【崩れる】と【壊れる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「崩れる」(読み方:くずれる)と「壊れる」(読み方:こわれる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「崩れる」と「壊れる」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「崩れる」と「壊れる」の違い

「崩れる」と「壊れる」の違いを分かりやすく言うと、「崩れる」とはまとまった形をし安定していたものが支える力を失うこと、「壊れる」とは力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりすることという違いです。

一つ目の「崩れる」を使った分かりやすい例としては、「雪の重みで屋根が崩れる」「大雨の影響で崖が崩れる」「彼女は少しのお酒で崩れる」「大きな音で姿勢が崩れてしまいました」「午後からは天気が崩れそうだ」「積み荷が崩れる」などがあります。

二つ目の「壊れる」を使った分かりやすい例としては、「婚約が両親の反対で壊れる」「予算不足で計画が壊れる」「津波の影響で家屋が壊れる」「大きなジャンプをしたせいでベッドが壊れる」「械が壊れて直せそうにありません」などがあります。

「崩れる」と「壊れる」は似たニュアンスの言葉ですが、意味は異なっているので間違えないように注意しましょう。

「崩れる」はまとまった形をし安定していたものが支える力を失うこと、整っていた形や状態が乱れること、天気が悪くなること、同額の小銭に替えられること、相場などが急落することのなどの意味で使う言葉です。

一方、「壊れる」は力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりすること、機能に故障が起きること、まとまっていた物事や状態がうまくいかなくなること、もとの成分が失われること、言動が正常でなくなり日常生活に支障が生じる状態になることの意味で使うというのが違いになります。

「崩れる」を英語にすると「crumble」「fall to pieces」「collapse」となり、例えば上記の「積み荷が崩れる」を英語にすると「The piles of cargo collapsed」となります。

一方、「壊れる」を英語にすると「break」「broken」「destroyed」「damaged」となり、例えば上記の「機械が壊れて直せそうにありません」を英語にすると「The machine is damaged beyond repair」となります。

「崩れる」の意味

「崩れる」とは、まとまった形をし安定していたものが支える力を失うことを意味しています。その他にも、整っていた形や状態が乱れること、天気が悪くなること、同額の小銭に替えられること、相場などが急落することの意味も持っています。

「物が崩れる」「画面が崩れる」などが、「崩れる」を使った一般的な言い回しになります。

「地震の影響で積み荷が崩れる」「彼との信頼関係が崩れる」などの文中で使われている「崩れる」は、「まとまった形をし安定していたものが支える力を失うことや整っていた形や状態が乱れること」の意味で使われています。

一方、「明日の天気は崩れるそうだ」「一万円札を崩すことはできますか」などの文中で使われている「崩れる」は、「天気が悪くなることや同額の小銭に替えられること」の意味で使われています。

「崩れる」は複数の意味を持つ動詞です。主に、それまであったものが力を失ってしまう場合に使うのが一般的になります。したがって、マイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「崩れる」は「荷物が崩れる」のように物理的なもの対してだけではなく、「彼女との関係が崩れる」「夕方からは天候が崩れるらしい」などのように、抽象的なものや天気に対しても使うことができるというのが特徴です。

「崩れる」の対義語・反対語としては、しっかりしたものになることを意味する「固まる」があります。

「崩れる」の類語・類義語としては、 物事の進行状態が普通ではなくなることを意味する「荒れる」、風雨が強く海が荒れることを意味する「湿気る」、雨が降ったりやんだりで天候が安定しないことを意味する「愚図つく」などがあります。

「壊れる」の意味

「壊れる」とは、力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりすることを意味しています。

その他にも、機能に故障が起きること、まとまっていた物事や状態がうまくいかなくなること、もとの成分が失われること、言動が正常でなくなり日常生活に支障が生じる状態になることの意味も持っています。

「壊れる」を別の漢字にすると「毀れる」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「壊れる」を使うようにしましょう。

「物が壊れる」「人が壊れる」などが、「壊れる」を使った一般的な言い回しになります。

「机から落としてしまい携帯電話が壊れる」「水道の蛇口が壊れる」などの文中で使われている「壊れる」は、「力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりすることや機能に故障が起きること」の意味で使われています。

一方、「とある政策について揉めて党内の結束が壊れる」「熱を加えると有効な成分が壊れる」などの文中で使われている「壊れる」は、「まとまっていた物事や状態がうまくいかなくなることやもとの成分が失われること」の意味で使われています。

「壊れる」は複数の意味を持つ言葉ですが、どの意味でも使われています。

「壊れる」はとても意味が広い言葉なので、物がその固有の形を失う場合だけではなく、機能を失う場合にも使うことができます。また、人に対しても使うことが可能で、その場合は精神に異常をきたしているというニュアンスで使うことが多いです。

「壊れる」は「物が壊れる」のように物理的な場合だけではなく、「人手不足で計画が壊れる」のような、抽象的な場合にも使うことができると覚えておきましょう。

「壊れる」の類語・類義語としては、用をなさなくなることを意味する「いかれる」、壊れたり傷ついたりすることを意味する「破損」などがあります。

「崩れる」の例文

1.雪の重みで屋根が崩れることがないように、雪国の家は工夫されています。
2.生活態度が崩れるのはよくないで、風紀を乱した生徒を発見次第注意しています。
3.今日は午後から天気が崩れるらしいので、折り畳み傘を持参することにしました。
4.こちらの一万円札を崩すことができるか、店員さんに聞いてみました。
5.値が崩れることもあるので、いつまで持っているか悩見どころではある。

この言葉がよく使われる場面としては、まとまった形をし安定していたものが支える力を失うことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、整っていた形や状態が乱れること、天気が悪くなること、同額の小銭に替えられること、相場などが急落することを表現したい時にも使います。

例文1はまとまった形をし安定していたものが支える力を失うこと、例文2は整っていた形や状態が乱れること、例文3は天気が悪くなること、例文4は同額の小銭に替えられること、例文5は相場などが急落することの意味で使っています。

「壊れる」の例文

1.引越しの際に中身が壊れる可能性があるので、丁寧に運ぶようにお願いしました。
2.エアコンが壊れてしまったので、直るまでホテルに泊まるか考えている。
3.バランスが壊れる可能性があるので、新規キャラクターの実装は慎重になるべきです。
4.塩分を加えると有効な成分が壊れるので、十分に注意しましょう。
5.突然の伴侶との死別で、母が壊れるのを目の当たりにしてしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりすることを表現したい時などが挙げられます。

その他にも、機能に故障が起きること、まとまっていた物事や状態がうまくいかなくなること、もとの成分が失われること、言動が正常でなくなり日常生活に支障が生じる状態になることを表現したい時にも使います。

例文1は力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりすること、例文2は機能に故障が起きること、例文3はまとまっていた物事や状態がうまくいかなくなること、例文4はもとの成分が失われること、例文5は言動が正常でなくなり日常生活に支障が生じる状態になることの意味で使っています。

「崩れる」と「壊れる」は似ていても意味は異なっています。

どちらの言葉を使うか迷った場合、まとまった形をし安定していたものが支える力を失うことを表現したい時は「崩れる」を、力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりすることを表現しあい時は「壊れる」を使うと覚えておきましょう。

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