【一緒】と【同じ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「一緒」(読み方:いっしょ)と「同じ」(読み方:おなじ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「一緒」と「同じ」という言葉は、どちらも複数の事物に差異の認められないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「一緒」と「同じ」の違い

「一緒」と「同じ」の意味の違い

「一緒」と「同じ」の違いを分かりやすく言うと、「一緒」の方が「同じ」よりも話し言葉的な表現という違いです。

「一緒」と「同じ」の使い方の違い

一つ目の「一緒」を使った分かりやすい例としては、「彼女とは3年間クラスが一緒でした」「方向は同じなので途中までご一緒しましょうか」「あんな人と一緒にしないでください」「暇でしたらこれから一緒に遊びませんか」などがあります。

二つ目の「同じ」を使った分かりやすい例としては、「彼は前回と同じ容疑で捕まりました」「私とあなたは同じ意見ではありません」「私と弟は背丈が同じです」「彼女は私のと同じような帽子を被っています」などがあります。

「一緒」と「同じ」の使い分け方

「一緒」と「同じ」はどちらも複数の事物に差異の認められないことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「一緒」の方が「同じ」よりも話し言葉的な表現という点です。

また、「一緒」は共に同じことをすることや同行する相手を敬うことの意味を持っているというのも違いの一つです。

「一緒」と「同じ」の英語表記の違い

「一緒」も「同じ」も英語にすると「same」「identical」となり、例えば上記の「彼女は私のと同じような帽子を被っています」を英語にすると「Hre hat is the same as mine」となります。

「一緒」の意味

「一緒」とは

「一緒」とは、一つにまとめることを意味しています。その他にも、区別のないこと、共に同じことをすること、同行する相手を敬うこと、同時に行われることの意味も持っています。

「一緒」の使い方

「荷物を一緒にすることにしました」「珍しく彼と意見が一緒になる」などの文中で使われている「一緒」は、「一つにまとめることや区別のないこと」の意味で使われています。

一方、「休日なので子供たちと一緒に遊ぶ予定です」「駅に着いたのは一緒の時間でした」などの文中で使われている「一緒」は、「共に同じことをすることや同時に行われること」の意味で使われています。

「一緒」は複数の意味の持つ名詞でどの意味でも使われています。

「一緒」は複数のものが問題としているある特定の面について差がなく、異なっていない場合によく使う言葉です。

「一緒」はどちらかというと、話し言葉として使うことが多いと覚えておきましょう。

「一緒」の対義語

「一緒」の対義語・反対語としては、それぞれ違っていることを意味する「別々」があります。

「一緒」の類語

「一緒」の類語・類義語としては、同じであることを意味する「同様」、二つ以上の物事の間でその数量や程度などに相違がないことを意味する「等しい」、複数の人または団体が力を合わせて物事を行うことを意味する「共同」などがあります。

「同じ」の意味

「同じ」とは

「同じ」とは、別のものではなくそのものであることを意味しています。その他にも、二つ以上のものの内容や状態などに区別がないこと、どっちみちのことの意味も持っています。

「同じ」の使い方

「彼は同じ学校の卒業生です」「行きと同じ船で本州に帰ります」などの文中で使われている「同じ」は、「別のものではなくそのものであること」の意味で使われています。

一方、「今回は収入と支出が同じです」「見た目が同じなら安い方を買うのが良いに決まっている」などの文中で使われている「同じ」は、「二つ以上のものの内容や状態などに区別がないことやどっちみちのこと」の意味で使われています。

「同じ」は複数の意味を持つ形容動詞です。形容動詞とは活用のある自立語で、文中において単独で述語になることができます。

また、「同じ」の中で最も使われているのは、「同じ場所で事故が起きました」のように、別のものではなくそのものであることの意味になります。

また、どっちみちのことの意味は「同じ死ぬなら苦しまないで死にたい」のように、おなじ~ならの言い回しで副詞として使うのが一般的です。副詞とは品詞の一つであり、他の言葉を修飾して説明を加えるという役割を担っています。

「同じ」の特徴

「同じ」は人や物、あるいは種類や性質など様々な場面において使うことができると覚えておきましょう。

「同じ」の対義語

「同じ」の対義語・反対語としては、違いがあることを意味する「異なる」があります。

「同じ」の類語

「同じ」の類語・類義語としては、同じであることを意味する「同然」、変わらないことを意味する「不変」、一つに定まって変わらないことを意味する「一定」、二つ以上のものがぴったり一つになることを意味する「一致」などがあります。

「一緒」の例文

1.私は人を覚えるのが苦手なので、生徒の顔と名前が一緒になりません。
2.彼とは意見が一緒になることが多いので、お付き合いしてもいいかもしれません。
3.一人じゃなくてみんなで一緒に遊ぶのが、こんなに楽しいとは思いませんでした。
4.目的地が同じなので、そこまでご一緒させていただけませんか。
5.玄関のベルと電話が一緒に鳴りだして、どちらを優先するか迷っています。

この言葉がよく使われる場面としては、一つにまとめることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、区別のないこと、共に同じことをすること、同行する相手を敬うこと、同時に行われることを表現したい時にも使います。

例文1は一つにまとめること、例文2は区別のないこと、例文3は共に同じことをすること、例文4は同行する相手を敬うこと、例文5は同時に行われることの意味で使っています。

「同じ」の例文

1.同じ学校の生徒が居たので、バイトしているのがバレないように裏方業務に回りました。
2.彼と同じ携帯電話の機種だったので、親近感が湧いてきました。
3.私にはあなたと同じ年齢の娘がいるので、その気持ちは凄く分かります。
4.やってもやらなくても同じなら、無理にやる必要はないと思っています。
5.値段も質も同じなのであれば、見た目が好きな方を買いたいです。

この言葉がよく使われる場面としては、別のものではなくそのものであることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、二つ以上のものの内容や状態などに区別がないこと、どっちみちのことを表現したい時にも使います。

例文1から例文3は別のものではなくそのものであること、例文4は二つ以上のものの内容や状態などに区別がないこと、例文5はどっちみちのことの意味で使っています。

「一緒」と「同じ」はどちらも複数の事物に差異の認められないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「一緒」の方が「同じ」よりも話し言葉的な表現であると覚えておきましょう。

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