【アクティブ】と【ポジティブ】と【アグレッシブ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「アクティブ」と「ポジティブ」と「アグレッシブ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「アクティブ」と「ポジティブ」と「アグレッシブ」という言葉は、積極的な姿勢という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




アクティブとポジティブとアグレッシブの違い

アクティブとポジティブとアグレッシブの意味の違い

アクティブとポジティブとアグレッシブの違いを分かりやすく言うと、アクティブは活動的な様子を表現する時に使い、ポジティブは建設的な様子を表現する時に使い、アグレッシブは攻撃的な様子を表現する時に使うという違いです。

アクティブとポジティブとアグレッシブの使い方の違い

アクティブという言葉は、「夏の海岸にはアクティブな若者たちが多いイメージだ」「パソコンのアプリがアクティブ状態だったらしい」などの使い方で、自分から進んで働きかける様子を意味します。

ポジティブという言葉は、「彼女のポジティブな発言はいつ聞いても元気が出る」「ポジティブな考え方ができる元気がない」などの使い方で、前向きである様子を意味します。

アグレッシブという言葉は、「アグレッシブなプレーにファンも驚いていた」「彼のアグレッシブさは他のメンバーにも倣ってもらいたいところだ」などの使い方で、言動の積極的な様子を意味します。

アクティブとポジティブとアグレッシブの使い分け方

アクティブとポジティブは、どちらも積極的な姿勢を意味する言葉ですが、前者は積極的さが行動に表れるような様子を表す時に使うのに対して、後者は精神的に前向きな様子を表す時に使います。

一方、アグレッシブという言葉も積極的な様子を意味しますが、特に攻撃的な姿勢を指します。ここで言う攻撃は、他者に対して害を加えるような攻撃ではなく、スポーツなど勝敗がつくものにおける攻めの姿勢を指します。

これが、アクティブ、ポジティブ、アグレッシブの明確な違いです。

アクティブの意味

アクティブとは

アクティブとは、自分から進んで働きかける様子を意味しています。

また、アクティブは現在活動中であることも意味するため、人間だけでなく機械やコンピュータシステムなどを起動させている状態を指す時もあります。

表現方法は「アクティブに動く」「アクティブな人」「アクティブになる」

「アクティブに動く」「アクティブな人」「アクティブになる」などが、アクティブを使った一般的な言い回しです。

アクティブを使った言葉として、「アクティブラーニング」「アクティブウィンドウ」があります。

「アクティブラーニング」の意味

一つ目の「アクティブラーニング」とは、学習する側が教授されるだけではなく、自ら能動的に学ぶことができるように設計された学習方法です。一斉講義ではなく、体験学習やディベートなど学ぶ側が主体となるような学習法が該当します。

「アクティブウィンドウ」の意味

二つ目の「アクティブウィンドウ」とは、パソコンのディスプレイなど複数のウィンドウを表示することができる環境で、キーボードの入力やマウスによるクリック操作などができるような対象になっているウィンドウを指す言葉です。

基本的には複数のウィンドウが存在する場合は一番手前に表示され、非アクティブウィンドウと並べると、そのウィンドウタイトル周辺の文字色や透明度に違いがあることがわかります。

アクティブの対義語

アクティブの対義語・反対語としては、自分からは積極的に働きかけない様子を意味する「パッシブ」があります。

アクティブの類語

アクティブの類語・類義語としては、元気で勢いがいい様子を意味する「活発」、活動力が非常に盛んである様子を意味する「旺盛」、気持ちや性質が明るく元気な様子を意味する「快活」、活力に溢れている様子を意味する「エネルギッシュ」などがあります。

ポジティブの意味

ポジティブとは

ポジティブとは、積極的である様子を意味しています。

表現方法は「ポジティブに生きる」「ポジティブになる」「ポジティブ思考」

「ポジティブに生きる」「ポジティブになる」「ポジティブ思考」などが、ポジティブを使った一般的な言い回しです。

ポジティブを使った言葉として、「ポジティブディシプリン」「ポジティブリスト」があります。

「ポジティブディシプリン」の意味

一つ目の「ポジティブディシプリン」とは、教育において子どもを暴力や暴言で抑制するのではなく、子どもの気持ちを理解しながら論理的に導いていくことで、安心感を与えることができる子育ての考え方を指す言葉です。

「ポジティブリスト」の意味

二つ目の「ポジティブリスト」とは、原則として禁止されているものの中で例外として認められているものを並べた表を指す言葉で、輸入が自由とされている品目や、農薬の成分が設定された基準を満たしている食品で流通可能な品目を具体的に指しています。

ポジティブの対義語

ポジティブの対義語・反対語としては、否定的であったり消極的な様子を意味する「ネガティブ」があります。

ポジティブの類語

ポジティブの類語・類義語としては、現状をより良くしていこうという積極的な態度を意味する「建設的」、何事においても良い方向に考えが向くことを意味する「プラス思考」、物事に対する姿勢が積極的である様子を意味する「前向き」などがあります。

