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【有志】と【一同】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「有志」(読み方:ゆうし)と「一同」(読み方:いちどう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「有志」と「一同」という言葉は、どちらも人々を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




有志と一同の違い

有志と一同の意味の違い

有志と一同の違いを分かりやすく言うと、有志とは意志を同じくする人々を意味し、一同とは意志に関係なく全員を意味するという違いです。

有志と一同の使い方の違い

一つ目の有志を使った分かりやすい例としては、「イベントを企画運営するための有志を募る」「職場の有志でプレゼントを贈る」「友人達と有志で香典を包む」「災害復興のために有志の会を発足させた」などがあります。

二つ目の一同を使った分かりやすい例としては、「家族一同、変わりなく元気にしています」「一同驚愕し涙が止まらない告白だった」「社員一同で来期の目標を立てました」「部署一同お悔やみ申し上げます」などがあります。

有志と一同の使い分け方

有志と一同という言葉は「有志一同」と一緒に使われることがあり、どちらも複数の人々を表す言葉ですが、意味は異なるので使い分けが必要です。有志は一緒に物事を行おうとする気持ちがある人々を意味し、一同はそこにいる人々や仲間の者全体を意味します。

上記の例の「職場の有志でプレゼントを贈る」とは、同じ職場のなかでもプレゼントを贈りたいという意志がある人々で贈り物をすることを表します。これが「職場の一同でプレゼントを贈る」になるとプレゼントの意志があるかどうかに関係なく、職場にいる全員で贈り物をすることを表します。

なお、前述の「有志一同」とは、お祝いや餞別などで金品を贈るときに上書きする言葉です。お祝いや感謝の気持ちやお祝いの気持ちを持った「有志」が、そのメンバー「一同」で贈ることを表現した言葉です。

有志と一同の英語表記の違い

有志を英語にすると「volunteer」「interested person」となり、例えば上記の「有志を募る」を英語にすると「collect interested persons」となります。

一方、一同を英語にすると「everyone」「all」「the whole」となり、例えば上記の「家族一同」を英語にすると「all my family」となります。

有志の意味

有志とは

有志とは、ある物事に関心をもち、かかわろうとする意志のあることを意味しています。

表現方法は「有志を募って」「有志者」「有志団体」

「有志を募る」「有志を募って」「有志者」「有志団体」などが、有志を使った一般的な言い回しです。

有志の使い方

有志を使った分かりやすい例としては、「医師ら有志の団体がマスクを寄贈した」「有志団体による舞台発表があった」「この企画の有志スタッフを募集します」「生産者による有志の会が田植えイベントを企画した」などがあります。

その他にも、「結婚祝いを有志で集めて贈る」「出産祝いの有志に賛同する」「フードバンクの有志団体で活動しています」「市民の有志らで募金を集める」「アメリカ主導の有志連合への参加を決定する」などがあります。

有志という言葉の「志」とは心がある目標をめざして動くことを表し、有志はある事についての意志や目的などを持つこと、ある事に特に関心をもち一緒に何かを実現しようとする人々を意味します。

四字熟語「有志竟成」の意味

有志を用いた四字熟語には「有志竟成」(読み方:ゆうしきょうせい)があり、志を曲げることなく、固い信念をもって事にあたれば必ず実現されることを意味します。校訓や社訓に使われることが多い言葉です。

有志の類語

有志の類語・類義語としては、自主的に社会事業などに参加し無償の奉仕活動をすることを意味する「ボランティア」などがあります。

一同の意味

一同とは

一同とは、そこにいる人々全部、仲間の者全体を意味しています。

その他にも、同じであること、同一の意味も持っています。

表現方法は「スタッフ一同」「家族一同」「社員一同」

「スタッフ一同」「家族一同」「社員一同」などが、一同を使った一般的な言い回しです。

一同の使い方

「一同、礼」「舞台観客は一同騒然とした」「ご活躍を職員一同祈念しております」「社員一同に大入袋が振舞われた」「珍解答に一同驚愕でした」などの文中で使われている一同は、「そこにいる人々全部」の意味で使われています。

