【遅らせばながら】と【遅ればせながら】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「遅らせばながら」(読み方:おくらせばながら)と「遅ればせながら」(読み方:おくればせながら)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「遅らせばながら」と「遅ればせながら」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「遅らせばながら」と「遅ればせながら」の違い

「遅らせばながら」は「遅ればせながら」の間違い

「遅らせばながら」と「遅ればせながら」の違いを分かりやすく言うと、「遅らせばながら」とは「遅ればせながら」の間違った使い方、「遅ればせながら」とは遅くなってしまったことを謝罪することです。

「遅らせばながら」は誤字

一般的には「遅らせばながら」という言葉は存在しません。読み方が似ていることから、「遅ればせながら」のことを間違えて「遅らせばながら」を使っている人がほとんどです。

「遅ればせながら」は正しい日本語

正しい言葉である「遅ればせながら」を使った分かりやすい例としては、「遅ればせながら心よりお祝い申し上げます」「遅ればせながらサンプル品をお送りいたします」「遅ればせながらお届けに上がります」「遅ればせながら3周年おめでとうございます」などがあります。

「遅ればせながら」という言葉はあっても、「遅らせばながら」という言葉は存在しません。同時に「遅ればせながら」という単語の意味について「遅くなってしまったことを謝罪すること」と覚えておきましょう。

「遅ればせながら」の英語表記

「遅ればせながら」を英語にすると「late」「belated」となり、例えば上記の「遅ればせながら5周年おめでとうございます」を英語にすると「Congratulations on your 3th anniversary! It’s a little belated, though」となります。

「遅らせばながら」の意味

「遅らせばながら」とは

「遅らせばながら」とは、「遅ればせながら」の間違った使われ方です。

「遅らせばながら」が間違っている理由

「遅らせばながら」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「遅ればせながら」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「遅らせばながら」と「遅ればせながら」を間違ってしまう理由としては、「遅らせば」と「遅ればせ」の発音が似ているのが原因です。正しい日本語は「遅ればせながら」なので、混同してしまないように注意しましょう。

また、「遅らせばながら」の方が発音しやすいので、「遅ればせながら」の誤用として使われています。

ではなぜ「遅らせばながら」が間違った言葉かというと、「遅らせば」という日本語はないのに対して、「遅ればせ」という日本語があるという点です。

正しい日本語である「遅ればせながら」は時機に遅れることを意味する「遅ればせ」に、接続助詞の「ながら」が合わさった言葉になります。一方、「遅らせば」という日本語は存在しないので、「遅らせばながら」は間違った日本語です。

「遅ればせながら」の意味

「遅ればせながら」とは

「遅ればせながら」とは、遅くなってしまったことを謝罪することを意味しています。

「遅ればせながら」の漢字表記

「遅ればせながら」は別の漢字表記にすると、「遅れ馳せながら」「後れ馳せながら」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、「遅ればせながら」の方を使うようにしましょう。

表現方法は「遅ればせながらおめでとう」「遅ればせながらよろしくお願いいたします」

「遅ればせながらおめでとう」「遅ればせながらよろしくお願いいたします」などが、「遅ればせながら」を使った一般的な言い回しになります。

「遅ればせながら」の使い方

「遅ればせながら」を使った分かりやすい例としては、「遅ればせながらご結婚おめでとうございます」「遅ればせながら資料をお送りいたしました」「遅ればせながらご報告いたします」「遅ればせながら心よりお悔やみ申し上げます」などがあります。

「遅ればせながら」は時機に遅れることを意味する「遅ればせ」に、接続助詞の「ながら」が合わさり、遅くなってしまったことを謝罪することの意味で使われている言葉です。

「遅ればせながら」は適切なタイミングを逃してしまった際に、謝罪の思いを相手に伝える際の前置き言葉としてよく使われています。そのため、「遅ればせながら〇〇」の形で使うのが一般的です。

「遅ればせながら」の特徴

「遅ればせながら」はビジネスシーンにおいてメールの返信、資料の送付、お礼の言葉などが遅れてしまった場合によく使われています。また、結婚、出産、お葬式などの冠婚葬祭でも使うことが可能です。

「遅ればせながら」は口頭や会話などの話し言葉としてだけではなく、手紙やメールなどの書き言葉としても使えるのが特徴です。

「遅ればせながら」は目上の人に対しても使うことが可能ですが、前後も併せて敬語表現にするのが一般的になっています。

「遅ればせながら」の類語

「遅ればせながら」の類語・類義語としては、の類語・類義語としては、出遅れることを意味する「出遅れながら」、時機に後れて物事をすることを意味する「遅まきながら」、時機に遅れていることを意味する「遅くなりましたが」などがあります。

「遅らせばながら」の例文

1.「遅らせばながら」という言葉は存在しないので、おそらく「遅ればせながら」の言い間違いだろう。
2.「遅ればせながら」という言葉は遅くなってしまったことを謝罪することで、「遅らせばながら」という言葉はない。
3.「遅らせばながら」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.遅らばせながら私もこのコンペに参加させてくださいという言葉を使う人はいるが、正しくは遅ればせながら私もこのコンペに参加させてくださいです。
5.遅ればせながらご出産おめでとうございますという言葉はあるが、遅らばせながらご出産おめでとうございますという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「遅ればせながら」という言葉を間違えて「遅らせばながら」と表現している時などが挙げられます。

「遅らせばながら」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「遅ればせながら」を間違えて使っている可能性が高いです。

「遅らせばながら」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「遅らせばながら」ではなく、「遅ればせながら」と表現するのが正しい使い方になります。

「遅ればせながら」の例文

1.遅ればせながらお誕生日おめでとうございます。ささやかながらお祝いの品を贈らせていただきました。
2.遅ればせながら頼まれていた資料をお送りいたしましたので、ご確認ください。
3.新規事業に参入いたしましたことを、遅ればせながらご報告申し上げます。
4.遅ればせながら、開店15周年おめでとうございます。
5.先日はご協力ありがとうございました。遅ればせながらお礼申し上げます。

この言葉がよく使われる場面としては、遅くなってしまったことを謝罪することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「遅ればせながら」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「遅らせばながら」と「遅ればせながら」どちらを使うか迷った場合は、「遅らせばながら」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「遅ればせながら」を使うようにしましょう。

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