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【技能】と【技術】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「技能」(読み方:ぎのう)と「技術」(読み方:ぎじゅつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「技能」と「技術」という言葉は、どちらも「物事を行うための方法や腕前」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




技能と技術の違い

技能と技術の意味の違い

技能と技術の違いを分かりやすく言うと、技能とは物事を行う能力を表し、技術とは物事を行う方法を表すという違いです。

技能と技術の使い方の違い

一つ目の技能を使った分かりやすい例としては、「技能を磨くために実践を積み重ねる」「ビルクリーニング技能検定の合格発表は明日です」「技能実習制度の見直しに関する方針が決定された」「主要都市で技能実習責任者講習を実施しています」などがあります。

二つ目の技術を使った分かりやすい例としては、「科学技術の進歩は人類を豊かにする」「技術士補は技術士法に基づく国家資格です」「過去問で技術士試験の勉強をしています」「ようやく技術士一次試験に合格しました」「技術者単価が国土交通省から発表された」などがあります。

技能と技術の使い分け方

技能と技術という言葉は、どちらも物事を行うための手段や腕前を表しますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

技能とは、物事を処理する人間の能力を意味し、経験を通じて上達する特定の能力を指します。例えば、練習を重ねてスポーツや稽古事などの能力を上達させることを「技能を磨く」と表現します。

技術とは、物事を取り扱ったり処理したりする方法や手立てを意味し、「車の運転技術」のように知識から習得できる技を指します。また、「技術革新」のような使い方で、科学の研究成果を生かして人類に役立たせる方法も意味する言葉です。

つまり、技能とは経験により磨き上げる物事を処理する能力であり、技術とは知識により習得可能な物事を行うための方法を意味します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

技能と技術の英語表記の違い

技能を英語にすると「skill」「ability」となり、例えば上記の「技能を磨く」を英語にすると「improve one’s skill」となります。一方、技術を英語にすると「technology」「technique」となり、例えば上記の「技術の進歩」を英語にすると「technological advance」となります。

技能の意味

技能とは

技能とは、あることを行うための技術的な能力、腕前を意味しています。

技能の漢字表記

技能は「伎能」とも書きますが、一般的には「技能」と表記されています。

技能の使い方

技能を使った分かりやすい例としては、「外国人技能実習制度が導入されました」「技能実習生の人数は増加傾向にあります」「技能実習生の失踪が相次いでる」「実習生の扱いについて外国人技能実習機構に相談する」などがあります。

その他にも、「クレーン運転技能講習の日程を教えてください」「技能検定の試験は年に2回あります」「試験に合格して技能士になりました」「技能グランプリで優勝しました」「技能五輪全国大会を目指して頑張っています」などがあります。

技能の「技」は訓読みで「わざ」と読み、ある物事を行うための一定の方法や手段を表す漢字です。物事を成し遂げる力や働きを表す「能」と組み合わさり、技能とは、教養や訓練を通してかれる特定の能力を意味します。

「技能実習制度」の意味

技能を用いた日本語には「技能実習制度」があります。技能実習制度とは、途上国の経済発展や人材育成を目的に、18歳以上の外国人を受け入れる制度であり、1993年に導入されました。この「技能実習」という在留資格を取得して日本で就労する外国人を、「技能実習生」と呼びます。

技能の類語

技能の類語・類義語としては、ある物事を行う能力や手並みを意味する「技量」、芸術作品などをつくるうえでの表現方法を意味する「手法」、物事をする能力や技量を意味する「腕」、すぐれた腕前を意味する「妙手」、手腕や技量を意味する「スキル」などがあります。

技術の意味

技術とは

技術とは、物事を取り扱ったり処理したりする際の方法や手段、それを行うわざを意味しています。

その他にも、「科学の研究成果を生かして人間生活に役立たせる方法」の意味も持っています。

技術の読み方

技術の読み方は「ぎじゅつ」です。誤って「ぎしゅつ」「ぎすい」などと読まないようにしましょう。

技術の使い方

「専門学校でイラストの技術を学んでいます」「英語は技術者にとって必須のスキルです」「技術士二次試験を受験します」「技術・人文知識・国際業務の在留資格でアルバイトをしています」の文中で使われている技術は、「物事を処理したりする際の方法や手段」の意味で使われています。

一方、「技術革新のスピードが速くなっている」「科学技術の粋を集めた設備です」「最先端技術を活用して社会課題の解決に取り組む」などの文中で使われている技術は、「科学を生かして生活に役立たせる方法」の意味で使われています。

技術とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているので、文脈により意味を判断する必要があります。技術の「技」は物事を行うための方法や手段、「術」は事を実現させるためにとる方法や手立てを表す漢字です。

「技術士」の意味

技術を用いた日本語には「技術士」があります。技術士とは、機械や航空あるいは建築などの、高度の専門的能力を要する技術的な調査・立案・設計などに当たる者を意味します。技術士法に基づく国家試験によって公認されるものです。

技術の類語

技術の類語・類義語としては、芸術の制作や表現における技術的な工夫を意味する「技巧」、美術や工芸などの技術を意味する「技芸」、芸術などで技術上の方法を意味する「技法」、技術や技法を意味する「テクニック」などがあります。

技能の例文と使い方

1.スポーツを通して、技能面だけでなく精神面でも子どもたちの成長がみられました。
2.特定技能には二種類の在留資格があり、それぞれ求められる技能水準などに違いがあります。
3.スポーツの技能とは、運動を行う肉体の能力をベースにして発揮されるものです。
4.保健体育の授業は、運動に必要な知識と技能を関連させて学習することが大切です。
5.可視化や言語化が難しい技術やスキルをどのように残すかが、技能継承の課題の一つになっています。

この言葉がよく使われる場面としては、人がもつ技に関する能力を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「特定技能」とは、入国管理法における外国人の在留資格の一つで、一定の専門性や技能を持つ人材を日本国内に受け入れるためのものです。特定技能1号と特定技能2号があります。

技術の例文と使い方

1.AIとは何かを簡単に説明すると、人間の脳のように自らで学習し行動する技術です。
2.eスポーツで注目される新技術とは何か、皆さんはご存知でしょうか。
3.中学校の技術家庭科では、生活に必要な知識と技術および創造力を身に付けます。
4.技術職であるエンジニアには様々な種類があり、それぞれ適性などもあります。
5.グローバル化が進む今日において、英語で技術的な会話ができるエンジニアが重宝されています。

この言葉がよく使われる場面としては、物を取り扱ったり事を処理したりする方法や手段、科学の理論を実際に応用し人間生活に役立つように利用する手段を表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「技術家庭科」とは、中学校教育課程の必修教科の一つです。生活に必要な基礎的技術を習得させ、生活と技術との関係を理解させるとともに、家庭生活に処する基本的態度を養うことを目標としています。

技能と技術という言葉は、どちらも「物事を行う方法や腕前」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、物事を行う能力を表現したい時は「技能」を、物事を行う方法を表現したい時は「技術」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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