一方、「みんなの意見が一同ならば決行しよう」「デザインや柄が一同なのは個性がなさすぎる」「兄弟は一同に扱っている」どの文中で使われている一同は、「同じであること」の意味で使われています。

一同という言葉は、上記の例文のように二つの意味がありますが、「そこにいる人々全部」の意味で使われることが多くあります。「同じであること」の意味では、漢字が入れ替わった「同一」という言葉があり、一同よりも同一の方が使われる傾向があります。

「一同、礼」の意味

上記の例文の「一同、礼」とは、式典などで使われる号令で、その場にいる全員に礼をするように呼び掛ける表現です。

「職員一同」の意味

また「職員一同」とは職員のメンバー全員を意味します。このように「〇〇一同」という表現は団体全員を表す一般的な表現です。

一同の類語

一同の類語・類義語としては、その団体などに属するすべての人員を意味する「全員」、そこにいる人すべてや全員を意味する「皆」、その場にいる人やかかわりのある人全員を敬意をもっていうことを意味する「皆様」などがあります。

有志の例文

1.恩師の結婚式の余興を頼まれ、まずは同級生から有志を募ることにした。
2.友人の母親が亡くなったため、有志一同で香典を包むことにした。
3.父が亡くなり、会社の有志一同から香典をいただいたのだが、香典返しはどうしたらよいのだろうか。
4.職場の有志の飲み会はなるべく参加したくないけど、断るネタがなくなってきた。
5.有姿除却を誤って有志除却と書いて提出してしまい、恥をかいてしまった。
6.来月河川敷を清掃するキャンペーンがあり、有志募集との一斉メールが職場から送られてきたが正直行きたくない。
7.地域の海岸の清掃活動に取り組むため、市民有志で団体を結成することに決めた。
8.市内の学校に必ず桜並木があるのは、PTAの有志の手によって植樹が行われてきたからだ。
9.街の子ども食堂の支援のため、企業有志が食品を寄付するキャンペーンを実施することになった。
10.親子向けの読書イベントが行われたのは、地域のママ有志が集まってことがきっかけでした。

この言葉がよく使われる場面としては、一緒に物事を行おうとする気持ちや、その気持ちのある人々を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「有志を募る」とは、何かを行うために広い範囲に呼びかけて人々を集めることを意味します。例文5にある「有志除却」という言葉はありません。正しくは「有姿除却」であり、固定資産を特に取り壊さないで、現状の姿のまま除却処理を行うという会計用語です。

一同の例文

1.卒部生一同より、感謝の気持ちを込めて顧問の先生に色紙を贈ることにした。
2.梅雨があけて、休み時間になると子供たちは一同に校庭で遊び始めた。
3.父の若かりし頃の写真をみて、あまりのイケメンぶりに私たちは一同驚愕でした。
4.案内文にOBが一同に集まると書いてあるが、一堂に集まるの誤りだろう。
5.ゆるキャラたちが一同に会するとは書いてあるが、一堂に会するの間違いだろう。
6.先月行った美容室から、スタッフ一同お待ちしております!と手書きのDMが届きなんだか懐かしくうれしくなった。
7.今回の商品開発は社長の鶴の一声で、社員一同で、開発に向けてのアイデア出しを行うことになった。
8.新人社員の大胆な発想に一同驚いていたところ、その場に居合わせた上司がえらく気に入って、すぐにその案が採用された。
9.男はまったく緊張することもなくステージへと上がり、一同を笑わせていたのだからとても度胸があります。
10.大型の商談がうまく行ったということで、社長から社員一同に大入袋が振舞われました。

この言葉がよく使われる場面としては、そこにいる人々全部、仲間の者全体を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「一同に」は一同の副詞的用法であり、「一緒に、いっせいに」を意味します。例文4や例文5にある「一同に集まる」「一同に会する」は誤った表現です。正しくは「一堂に」であり、「同じ場所、同じ会場」という意味で使われています。

有志と一同という言葉は、どちらも複数の人々を表す言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、意志を同じくする人々を表現したい時は「有志」を、そこにいる人々全員を表現したい時は「一同」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
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