【若年層】と【若者】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「若年層」(読み方:じゃくねんそう)と「若者」(読み方:わかもの)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「若年層」と「若者」という言葉は、どちらも「年の若い人」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




若年層と若者の違い

若年層と若者の意味の違い

若年層と若者の違いを分かりやすく言うと、若年層とは年の若い人々を分析する時に使用され、若者とは年の若い人々を一般的に言う時に使用されるという違いです。

若年層と若者の使い方の違い

一つ目の若年層を使った分かりやすい例としては、「若年層の就労状況について調査する」「若年層の投票率は低い水準にとどまっています」「若年層における価値観は多様化しています」などがあります。

二つ目の若者を使った分かりやすい例としては、「将来有望な若者を応援しています」「若者の選挙投票率はどれぐらいですか」「これまで流行した若者言葉を一覧にする」「女性や若者にとって魅力的な地域づくりをしよう」などがあります。

若年層と若者の使い分け方

若年層と若者という言葉は、どちらも年齢が若い人や青年を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

若年層とは、年齢の若い人々の集団を意味します。統計において若年層・中年層・高齢層など世代間に分けて分析する際に使用される言葉です。その年齢区分に明確な決まりはありませんが、おおよそ15~24歳または15~34歳程度を指すことが多くなっています。

若者とは、年齢が若い人を意味します。「今どきの若者は…」「若者向け」のような使い方で、特定の個人ではなく、年齢が若い人のグループを一般的に指す表現です。そのため、日常会話からビジネスシーンまで幅広い場面で使用されています。

つまり、若年層とは若い人々の集団を世代として捉えて統計や分析で使用される言葉であり、若者とは年の若い人のグループを一般的に表現する言葉です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

若年層と若者の英語表記の違い

若年層を英語にすると「young generation」「the young」となり、例えば上記の「若年層の就労状況」を英語にすると「young generation’s employment status」となります。

一方、若者を英語にすると「youth」「junior」「young man」となり、例えば上記の「有望な若者」を英語にすると「a promising young man」となります。

若年層の意味

若年層とは

若年層とは、年齢の若い人々の集団、統計では15〜24歳または15〜34歳程度とすることが多いを意味しています。

若年層の読み方

若年層の読み方は「じゃくねんそう」です。誤って「にゃくねんそう」などと読まないようにしましょう。

若年層の使い方

若年層を使った分かりやすい例としては、「若年層のニュース離れは深刻な問題です」「若年層の失業率が高まっています」「若年層の政治に対する関心が薄い」「若年層の男女を対象にアンケートを実施する」などがあります。

その他にも、「若年層の消費行動に変化が見られる」「若年層の英語コミュニケーションレベルに不安を感じる」「何歳までが若年層の範囲になりますか」「若年層の投票率を上げる施策を検討しています」などがあります。

若年層の「若年」は、年齢が若いことや年齢が若い人を表し、「層」はある基準で区分した人々の集団を表す漢字です。若年層とは、年齢の若い人々の集団を意味し、15歳から34歳までを言うことが多くなっています。

「若年層の性暴力被害予防月間」の意味

若年を用いた日本語には「若年層の性暴力被害予防月間」があります。政府は、毎年4/1から4/30までの1か月間を「若年層の性暴力被害予防月間」と定め、若年層の様々な性暴力被害について予防啓発や相談先の周知、被害者に対するサポートの必要性などの啓発を行っています。

若年層の対義語

若年層の対義語・反対語としては、年長者の年代や世代を意味する「シニア層」などがあります。

若年層の類語

若年層の類語・類義語としては、年の若い男や若者を意味する「若い衆」、1990年代中盤から2000年代までに生まれた世代を意味する「Z世代」、若い世代の人々や青少年層を意味する「ヤンガージェネレーション」などがあります。

若者の意味

若者とは

若者とは、年の若い者、わこうどを意味しています。

若者の読み方

若者の読み方は「わかもの」です。誤って「じゃくしゃ」「にゃくしゃ」などと読まないようにしましょう。

若者の使い方

若者を使った分かりやすい例としては、「若者の英語力が低下しています」「若者たちの合唱に胸が熱くなりました」「若者のすべてがドラマに詳しいわけではありません」「若者向けのサービスを拡充します」などがあります。

その他にも、「若者の離職率は上昇傾向にあります」「2024年に流行した若者言葉は何ですか」「若者雇用促進総合サイトをチェックする」「若者の力で地域を再生しよう」「若者のSNS利用率はとても高いです」などがあります。

若者の定義

若者とは、年の若い者や青年を意味します。何歳から何歳までを「若者」とするかの明確な定義はなく、法令や施策によって若者を指す年齢は異なります。ちなみに、国連は15歳から24歳の人々を若者と定義しています。

「若者言葉」の意味

若者を用いた日本語には「若者言葉」があります。若者言葉とは、青少年や若年者が用いる特有の語彙や表現で、それ以外の世代ではあまり用いないものを指します。例えば、「エモい」「ワンチャン」などの英語に由来するもの、「あーね」などの方言に由来するものなどがあります。

若者の対義語

若者の対義語・反対語としては、中年以上の年ごろを意味する「年配者」などがあります。

若者の類語

若者の類語・類義語としては、青春期の男女や10代後半から20代の特に男子を意味する「青年」、12歳から25歳くらいまでの男女のことを意味する「青少年」、若者や未熟者をあざけっていう語を意味する「若造」などがあります。

若年層の例文

1.若年層より上の世代では、プライベートより仕事を重視する傾向があります。
2.若年層より下の年齢層の方が、新しいものを吸収することが得意です。
3.厚生労働省が定義する若年層に対して、結婚に関する意識調査を実施することにしました。
4.以前は若年層に多かったニート問題が、今は中年層に移行しているようです。
5.若者の生活環境が大きく変わる4月は、若年層の性暴力被害予防月間です。

この言葉がよく使われる場面としては、若い世代の人々を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、若年層という言葉は、マーケティングや社会学あるいは政策の分野で使用されることが多くなっています。

若者の例文

1.若者の良さは、怖いもの知らずでチャレンジ精神があることだと思います。
2.近年、Z世代の若者から始まったゴルフブームはいつまで続くだろうか。
3.日本の年金制度は、若者いじめと揶揄されるくらい若年層への負担が大きくなっています。
4.各地方自治体は、若者や女性の流出を防ぐための支援を充実させることを検討しています。
5.わが国では、グローバルな人材を育成する観点から若者の英語力の向上を図る取組が進められています。

この言葉がよく使われる場面としては、年の若い人、青年を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある若者とZ世代の違いは、若者は年の若い人という不変的な定義がありますが、Z世代は1996年~2010年生まれの世代であるため、時が経つにつれて年齢が上がる点にあります。

若年層と若者という言葉は、どちらも「年齢が若い人」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、年齢が若い人の世代を表現したい時は「若年層」を、年齢が若い人のグループを表現したい時は「若者」を使うようにしましょう。

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