【要するに】と【要は】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「要するに」(読み方:ようするに)と「要は」(読み方:ようは)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「要するに」と「要は」という言葉は、どちらも今まで述べてきたことをまとめればのことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「要するに」と「要は」の違い

「要するに」と「要は」の意味の違い

「要するに」と「要は」の違いを分かりやすく言うと、「要するに」の方が、「要は」はよりも丁寧な表現という違いです。

「要するに」と「要は」の使い方の違い

一つ目の「要するに」を使った分かりやすい例としては、「要するにあなたは何を言いたいのだろうか」「要するに彼は私のことを信用していません」「要するに彼女は間違っていたのです」「要するに彼女は日和見主義者です」などがあります。

二つ目の「要は」を使った分かりやすい例としては、「要はこのままでは許可が下りないというわけですね」「試合に勝ちたいのなら要は練習しろということです」「要は君は何を言いたいのかね」などがあります。

「要するに」と「要は」の使い分け方

「要するに」と「要は」はどちらも今まで述べてきたことをまとめればのことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「要するに」の方が「要は」よりも丁寧な表現という点です。

そのため、相手に丁寧な印象を与えたい場合は、「要するに」の方を使うようにしましょう。

「要するに」と「要は」の英語表記の違い

「要するに」も「要は」も英語にすると「in short」「in a word」となり、例えば上記の「要するに彼女は日和見主義者です」を英語にすると「In short she is an opportunist」となります。

「要するに」の意味

「要するに」とは

「要するに」とは、今まで述べてきたことをまとめればのことを意味しています。

「用するに」や「様するに」は誤用

「要するに」を別の漢字表記にして、「用するに」や「様するに」とするのは誤用なので気をつけるようにしましょう。

「要するに」の使い方

「要するに」を使った分かりやすい例としては、「要するに勉強した方がいいと言うことだ」「要するに相手のミスに助けられたというのが率直な感想です」「要するに彼女は大きな利益を得たということです」「要するに彼は借金を踏み倒したのです」などがあります。

「要するに」は今まで述べてきたことをまとめればのことを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、他の言葉を修飾して説明を加えるという役割を担っています。

「要するに」は敬語ではないものの、丁寧な表現であるためビジネスシーンでも使うことが可能です。ただし、多用してしまうと相手に不快感を与えるとため、場面を考えて使うようにしましょう。

例えば、「要するにノルマ達成に向けて後がなくなている状況です」のように話の結論をまとめて強調する場合や、「要するにあなたは何を言いたいのですか」のように相手の意見がまとまっていなかったり理解できない場合に尋ねるというニュアンスで使います。

「要するに」の類語

「要するに」の類語・類義語としては、話の落ち着くところはのことを意味する「つまり」、いろいろなことがあったうえで最後に落ち着くことを意味する「結局」、 最後に行き着くところのことを意味する「所詮」などがあります。

「要は」の意味

「要は」とは

「要は」とは、大切なことはのことを意味しています。

「用は」や「様は」は誤用

「要は」を別の漢字表記にして、「用は」や「様は」とするのは誤用なので気をつけるようにしましょう。

「要は」の使い方

「要は」を使った分かりやすい例としては、「要は外見よりも中身が大切ということです」「要はあなたは何が言いたいのですか」「要はそれってあなたの感想ですよね」「要は彼女の発言に問題があったのだろう」などがあります。

「要は」は、大切なことは、結局のところのことを意味しており、今まで述べてきたことをまとめる場合に使う副詞です。

「要は」は方言ではない

「要は」は方言ではなく辞書にも載っている共通語ですが、うざいやムカつくなどの印象を持っている人が多数います。そのため、多用するのは避けた方がいいでしょう。

「要は」は上から目線の失礼な言い回しになる

ではなぜ多くの人がネガティブな印象を抱くかというと、上から目線な言い回しになってしまい、不快感を与えるのが原因です。もし使いたいのであれば、多用せず簡潔に要点をまとめる場合にのみ使うようにしましょう。

「要は」はビジネスシーンには適していない

また、「要は」はあまり丁寧な表現ではないのでビジネスシーンで使うのは適していません。ビジネスシーンで使いたいのであれば、「要は」を丁寧に表現した「要するに」が適しています。

「要は」の類語

「要は」の類語・類義語としては、手短ではっきりと言うとのことを意味する「簡潔に」、要点を大ざっぱに捉えて言うことを意味する「かいつまんで」などがあります。

「要するに」の例文

1.県大会の決勝戦で敗れてしまい甲子園に出場することができませんでした。要するに優勝するだけの実力がなかったということです。
2.要するに季節のイベントにかこつけて、ただ飲みたいだけだと思いますよ。
3.サッカーをしたりハイキングしたりなど、要するに体を動かすことが大好きです。
4.要するに、お金があれば悩み事も半分は解決すると言われている。
5.とても長い説明だったのですが、要するにあなたは何を言いたいのでしょうか。
6.一年ぶりに電話してきた息子は小一時間ほど仕事と生活の大変さを話したが、要するにお金を貸して欲しいという事なのだ。
7.彼女は地元大学の進学をやめました。要するに、自分の夢を追い求めるために故郷を離れる決断をしたのです。
8.彼の提案は上からは受け入れられず、要するに、その提案は現実的ではなく、実施が難しいと判断されました。
9.私は教科書で学んだはずなのに、現場でまったく歯が立たなかった。要するに、“知っている”と“できる”は違うということである。
10.知り合いは私にカネを借りてから、そのまま姿をくらました。要するに彼は借金を踏み倒したのです。

この言葉がよく使われる場面としては、今まで述べてきたことをまとめればのことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように「要するに」は、話をまとめる場合に使う言葉です。

「要は」の例文

1.怒りやすい人もいれば、笑ってばかりの人もいる。要は様々な人間がこの世界には存在しているということです。
2.自分の夢が叶うか叶わないかは、要は自分の努力次第とも言えるだろう。
3.要は世の中には色んな人がいるので、簡単に他人を信用しない方が良いってことだよね。
4.要は結婚したいのであれば、外見だけではなく中身も大事ということだろう。
5.不況が続いて会社が倒産してしまいました。要は彼は社長の器ではなかったのです。
6.この小説は多くの登場人物と複雑なプロットがありますが、要は人間の愛と欲望の物語なのです。
7.接客業をしていて延々説教する年配の人もいたけど、要は「俺様を特別扱いしろ」なんだよね。
8.そのアーティストは新曲を出せない不満を当たり散らしていたが、要は彼女は人気がないことを棚に上げているのです。
9.彼の発言はかなり混乱を招きましたが、要は彼が言いたかったのは、会社の成功は全員の努力にかかっているということなんだと思う。
10.その映画は非常に多くのレビューを受けましたが、要は視聴者がそのストーリーテリングとキャラクターに共感したということです。

この言葉がよく使われる場面としては、大切なことはのことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように「要は」は、話をまとまめる場合に使う言葉です。

「要するに」と「要は」はどちらも今まで述べてきたことをまとめればのことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「要するに」の方が「要は」よりも丁寧な表現と覚えておきましょう。

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