同じ「しめきり」という読み方の「締切」と「〆切」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「締切」と「〆切」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
締切と〆切の違い
締切と〆切の意味の違い
締切と〆切の違いを分かりやすく言うと、締切とは常用漢字であり、〆切とは常用外漢字であるという違いです。
締切と〆切の使い方の違い
一つ目の締切を使った分かりやすい例としては、「作文の締切は一週間後です」「締切間近の懸賞に応募した」「毎月15日が入金締切日になります」「提出締切日を過ぎたので受け取れません」などがあります。
二つ目の〆切を使った分かりやすい例としては、「セミナーの申し込みは本日〆切です」「どうして〆切を守れないのですか」「〆切日を忘れてしまった」「応募〆切間際にハガキを投函した」などがあります。
締切と〆切という言葉は、どちらも「しめきり」と読み、同じ意味を持つ言葉です。主に、取り扱いを打ち切ることや、前もって決まっている約束の期日の意味で同じように使われています。
締切と〆切の使い分け方
二つの言葉は同音同義語であり、互いに置き換えて使うことが出来ますが、使われている文字が常用外漢字であるか常用漢字であるかの違いがあります。「締」は常用漢字であり、「〆」は常用外漢字です。
常用漢字とは、日本語の読み書きが混乱しないように、社会生活で漢字を使用する際の目安として示されているものです。公文書や義務教育の授業はこれに従う必要があるので、常用漢字である「締切」の方が馴染みがある表記です。また、新聞や公共の媒体にも基本的に「締切」が使われています。
締切と〆切の英語表記の違い
締切も〆切も英語にすると「closure」「cutoff」「deadline」となり、例えば上記の「作文の締切」を英語にすると「deadline for the composition」となります。
締切の意味
締切とは
締切とは、取り扱いを打ち切ること、あらかじめ決められた終了の期日を意味しています。
その他にも、戸や窓などを閉じたままにすることや閉じられたままの場所、茶入れや水指の一種で全体に糸で締めたような筋があるものの意味も持っています。
表現方法は「締切期限」「締切期日」「締切間近」
「締切期限」「締切期日」「締切間近」などが、締切を使った一般的な言い回しです。
締切の使い方
「申し込みは締切間近、お急ぎ下さい」「入学手続締切日をカレンダーに記入する」「締切日消印有効なのでまだ間に合うかも」「締切が守れないルーズな人」などの文中で使われている締切は、「取り扱いを打ち切ること」の意味で使われています。
一方、「締切堤防の耐震性を確認する」の文中で使われている締切は「閉じられたままの場所」の意味で、「この水差しの締切が気に入っている」の文中で使われている締切は「全体に糸で締めたような筋があるもの」の意味で使われています。
締切という言葉は、上記の例文にあるように複数の意味を持ちますが、主に「取り扱いを打ち切ること、あらかじめ決められた終了の期日」で使われることが多い言葉です。締切の「締」とは締めくくって一つにまとめることや約束などを結ぶこと、「切」とは断ち切ることを表す漢字です。
「締切堤」の意味
締切という言葉を用いた日本語には「締切堤」があり、川や海の一部を堤防で区切り、水が流出入しないようにしたものです。河川の分流部を廃川にしたり、干拓地をつくったりする際などに設けられます。締切堤防とも言います。
締切の対義語
締切の対義語・反対語としては、始めることや始まることを意味する「開始」、 物事の始まりや幕開けを意味する「幕開き」、実行の日時を延ばすことを意味する「猶予」などがあります。
締切の類語
締切の類語・類義語としては、物事の終わりの部分や最後を意味する「仕舞」、区切りをつけて終わりにすることを意味する「切り上げ」、新聞や雑誌などの原稿締め切り時刻を意味する「デッドライン」などがあります。
〆切の意味
〆切とは
〆切とは、取り扱いを打ち切ること、あらかじめ決められた終了の期日を意味しています。
その他にも、戸や窓などを閉じたままにすることや閉じられたままの場所、茶入れや水指の一種で全体に糸で締めたような筋があるものの意味も持っています。
〆切の使い方
「17時の〆切に間に合うだろうか」「イベントの受付は〆切りました」「卒論の〆切間近で焦る」「〆切が近いのに出来ていない」「いつも〆切を守れない人がいる」などの文中で使われている〆切は、「取り扱いを打ち切ること」の意味で使われています。
一方、「息子は〆切部屋にこもっている」の文中で使われている〆切は「閉じられたままの場所」の意味で、「〆切が美しい茶入れだ」の文中で使われている〆切は「全体に糸で締めたような筋があるもの」の意味で使われています。
〆切という言葉は、締切と同じ意味を持つ言葉です。〆切の「〆」は文字のひとつで、中国伝来ではない和製漢字です。主な使用方法は、手紙などを封書で相手方に送る際、しっかりと封書の口を閉めたことを表す封字です。また「締め」「絞め」「占め」の意味で使用されることがあります。
〆切という文字の書き方での注意点としては、〆が片仮名の「メ」や、「×」というマークに見えないようにすることです。特に外国へ送る封筒に「〆」と封字をすると、×マークに間違えられて失礼な印象を与えてしまうので使わない方が良いでしょう。
〆切の対義語
〆切の対義語・反対語としては、時期が来てある物事が始まることを意味する「開幕」、期日や期限を延ばすことを意味する「延期」、予定の日限を先へ送ることや期間を延長することを意味する「日延べ」などがあります。
〆切の類語
〆切の類語・類義語としては、 前もって決められた一定の時期や期間を意味する「期限」、その日までと前もって定められている日を意味する「期日」、物事が終わることやその終わりの場面を意味する「終幕」などがあります。
締切の例文
この言葉がよく使われる場面としては、あらかじめ決められた日時の終了の期限、しめきられた場所、陶器で口造りの部分の全体に糸で締めたような筋のあるものを表現したい時などが挙げられます。
例文1から例文3の締切は、あらかじめ決められた期限の意味で、例文4の締切は閉めきられた場所の意味で、例文5の締切は陶器で口造りの部分の全体に糸で締めたような筋のあるものの意味で使われています。
例文3にある台帳締切期日とは土地区画整理事業用語です。登記簿地積は常に変動しているため、一定の期日を定めて、その日以前に登記された最新の地積を基準とする対応を行います。その一定の期日のことを指す言葉です。
〆切の例文
この言葉がよく使われる場面としては、あらかじめ決められた時や日の終了の期限、戸や窓などを閉じたままにすること、口造りの部分の全体に糸で締めたような筋のあるものを表現したい時などが挙げられます。
〆切は締切と同じ意味であり、上記の例文の〆切は締切に置き換えることができます。例文1から例文3にある〆切は前もって決められた期限、例文4の〆切は戸や窓などを閉じたままにすること、例文5の〆切は陶器の口造りの部分糸で締めたような筋のあるものの意味でそれぞれ使われています。
例文1にに取り上げられているように、〆は記号のように思われることがありますが、日本で作られた和製漢字です。
締切と〆切という言葉は、同音同義語の言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、公的な書類などに記載する場合は常用漢字である「締切」を使うと良いでしょう。その他の場合には、好みにより使えば良いでしょう。