同じ「てがける」という読み方の「手掛ける」と「手懸ける」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「手掛ける」と「手懸ける」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。
「手掛ける」と「手懸ける」の違い
「手掛ける」と「手懸ける」の意味の違い
「手掛ける」と「手懸ける」の違いを分かりやすく言うと、「手掛ける」の方が「手懸ける」よりもやや一般的に使われているという違いです。
「手掛ける」と「手懸ける」の使い方の違い
一つ目の「手掛ける」を使った分かりやすい例としては、「彼女がこのシステムの開発を手掛ける」「こちらが私が手掛ける作品になります」「彼がデザインを手掛けるかばんなので絶対購入したいです」「この種の問題は手掛けないことにしている」などがあります。
二つ目の「手懸ける」を使った分かりやすい例としては、「これ私が手懸けた映画になります」「プロサッカーチームには彼が手懸けた選手はたくさんいます」「精神病患者を手懸けるのは日常茶飯事です」「それは手懸けた経験がある仕事です」などがあります。
「手掛ける」と「手懸ける」の使い分け方
「手掛ける」と「手懸ける」はどちらも自らその物事を扱うことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「手掛ける」の方が「手懸ける」よりもやや一般的に使われているという点です。
ただし、意味に違いはない言葉なので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。
「手掛ける」と「手懸ける」の英語表記の違い
「手掛ける」も「手懸ける」も英語にすると「handle」「deal with」となり、例えば上記の「この種の問題は手掛けないことにしている」を英語にすると「I make it a rule not to deal with this sort of problem」となります。
「手掛ける」の意味
「手掛ける」とは
「手掛ける」とは、自らその物事を扱うことを意味しています。その他にも、心をこめて世話や指導をすることの意味も持っています。
「手掛ける」の読み方
「手掛ける」の読み方は「てがける」です。誤って「てかける」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「作品を手掛ける」「仕事を手掛ける」
「作品を手掛ける」「仕事を手掛ける」などが、「手掛ける」を使った一般的な言い回しになります。
「手掛ける」の使い方
「この仕事を手掛けるのは初めてなので少し緊張しています」「彼女が手掛ける作品はどれも売れています」などの文中で使われている「手掛ける」は、「自らその物事を扱うこと」の意味で使われています。
一方、「彼が手掛ける選手達はみんな優秀です」「手掛けた子供たちが愛おしいです」などの文中で使われている「手掛ける」は、「心をこめて世話や指導をすること」の意味で使われています。
「手掛ける」は自らその物事を扱うことと心をこめて世話や指導をすることの二つの意味を持つ動詞です。
「手掛ける」の特徴
「手掛ける」は「プロジェクトを手掛ける」「新しい作品を手掛ける」などのように、ビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。また、芸術作品についても使うことができると覚えておきましょう。
「手掛ける」は会話などの話し言葉としてだけではなく、手紙やメールなどの書き言葉としても使うこともできます。
また、心をこめて世話や指導をすることの意味で使う場合は、基本的に人に対して使うと覚えておきましょう。
「手掛ける」の類語
「手掛ける」の類語・類義語としては、育て上げることを意味する「育成」、大事に守って発展させることを意味する「育む」、教え込んで一人前にすることを意味する「仕立てる」などがあります。
「手懸ける」の意味
「手懸ける」とは
「手懸ける」とは、自らその物事を扱うことを意味しています。その他にも、心をこめて世話や指導をすることの意味も持っています。
「手懸ける」の使い方
「この種の問題も手懸けることにしています」「彼女は作詞の他にも作曲も手懸ける」などの文中で使われている「手懸ける」は、「自らその物事を扱うこと」の意味で使われています。
一方、「女子バレー日本代表には彼女が手懸けた選手がたくさんいます」「彼らは私が手懸けた生徒達です」などの文中で使われている「手懸ける」は、「心をこめて世話や指導をすること」の意味で使われています。
「手懸ける」は自らその物事を扱うことと心をこめて世話や指導をすることの二つの意味を持つ動詞です。
「手懸ける」の同義語として「手掛ける」があります。表記が違うだけで意味は同じなのでどちらを使用しても問題ありませんが、「手掛ける」の方が広く一般的に使われているので相手に伝わりやすい可能性があります。
「手懸ける」の特徴
「手懸ける」は会話などの話し言葉としてだけではなく、手紙やメールなどの書き言葉としても使うことができるというのが特徴です。
「手懸ける」の類語
「手懸ける」の類語・類義語としては、全力で事にあたることを意味する「取り組む」、りっぱに育成することを意味する「育て上げる」などがあります。
「手掛ける」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、自らその物事を扱うことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、心をこめて世話や指導をすることを表現したとい時にも使います。
例文１から例文３は自らその物事を扱うこと、例文４と例文５は心をこめて世話や指導をすることの意味で使っています。
「手懸ける」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、自らその物事を扱うことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、心をこめて世話や指導をすることを表現したとい時にも使います。
例文１から例文３は自らその物事を扱うこと、例文４と例文５は心をこめて世話や指導をすることの意味で使っています。
「手掛ける」と「手懸ける」はどちらも自らその物事を扱うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、大きな違いはないので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。
