【陽の目を見る】と【日の目を見る】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「ひのめをみる」という読み方の「陽の目を見る」と「日の目を見る」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「陽の目を見る」と「日の目を見る」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「陽の目を見る」と「日の目を見る」の違い

「陽の目を見る」と「日の目を見る」の意味の違い

「陽の目を見る」と「日の目を見る」の違いを分かりやすく言うと、「陽の目を見る」とは「日の目を見る」の間違った使い方、「日の目を見る」とはそれまで埋もれていたものが世に知られるようになることです。

「陽の目を見る」は誤字

一般的には「陽の目を見る」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「日の目を見る」のことを間違えて「陽の目を見る」を使っている人がほとんどです。

「日の目を見る」は正しい日本語

正しい言葉である「日の目を見る」を使った分かりやすい例としては、「長年の研究がようやく日の目を見ることになりました」「SNS上でバズったことで、あの芸人は日の目を見るようになりました」「彼女の作品は日の目を見ることはなかった」などがあります。

「日の目を見る」という言葉はあっても、「陽の目を見る」という言葉は存在しません。同時に「日の目を見る」という単語の意味について「それまで埋もれていたものが世に知られるようになること」と覚えておきましょう。

「日の目を見る」の英語表記

「日の目を見る」を英語にすると「see the light of day」「be realized」となり、例えば上記の「Her works never saw the light of day」を英語にすると「彼女の作品は日の目を見ることはなかった」となります。

「陽の目を見る」の意味

「陽の目を見る」とは

「陽の目を見る」とは、「日の目を見る」の間違った使われ方です。

「陽の目を見る」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「日の目を見る」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「陽の目を見る」と間違えやすい理由

「陽の目を見る」と「日の目を見る」を間違ってしまう理由としては、太陽やお日様のことを意味する「日」を「陽」と書くことが可能なのが原因です。

ではなぜ、太陽やお日様のことの意味では置き換えることが可能なのに「陽の目を見る」が間違った言葉かというと、「日の目を見る」が慣用句だからです。慣用句それ全体で一つの言葉となっているため、基本的に置き換えることができないと覚えておきましょう。

また、「日の目を浴びる」「日の目を見るよりも明らか」も「陽の目を見る」と同様に間違った使い方になります。

「日の目を浴びる」の正しい表記は世間の注目の的となることを意味する「脚光を浴びる」、「日の目を見るよりも明らか」の正しい表記はきわめて明らかで疑いを入れる余地がないことを意味する「火を見るよりも明らか」と覚えておきましょう。

「日の目を見る」の意味

「日の目を見る」とは

「日の目を見る」とは、それまで埋もれていたものが世に知られるようになることを意味しています。

表現方法は「日の目を見ることができた」「日の目を見ることはない」

「日の目を見ることができた」「日の目を見ることはない」などが、「日の目を見る」を使った一般的な言い回しになります。

「日の目を見る」の使い方

「日の目を見る」を使った分かりやすい例としては、「この作品は10年ぶりに日の目を見る」「俳優として日の目を見ることができてとても嬉しいです」「お笑い芸人として日の目を見るまで物凄い年月がかかりました」などがあります。

「日の目を見る」は、それまで埋もれていたものが世に知られるようになることや長い間不遇だった者が世に認められるようになることを意味する慣用句です。簡単に言うならば、今まで今まで注目されていなかったものが、注目されたり評価されることを意味しています。

また、「日の目をみない」のように否定形にすることによって、注目や評価されないという意味で使うことも可能です。

「日の目を見る」の語源

「日の目を見る」の語源は太陽の光です。「日の目」とは日光や日差しのことを意味しており、暗い場所でも日光や日差しが入ると明るくなります。これが転じて、暗い場所におり誰にも知られることなかった人や物が、注目されたり評価されることを「日の目を見る」と言うようになりました。

「日の目を見る」の類語

「日の目を見る」の類語・類義語としては、多くの人が関心をもって見守る対象の出来事や人のことを意味する「注目の的」、 特定の事柄を大きく取り上げることを意味する「クローズアップ」、世間の注目の的となることを意味する「脚光を浴びる」などがあります。

「陽の目を見る」の例文

1.「陽の目を見る」という言葉は存在しないので、おそらく「日の目を見る」の言い間違いだろう。
2.「日の目を見る」という言葉はそれまで埋もれていたものが世に知られるようになることで、「陽の目を見る」という言葉はない。
3.「陽の目を見る」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.作家としてデビューして15年、ようやく陽の目を見ることができましたという言葉を使う人はいるが、正しくは作家としてデビューして15年、ようやく日の目を見ることができましたです。
5.彼の作品は生前に日の目を見ることはなかったという言葉はあるが、彼の作品は生前に陽の目を見ることはなかったという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「日の目を見る」という言葉を間違えて「陽の目を見る」と表現している時などが挙げられます。

「陽の目を見る」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「日の目を見る」を間違えて使っている可能性が高いです。

「陽の目を見る」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「陽の目を見る」ではなく、「日の目を見る」と表現するのが正しい使い方になります。

「日の目を見る」の例文

1.彼はついにサッカー日本代表に選出され、日の目を見ることになりました。
2.日本では重要とされていなかった研究が海外で評価されたことによって、ようやく日の目を見ることができました。
3.長年諦めずに漫画を描き続けたことによって週刊誌の連載が決まり、よくやく日の目を見ることができた。
4.オリンピックでメダルを獲得することによって、マイナースポーツも日の目を見ることができる。
5.いつか日の目を見ることができると信じて、歌を歌い続けています。
6.妊娠中いくつか哺乳瓶を用意はいていたが、いざ生まれた我が子は哺乳瓶を拒否し続けたので、ついに日の目を見ることはなかった。
7.教授の研究が日の目を見ることになったのは、より良い環境や予算を得るため研究室のメンバー皆がプレゼンテーションのスキルも磨いたからだそうです。
8.我々の努力は残念ながら日の目を見なかったが、その時に獲得された技術と経験は何より代えがたい財産となりました。
9.買ってからずっと放置していたお掃除ロボットだったが、この度ようやく日の目を見ることになった。
10.二大俳優の共演したドラマの映像は番組制作会社の倒産により紛失していまい、長い間日の目を見ることはなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、それまで埋もれていたものが世に知られるようになることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「日の目を見る」は今まで注目されていなかったものが、注目されたり評価される場合に使う言葉です。

「陽の目を見る」と「日の目を見る」どちらを使うか迷った場合は、「陽の目を見る」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「日の目を見る」を使うようにしましょう。

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