似た意味を持つ「お持ちいたします」(読み方:おもちいたします)と「持参いたします」(読み方:じさんいたします)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「お持ちいたします」と「持参いたします」という言葉は、どちらも持って行くことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「お持ちいたします」と「持参いたします」の違い
「お持ちいたします」と「持参いたします」の意味の違い
「お持ちいたします」と「持参いたします」の違いを分かりやすく言うと、「お持ちいたします」は持つというニュアンスがある、「持参いたします」持つというニュアンスがないという違いです。
「お持ちいたします」と「持参いたします」の使い方の違い
一つ目の「お持ちいたします」を使った分かりやすい例としては、「そちらの荷物をお持ちいたしますよ」「明日サンプル品の方をお持ちいたします」「ご要望の資料は明日までにお持ちいたします」などがあります。
二つ目の「持参いたします」を使った分かりやすい例としては、「幹事である私が責任を持って持参いたします」「明日の会議で使う資料は持参いたします」「今週末までに貴社に持参いたします」などがあります。
「お持ちいたします」と「持参いたします」の使い分け方
「お持ちいたします」と「持参いたします」はどちらも持って行くことを意味している言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「お持ちいたします」と「持参いたします」は基本的に意味は同じなので、お互いに置き換えることができます。ただし、「お持ちいたします」は持つというニュアンスがあるのに対して、「持参いたします」は持つというニュアンスがないのが違いです。
分かりやすい例を挙げると、責任を持つという意味で「こちらが責任をお持ちいたします」は使うことができますが、「こちらが責任を持参いたします」とすることはできません。
「お持ちいたします」と「持参いたします」の英語表記の違い
英語圏に敬語表現はないので直訳した英語はありませんが、近い表現として「お持ちいたします」も「持参いたします」も英語にすると「I will carry it for you」となります。
「お持ちいたします」の意味
「お持ちいたします」とは
「お持ちいたします」とは、持って行くことを意味しています。
表現方法は「書類をお持ちいたします」「資料をお持ちいたします」
「書類をお持ちいたします」「資料をお持ちいたします」などが、「お持ちいたします」を使った一般的な言い回しになります。
「お持ちいたします」の使い方
「お持ちいたします」を使った分かりやすい例としては、「こちらにある荷物はお部屋おまでお持ちいたします」「この問い合わせに関しては私がお持ちいたします」「特製ゴーヤチャンプルーのレシピお持ちいたします」などがあります。
「お持ちいたします」は所有することを意味する「持つ」に。接頭語の「お」、「する」の謙譲語の「いたす」、丁寧語の「ます」が合わさり、持って行くことの意味で使われている謙譲語表現です。
謙譲語とは、自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより相手への敬意を示すことを意味しています。
「お持ちいたします」は目上の人に使える
「お持ちいたします」は謙譲語表現なので、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対して使うことができます。
「お持ちいたします」の特徴
「お持ちいたします」は荷物などを物理的に持つだけではなく、「責任をお持ちいたします」「この件に関しては私がお持ちいたします」などのように、責任を持つや役割を果たすという意味で使うことができるのが特徴です。
「お持ちいたします」の類語
「お持ちいたします」の類語・類義語としては、相手のもとへ物を運ぶことを意味する「お届けいたします」があります。
「持参いたします」の意味
「持参いたします」とは
「持参いたします」とは、持って行くことを意味しています。
表現方法は「書類を持参いたします」「資料を持参いたします」
「書類を持参いたします」「資料を持参いたします」などが、「持参いたします」を使った一般的な言い回しになります。
「持参いたします」の使い方
「持参いたします」を使った分かりやすい例としては、「見積書を持参いたしますのでもう少しお待ちください」「近日中にカタログを持参いたします」「面接時には履歴書を持参いたします」「明日のバーベキューはバーベキューセットを持参いたします」などがあります。
「持参いたします」は品物や金銭を持っていくことを意味する「持参」に、「する」の謙譲語の「いたす」、丁寧語の「ます」が合わさり、持って行くことの意味で使われている敬語表現です。
「持参いたします」は目上の人に使える
「持参いたします」は敬語表現なので、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対しても使うことができます。
「持参いたします」の注意点
「持参いたします」は物理的に何かを持ってくる場合に使う言葉になります。そのため、責任や役割を果たすなどの、抽象的なものに対しては使えないと覚えておきましょう。
もし抽象的なものに対して使いたいのであれば、同じ意味を持つ言葉である「お持ちいたします」に置き換えるようにしましょう。
「持参いたします」の類語
「持参いたします」の類語・類義語としては、持って行くことを意味する「持って参ります」があります。
「お持ちいたします」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、持って行くことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「お持ちいたします」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。
「持参いたします」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、持って行くことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「持参いたします」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。
「お持ちいたします」と「持参いたします」はどちらも持って行くことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、持つというニュアンスがあるのが」「お持ちいたします」、持つというニュアンスがないのが「持参いたします」と覚えておきましょう。