似た意味を持つ「考えが及ばず」(読み方:かんがえがおよばず)と「考えが至らず」(読み方:かんがえがいたらず)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「考えが及ばず」と「考えが至らず」という言葉は、どちらも自分の思慮不足を反省することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「考えが及ばず」と「考えが至らず」の違い
「考えが及ばず」と「考えが至らず」の意味の違い
「考えが及ばず」と「考えが至らず」の違いを分かりやすく言うと、「考えが及ばず」は思考が届かないこと、「考えが至らず」は見識に届かないことです。
「考えが及ばず」と「考えが至らず」の使い方の違い
一つ目の「考えが及ばず」を使った分かりやすい例としては、「そこまで考えが及ばずお恥ずかしい限りです」「私の考えが及ばず申し訳ございません」「そこまで考えが及ばず私の勉強不足でした」などがあります。
二つ目の「考えが至らず」を使った分かりやすい例としては、「私の考えが至らずご迷惑をおかけしました」「そこまで考えが至らず大変恐縮でございます」「私どもの考えが至らず大変失礼いたしました」などがあります。
「考えが及ばず」と「考えが至らず」の使い分け方
「考えが及ばず」と「考えが至らず」はどちらも自分の思慮不足を反省することを意味している言葉ですが使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「考えが及ばず」の「及ばず」はある範囲に届かないことや達しないことを意味しているので、思考がそこまで到達しないことの意味で使います。
一方、「考えが至らず」の「至らず」は細かいところまで行き届かないことを意味しているので、見識に届かないというニュアンスで使うというのが違いです。
「考えが及ばず」と「考えが至らず」の英語表記の違い
「考えが及ばず」も「考えが至らず」も英語にすると「beyond imagination」「inconceivable」となります。
「考えが及ばず」の意味
「考えが及ばず」とは
「考えが及ばず」とは、自分の思慮不足を反省することを意味しています。
表現方法は「考えが及ばず申し訳ございません」「考えが及ばずすみません」
「考えが及ばず申し訳ございません」「考えが及ばずすみません」「考えが及ばずご迷惑をおかけしました」などが、「考えが及ばず」を使った一般的な言い回しになります。
「考えが及ばず」の使い方
「考えが及ばず」を使った分かりやすい例としては、「私の考えが及ばずご迷惑をおかけしました」「そこまで考えが及ばず大変失礼いたしました」「考えが及ばず多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」などがあります。
「考えが及ばず」はあれこれと物事を迎え入れて思考を巡らすことを意味する「考え」に、ある範囲に届かないことや達しないことを意味する「及ばず」が合わさり、自分の思慮不足を反省することの意味で使われている言葉です。
「考えが及ばず」は目上の人に使える
「考えが及ばず」は「考えが及ばず申し訳ございません」「考えが及ばず申し訳ありません」などの謝罪の言葉とセットで使うのが一般的になります。また、とても丁寧な表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対しても使うことができると覚えておきましょう。
「考えが及ばず」の類語
「考えが及ばず」の類語・類義語としては、物事への配慮が欠けていることを意味する「思慮が足りない」、心に浮かばないことを意味する「思い浮かばない」などがあります。
「考えが至らず」の意味
「考えが至らず」とは
「考えが至らず」とは、自分の思慮不足を反省することを意味しています。
表現方法は「考えが至らず申し訳ございません」「考えが至らずすみません」
「考えが至らず申し訳ございません」「考えが至らずすみません」「考えが至らずご迷惑をおかけしました」などが、「考えが至らず」を使った一般的な言い回しになります。
「考えが至らず」の使い方
「考えが至らず」を使った分かりやすい例としては、「私の考えが至らずミスをしてしまいました」「そこまで考えが至らずお恥ずかしい限りです」「考えが及ばずこのような事態になってしまったことを陳謝いたします」などがあります。
「考えが至らず」はあれこれと物事を迎え入れて思考を巡らすことを意味する「考え」に、細かいところまで行き届かないことを意味する「至らず」が合わさり、自分の思慮不足を反省することの意味で使われている言葉です。
つまり簡単に言うならば、見識に届かないというニュアンスで使います。そのため、物事の本質に辿り着いていない場合に使用する言葉と覚えておきましょう。
「考えが至らず」は目上の人に使える
「考えが及ばず」は「考えが至らず申し訳ございません」「考えが至らずご迷惑をおかけしました」などの謝罪の言葉とセットで使うのが一般的になります。また、とても丁寧な表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対しても使うことが可能です。
「考えが至らず」の類語
「考えが至らず」の類語・類義語としては、それに思い至ることがない様子のことを意味する「気付かない」、心の中に思い浮かぶことができないことを意味する「想像できない」などがあります。
「考えが及ばず」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、自分の思慮不足を反省することを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「考えが及ばず」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「考えが至らず」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、自分の思慮不足を反省することを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「考えが至らず」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「考えが及ばず」と「考えが至らず」はどちらも自分の思慮不足を反省することを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、思考が届かないことを表現したい時は「考えが及ばず」、見識に届かないことを表現したい時は「考えが至らず」を使うと覚えておきましょう。