アグレッシブの意味

アグレッシブとは

アグレッシブとは、言動の積極的な様子を意味しています。

アグレッシブは攻撃的や侵略的を意味する言葉として使われますが、実際に他者に対して害のある攻撃をするわけではなく、強気な姿勢を表します。

ただし、社会心理学における攻撃行動には英語の「aggressive」が用いられますが、この場合は攻撃行動の意図が明確で、攻撃を受ける側がその行動を了承していない時に成立します。

攻撃内容は身体的な攻撃行動から、嫌がらせや悪口といった精神的な攻撃行動も含まれるため他者に害を与える行為になりますが、正当防衛とされる攻撃行動や加害者に対する報復行為は、攻撃行動であっても許容されることもあります。

表現方法は「アグレッシブな姿勢」「アグレッシブな人」「アグレッシブに生きる」

「アグレッシブな姿勢」「アグレッシブな人」「アグレッシブに生きる」などが、アグレッシブを使った一般的な言い回しです。

アグレッシブの類語

アグレッシブの類語・類義語としては、積極的な態度に出ることを意味する「強気」、抵抗や反対を押し切り無理に物事を行う様子を意味する「強引」、争いごとを好む様子を意味する「好戦的」などがあります。

アクティブの例文

1.私の両親は非常にアクティブで、毎週末は車で遠出をして特産品などを買って帰ってくる。
2.アクティブになっていないウィンドウを操作しながら全く動かないことを不思議に思っていたが、動かなくて当たり前だ。
3.夏休みにアクティブスポーツをするために家族で出掛けたら、子どもたちは帰りの車中でぐっすり寝ていた。
4.外国語学習で大事なのは非アクティブな語彙、つまり知ってはいるが使えない語彙をいかにしてアクティブな語彙=使える語彙にしていくかということです。
5.現状の問題解決のために受け身や逃げの姿勢ではなくアクティブな状態でいることも大事だが、問題を予見して事前に動けるプロアクティブな力のほうがもっと大事な能力かもしれない。
6.この塾では最新のアクティブラーニングを用いた授業を導入することを進めているそうだ。
7.この動画サイトのアクティブユーザー数は7000万人と言われており、企業は動画を活用しない手はないだろう。
8.写真サークルに入ったものの、アクティブな人たちばかりで自分には合わないと思いすぐに辞めてしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、自分から進んで働きかける様子を意味する時などが挙げられます。

例文2のように現在活動している、動いている状態を表す時にもアクティブという言葉は使われます。

ポジティブの例文

1.彼女のポジティブさのおかげで、チームメンバーの降下していた気分が少しずつ上向いてきたような気がする。
2.自分はネガティブなところがあるので、弟のポジティブシンキングはいっそ尊敬に値する。
3.ポジティブ思考でいられると小さなミスも挽回できると思えて、より一層仕事に熱が入る気がする。
4.久しぶりに実家に帰省し、なんてことはない日常を過ごしていたら自然とポジティブな気持ちになってきた。
5.今日の会議はいろいろあったが、落ち込んだ時こそポジティブシンキングで活路を見出したいものだ。
6.少しでも弱音を吐くとポジティブになれという輩が必ず寄ってくるがポジティブの強要も大概にしてもらいたい。
7.ポジティブリストではいちいち何をしていいのかお伺いを立てなくてはならないのだからネガティブリストに変更すべきだ。
8.ついつい言ってしまう否定的な言葉をポジティブワードに言い換えることで見方が180度変わりました。

この言葉がよく使われる場面としては、前向きである様子を意味する時などが挙げられます。

例文2の「ポジティブシンキング」とは、積極的であったり楽観的な考え方をすることを意味する言葉です。

アグレッシブの例文

1.同僚がアグレッシブな男性と交際したいと話していた気がしたが、最近恋愛に興味がなさそうな男性との交際を始めた噂を聞いた。
2.婚活をしていくうちにアグレッシブな姿勢でいなければ理想の男性が見つからないような気がしてきたと妹は零していた。
3.研究者はアグレッシブなくらいの方が貪欲に結果を追い求めることができるのではないだろうか。
4.彼はディフェンスの要として1年生からレギュラーだったし、先輩だがなんだろうが遠慮せず練習のときからアグレッシブに行くようなタイプの選手でした。
5.若いときは虚勢を張っていたのもありますが、すべてがアグレッシブな態度やものの言い方をしていたものです。しかし年を重ね、柔よく剛を制すという言葉の意味を知ってからは、その姿勢を180度変えました。
6.気になった人がとてもアグレッシブな性格だったので、どうせ合わないだろうと最初からあきらめてしまっていた。
7.今度入った新人社員たちは皆アグレッシブな姿勢で仕事に取り組んでいて、とても感心しているところだ。
8.いままでは人のことばかりを気にしていたが、これを機にアグレッシブに生きようと心に決めたのだった。

この言葉がよく使われる場面としては、言動の積極的な様子を意味する時などが挙げられます。

攻撃的なことを意味する言葉としても使われますが、基本的には他者に害をなすような行為を指しません。

アクティブとポジティブとアグレッシブどれを使うか迷った場合は、活動的な様子を表す場合は「アクティブ」を、建設的な様子を表す場合は「ポジティブ」を、攻撃的な様子を表す場合は「アグレッシブ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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