似た意味を持つ「トレンド」と「ブーム」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「トレンド」と「ブーム」という言葉は、「傾向や動向」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
トレンドとブームの違い
トレンドとブームの意味の違い
トレンドとブームの違いを分かりやすく言うと、トレンドは長期的な流行りを表現する時に使い、ブームは短期的な流行りを表現する時に使うという違いです。
トレンドとブームの使い方の違い
一つ目のトレンドを使った分かりやすい例としては、「最新のトレンドファッションを知るには友人に聞いた方が速い」「トレンド分析は顧客のことを知るために必要なことだ」「なぜ今この話題がトレンド入りしているのだろう」などがあります。
二つ目のブームを使った分かりやすい例としては、「韓流ブーム以降我が家では韓流ドラマを見ることが増えた」「今のマイブームといって同じ食品ばかり摂取してしまう」「昨今のブームを鑑みてもいずれ過ぎ去り忘れられてしまう物事も多い」などがあります。
トレンドとブームの使い分け方
トレンドとブームはどちらも、傾向や動向を意味する言葉ですが、使い方が若干異なります。
トレンドは、傾向や経済変動の動向を意味します。その他にも、上記例文の「トレンド入り」などのように、インターネット上にてユーザーらの間で話題になっている事柄を意味する言葉としても使われています。
一方のブームは、あるものが急に人気の対象となったものや熱狂的なファンが多く集まることを意味します。その他にも、突然需要が増すことで価格が急騰することを意味する言葉として使われています。
つまり、トレンドは比較的長期的な流行りを指し、ブームは比較的短期的な流行りを指すという違いがあり、これらの言葉は対義語の関係にあると考えられることもあります。
トレンドとブームの英語表記の違い
トレンドを英語にすると「trend」となり、例えば上記の「トレンドファッション」を英語にすると「fashion trends」となります。一方、ブームを英語にすると「boom」となり、例えば上記の「韓流ブーム」を英語にすると「Korea Boom」となります。
トレンドの意味
トレンドとは
トレンドとは、傾向や経済変動の動向を意味しています。
その他にも、インターネット上にてユーザーらの間で話題になっている事柄を意味する言葉として使われています。
トレンドの使い方
「メガトレンドにはグローバル化や少子高齢子も含まれていると思う」「次の春夏トレンドカラーは落ち着いたトーンのものが多いように感じた」「トレンドについていくために雑誌を読む」などの文中で使われているトレンドは、「傾向」の意味で使われています。
一方、「先日の配信によってトレンド入りを果たした」「トレンドワードの中に気になるものがあった」「ジャンル別のトレンドランキングを通勤中に眺めている」などの文中で使われているトレンドは、「話題になっている事柄」の意味で使われています。
トレンドは英語で「trend」と表記され、「傾向」「趨勢」「流行」といった意味を持つ言葉です。動詞として「傾く」という使い方もされますが、日本語では「トレンドする」のように動詞として使われることはありません。
「メガトレンド」の意味
上記例文の「メガトレンド」とは、時代の大きな流れを指す言葉で、小さな事象が相互的に作用して生まれた大きな変化に対して用いられています。
表現方法は「トレンド入り」「トレンドワード」「トレンドランキング」
また、「トレンド入り」「トレンドワード」「トレンドランキング」などのように、多くの人の間で話題となることやその話題を指す言葉として使われることもあり、SNSや検索エンジン側でまとめられていることが多い情報です。
トレンドの対義語
トレンドの対義語・反対語としては、話題となっているものに逆らうような言動をすることを意味する「逆張り」、伝統的である様子を意味する「トラディショナル」があります。
トレンドの類語
トレンドの類語・類義語としては、人気のあることを意味する「ポピュラー」、経済における動向や芸術や文化などの大きな流れを意味する「ムーブメント」、勢いやはずみ、方向性を意味する「モメンタム」などがあります。
ブームの意味
ブームとは
ブームとは、急に人気の対象となることを意味しています。
その他にも、突然需要が増すことで価格が急騰することを意味する言葉として使われています。
ブームの使い方
「海外で話題だった作品のブームが日本にもついに到来した」「日本食ブームを迎えているのかペンパルの一人がオススメの日本食を尋ねてきた」「ブームを巻き起こしたマンガのアニメ化が決まった」などの文中で使われているブームは、「突然人気の対象となること」の意味で使われています。
一方、「半導体ブームのせいでパソコンなどが高くなってしまうのだろうか」「ある企業の株ブームが来る前に頃合いを見て取引をしたいところだ」などの文中で使われているブームは、「突然価格が急騰すること」の意味で使われています。
ブームは英語で「boom」と表記され、「にわか景気」「人気がわく」「急騰した」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、流行りの中でも突然多くの人の注目を集めたり、その流行が短期的なものに対して使われています。
英語では「ブンブンと鳴くハチ」を指す「bomben」が変化して、「ドーンという大きな音」という意味で使われています。この爆発音とされる擬音語から転じて、「突然注目を集めるもの」「流行」を指すようになり、日本でもこの意味で使われています。
「半導体ブーム」「株ブーム」の意味
また、上記例文の「半導体ブーム」「株ブーム」などのように、需要の高まりによって価格が急激に上がることを表す言葉としても使われています。
ブームの対義語
ブームの対義語・反対語としては、無難である様子や保守的である様子を意味する「コンサバティブ」、傾向や流行についていけずに取り残されていることを意味する「時代遅れ」があります。
ブームの類語
ブームの類語・類義語としては、急に人気が出ることを意味する「ブレーク」、賞品や興行物が人気を博することを意味する「ヒット」、盛んに行われることを意味する「盛行」などがあります。
トレンドの例文
この言葉がよく使われる場面としては、傾向や経済変動の動向を意味する時などが挙げられます。
例文4や5のように、検索エンジンで多く検索されたり、SNSで多くのユーザーらの間で話題になっている事柄を意味する言葉としても使われています。
ブームの例文
この言葉がよく使われる場面としては、急に人気の対象となることを意味する時などが挙げられます。
例文4や5のように、突然需要が増すことで価格が急騰することを意味する言葉としても使われています。
トレンドとブームは、どちらも「傾向や動向」を表します。どちらを使うか迷った場合は、長期的な流行りを表す場合は「トレンド」を、短期的な流行りを表す場合は「ブーム」を使うと覚えておけば間違いありません。