【待ちあぐむ】と【待ちあぐねる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「待ちあぐむ」(読み方:まちあぐむ)と「待ちあぐねる」(読み方:まいあぐねる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」という言葉は、どちらも待つことに疲れることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」の違い

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」の意味の違い

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」の違いを分かりやすく言うと、「待ちあぐむ」は待つことに飽きて疲れる場合に使う、「待ちあぐねる」は待つことがつらくて困る場合に使うという違いです。

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」の使い方の違い

一つ目の「待ちあぐむ」を使った分かりやすい例としては、「彼からの返事を待ちあぐんで結局自分から電話をかけた」「待ちあぐんだ末に彼女はその場を立ち去ってしまった」「手紙を待ちあぐんで毎日ポストを確認していた」「彼からの返事を待ちあぐんでいる」などがあります。

二つ目の「待ちあぐねる」を使った分かりやすい例としては、「長い列に並びながら彼は待ちあぐねて時計を見た」「荷物の到着を待ちあぐねて彼は何度も窓から外を見た」「彼は返事を待ちあぐねて心が落ち着かなかった」「バスを待ちあぐねている」などがあります。

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」の使い分け方

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」はどちらも待つことに疲れることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「待ちあぐむ」は「彼からの返事を待ちあぐんでとうとう自分から連絡してしまった」のように、待っている状態に飽きて疲れてしまうニュアンスで使う言葉になります。

一方、「待ちあぐねる」は「バスがなかなか来ず乗客たちは待ちあぐねていた」のように、待ち続けることがつらく、困り果てるニュアンスで使う言葉です。

つまり、待つことに飽きて疲れる場合は「待ちあぐむ」、待つことがつらくて困る場合は「待ちあぐねる」と覚えておきましょう。

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」の英語表記の違い

「待ちあぐむ」も「待ちあぐねる」も日本語特有の表現なので直訳した英語はありませんが、近い表現として「to grow tired of waiting」「to be weary of waiting」などがあります。

「待ちあぐむ」の意味

「待ちあぐむ」とは

「待ちあぐむ」とは、あきるほど長く待つことを意味しています。

「待ちあぐむ」の使い方

「待ちあぐむ」を使った分かりやすい例としては、「結果を待ちあぐんで彼は試験のことばかり考えていた」「約束の時間を過ぎても来ないので待ちあぐんで帰宅した」「彼女は返事を待ちあぐんで眠れない夜を過ごした」「待ちあぐんだ彼はついに我慢できずに催促した」などがあります。

「待ちあぐむ」は長い間待たされることに対して、退屈さや苛立ち、あるいは疲れを感じる状態を表す言葉です。簡単に言うならば、もう待つのにうんざりしてしまったという感覚を指します。

例えば、なかなか来ない友人を駅で待っている時や、電話の返事が返ってこず何度もスマホを確認してしまうような場面があります。待ちたい気持ちはあるものの、長く待たされることで心が持て余してしまう状況で使われるのです。

「待ちあぐむ」の特徴

「待ちあぐむ」はただ「長く待つ」という意味だけでなく、長く待たされて心が疲れ、少し苛立っているという感情を含んでいる点が特徴です。

「待ちあぐむ」の類語

「待ちあぐむ」の類語・類義語としては、来るのが遅いので気をもみながら待って心が疲れることを意味する「待ちくたびれる」があります。

「待ちあぐねる」の意味

「待ちあぐねる」とは

「待ちあぐねる」とは、待ちつづけていやになることを意味しています。

「待ちあぐねる」の使い方

「待ちあぐねる」を使った分かりやすい例としては、「バスが来なくて乗客たちは待ちあぐねていた」「約束の時間を過ぎて彼女は待ちあぐねて椅子から立ち上がった」「会議の開始を待ちあぐねて社員たちはため息をついた」「雨宿りしながら電車を待ちあぐねている」などがあります。

「待ちあぐねる」は長く待ち続けたことで、どうしてよいか分からなくなったり、気持ちが行き詰まったりする状態を表す言葉です。簡単に言うならば、もう待つことに困ってしまったという感覚を指します。

例えば、なかなか届かない大事な連絡を気にし続けているときや、約束の時間を過ぎても来ない人を待ち続けているときなどがあります。ただの退屈ではなく、このまま待つべきか、それとも行動を変えるべきかと悩んでしまうような状況です。

「待ちあぐねる」の特徴

「待ちあぐねる」は待つこと自体が長引いた結果、困惑や迷いを伴う心理状態を表します。

また、単なる「退屈」や「疲れ」ではなく、待っているうちに困り果てるといった心理的な行き詰まりを含んでいるのが特徴です。

「待ちあぐねる」の類語

「待ちあぐねる」の類語・類義語としては、来るのが遅いので気をもみながら待って心が疲れることを意味する「待ちわびる」があります。

「待ちあぐむ」の例文

1.会場に入れるのを待ちあぐんでしまい、外で立ち尽くすのがとてもつらく感じました。
2.彼からの返信を待ちあぐんでしまい、気がつけば何度もスマホを確認していました。
3.電車を待ちあぐんでしまったので、仕方なく歩いて帰ることに決めたのです。
4.試験結果を待ちあぐんでしまい、夜も眠れず落ち着かない時間を過ごしました。
5.面接の合否を待ちあぐんでしまい、毎日がとても長く感じられました。

この言葉がよく使われる場面としては、あきるほど長く待つことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「待ちあぐむ」は待つことに飽きて疲れる場合に使う言葉です。

「待ちあぐねる」の例文

1.電話が鳴るのを待ちあぐねてしまい、無意識に机の上を指で叩いていました。
2.会議が始まるのを待ちあぐねてしまい、社員たちはだんだんと疲れた表情になっていきます。
3.バスがなかなか来ず、待ちあぐねてしまった乗客たちは落ち着きなく周囲を見渡しました。
4.彼の到着を待ちあぐねてしまい、ついには帰ろうかと本気で考えました。
5.雨がやむのを待ちあぐねてしまい、濡れるのを覚悟して外へ出ました。

この言葉がよく使われる場面としては、待ちつづけていやになることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「待ちあぐねる」は待つことがつらくて困る場合に使う言葉です。

「待ちあぐむ」と「待ちあぐねる」はどちらも待つことに疲れることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、待つことに飽きて疲れる場合は「待ちあぐむ」、待つことがつらくて困る場合は「待ちあぐねる」と覚えておきましょう。

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