう」「彼はタガが外れると何をやらかすか分からないのでとても怖いです」「私はタガ外れると散財するタイプです」などがあります。
二つ目の「タガが緩む」を使った分かりやすい例としては、「彼はタガ緩んで遊びほうけている」「お酒を飲むとタガが緩むことを多いので気をつけよう」「最近タガが緩んでいるのか政治家の不祥事が多いです」「彼女はここ数年来タガが緩んできた」などがあります。
「タガが外れる」と「タガが緩む」の使い分け方
「タガ外れる」と「タガが緩む」はどちらも緊張が緩んで締まりがなくなることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「タガが外れる」の方が「タガが緩む」よりも締まりがない度合いが大きいという点です。
したがって、締まりや緊張がなくなり度合いがより酷い状態の場合に、「タガが外れる」を使うと覚えておきましょう。
「タガが外れる」と「タガが緩む」の英語表記の違い
「タガが外れる」も「タガが緩む」も英語にすると「came loose」「willpower has weakened」「unhinged」となり、例えば上記の「彼女はここ数年来タガが緩んできた」を英語にすると「Her willpower has weakened in the last few years」となります。
「タガが外れる」の意味
「タガが外れる」とは
「タガが外れる」とは、緊張が外れて感情が抑えられなくなることを意味しています。
「タガが外れる」の漢字表記
「タガが外れる」を漢字にすると、「箍が外れる」を表記することができますがあまり一般的ではありません。また、ひらがなで「たがが外れる」と表記することもできると覚えておきましょう。
表現方法は「タガが外れた人」「タガが外れたように」
「タガが外れた人」「タガが外れたように」などが、「タガが外れる」を使った一般的な言い回しになります。
「タガが外れる」の使い方
「タガが外れる」を使った分かりやすい例としては、「彼は定期試験が終わるとタガが外れたように遊び始めました」「飲み会でタガが外れると痛い目に合うと思いますよ」「今までずっと我慢していたがタガ外れるように暴言を吐いてしまいました」などがあります。
「タガが外れる」は緊張が外れて感情が抑えられなくなることを意味することわざです。簡単に言うならば、我慢の限界がきて、感情のコントロールができなくなり泣いたり怒ってしまったりする状態を指しています。
そのため、「タガが外れる」は周りに迷惑をかけたりした場面で使用することが多いので、マイナスのイメージで使われることが多いです。
また、お酒の席で酔っ払って理性を失くしたり、恋愛で周りが見えなくなり暴走している状態にも「タガが外れる」という表現がよく使われています。
「タガが外れる」の由来
「タガが外れる」の由来は「タガ」です。「タガ」を漢字にすると「箍」と表記し、「箍」は桶や樽などの外側にはめて締めかためるもののことを意味しています。そして、この「箍」が外れると桶や樽がバラバラになってしまうのです。
このバラバラになってしまうことがが転じて、緊張が外れて感情が抑えられなくなることを「タガが外れる」と言うようになりました。
「タガが外れる」の類語
「タガが外れる」の類語・類義語としては、興に乗って度を過ごすことを意味する「羽目を外す」、周囲の状況や他の人の思惑を考えずに勝手にどんどん事を進めることを意味する「暴走する」、相手を思う通りに動かせなくなることを意味する「制御不能」などがあります。
「タガが緩む」の意味
「タガが緩む」とは
「タガが緩む」とは、緊張がゆるんだり年老いたりして締まりがなくなることを意味しています。
「タガが緩む」の漢字表記
「タガが緩む」を漢字にすると、「箍が緩む」を表記することができますがあまり一般的ではありません。また、ひらがなで「たがが緩む」と表記することもできると覚えておきましょう。
表現方法は「タガが緩んだ人」「タガが緩んだように」
「タガが緩んだ人」「タガが緩んだように」などが、「タガが緩む」を使った一般的な言い回しになります。
「タガが緩む」の使い方
「タガが緩む」を使った分かりやすい例としては、「彼は一人暮らしを始めてからタガが緩んだように遊んでばかりいる」「長年同じ会社に勤めているとタガが緩む傾向がある」「彼女は試験が終わってタガ緩んだのか毎日遊んでばかりいる」などがあります。
「タガが緩む」は緊張がゆるんだり年老いたりして締まりがなくなることを意味することわざです。また、締まりがなくなった影響で、周りに迷惑をかけたりした場面で使用することが多いので、マイナスのイメージで使うのが一般的になります。
「タガが緩む」の由来
「タガが緩む」の由来は「タガ」です。「タガ」を漢字にすると「箍」と表記し、「箍」は桶や樽などの外側にはめて締めかためるもののことを意味しています。そして、この「箍」が緩むと桶や樽の形が崩れてしまいます。
このことが転じて、緊張がゆるんだり年老いたりして締まりがなくなることを「タガ緩む」と言うようになりました。
「タガが緩む」の類語
「タガが緩む」の類語・類義語としては、緊張感がなくて気持ちや体に締まりがなくなることを意味する「だらける」、緩むことを意味する「弛緩する」(読み方:しかんする)、緊張する感じがないことを意味する「緊張感がない」などがあります。
「タガが外れる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、緊張が外れて感情が抑えられなくなることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「タガが外れる」は感情のコントロールできなくなった場合に使う言葉です。
「タガが緩む」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、緊張がゆるんだり年老いたりして締まりがなくなることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「タガが緩む」は感情のコントロールできなくなった場合に使う言葉です。
「タガが外れる」と「タガが緩む」はどちらも緊張が緩んで締まりがなくなることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「タガが外れる」の方が「タガが緩む」よりも締まりがない度合いが大きいと覚えておきましょう。