【品定め】と【値踏み】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「品定め」(読み方:しなさだめ)と「値踏み」(読み方:ねぶみ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「品定め」と「値踏み」という言葉は、どちらも対象を観察して価値や良し悪しを判断することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「品定め」と「値踏み」の違い

「品定め」と「値踏み」の意味の違い

「品定め」と「値踏み」の違いを分かりやすく言うと、「品定め」は客観的に良し悪しを見極めること、「値踏み」は打算的や評価的に価値を測ることという違いです。

「品定め」と「値踏み」の使い方の違い

一つ目の「品定め」を使った分かりやすい例としては、「新商品の品質を丁寧に品定めする」「彼女は買い物のときにじっくり品定めをしてから決める」「面接官が応募者の能力を慎重に品定めしている」「新しい車を品定めしている」などがあります。

二つ目の「値踏み」を使った分かりやすい例としては、「古美術商が骨董品の値踏みをする」「彼の実力を値踏みするような視線を感じた」「上司に値踏みされているようで緊張した」「彼に値踏みされている気がした」などがあります。

「品定め」と「値踏み」の使い分け方

「品定め」と「値踏み」はどちらも対象を観察して価値や良し悪しを判断することを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「品定め」は「彼女は洋服を買うとき、時間をかけて品定めをする」のように、物や人の良し悪しを慎重に見極める場面で使われます。比較的柔らかく、丁寧・客観的な行為を表すため、日常会話でもビジネスでも使える言葉です。

一方、「値踏み」は「彼はいつも人を値踏みするような目で見る」のように、人や物を金銭的・能力的な価値で判断するときに使われ、相手に対して少し失礼・冷たい印象を与えることがあります。

「人を値踏みする」と言うと、「相手を評価する」というより「値段をつけるように判断する」冷ややかなニュアンスになります。

つまり、客観的に良し悪しを見極めるのが「品定め」、打算的や評価的に価値を測るのが「値踏み」と覚えておきましょう。

「品定め」と「値踏み」の英語表記の違い

「品定め」を英語にすると「evaluation」「inspection」「appraisal」などとなり、例えば「新しい車を品定めしている」を英語にすると、「I’m inspecting the new car carefully」となります。

一方、「値踏み」を英語にすると「to assess」「to size up」「to appraise the worth」などとなり、例えば「彼に値踏みされている気がした」を英語にすると、「I felt like he was sizing me up」となります。

「品定め」の意味

「品定め」とは

「品定め」とは、優劣を批評して定めることを意味しています。

表現方法は「商品を品定めする」「品定めの目」

「商品を品定めする」「品定めの目」などが、「品定め」を使った一般的な言い回しになります。

「品定め」の使い方

「品定め」を使った分かりやすい例としては、「彼女は買い物のたびに長い時間をかけて品定めをする」「市場で新鮮な魚を慎重に品定めした」「店員が差し出したネクタイをいくつか見比べながら品定めした」「この店ではプロのバイヤーが厳しく品定めを行っている」
などがあります。

「品定め」は、物や人の良し悪し・価値などをよく見て判断することを意味する名詞です。主に、購入や選択をする前に慎重に見比べる場合に使われます。

「品定め」の特徴

「品定め」は、物や人を見比べて「どれが最も良いか」を判断するときに使われる言葉です。特に、買い物や選抜、採用などの場面で使われることが多く、「慎重さ」や「観察力」を伴う行為を表します。

また、対象が人の場合には、「評価する」のようなやや冷静なニュアンスを含むこともありますが、「値踏み」ほど打算的な印象はなく、公正で丁寧に見極めるという肯定的な響きがあります。

そのため、「品定め」はビジネス・日常どちらの文脈でも使える言葉です。たとえば、上司が部下の能力を観察している場合にも、「値踏みする」より「品定めする」と言った方が柔らかい印象になります。

「品定め」の類語

「品定め」の類語・類義語としては、物事の良し悪しを見極めることを意味する「見極め」、
人や物の価値を判断することを意味する「評価」、慎重に見比べて選ぶことを意味する「選別」などがあります。

「値踏み」の意味

「値踏み」の使い方

「値踏み」とは、その物にふさわしい値を見積もってつけることを意味しています。

表現方法は「相手を値踏みする」「値踏みの目」

「相手を値踏みする」「値踏みの目」などが、「値踏み」を使った一般的な言い回しになります。

「値踏み」の使い方

「値踏み」を使った分かりやすい例としては、「彼は初対面の相手をすぐに値踏みする癖がある」「面接官が応募者を値踏みするような目で見ていた」「中古品の値踏みを間違えると大きな損失につながる」「交渉の前に相手の実力を値踏みしておくことが重要だ」などがあります。

「値踏み」は、物や人の価値・能力などを見て判断することを意味する名詞です。もともとは、品物の値段を見積もるという商取引の場で使われていた言葉ですが、現在では人間の能力や価値を評価する比喩的な意味でも広く使われています。

「値踏み」の特徴

「値踏み」は、対象を金銭的・能力的な価値基準で判断するという、やや打算的・上から目線のニュアンスを含む言葉です。

そのため、「品定め」が丁寧で公正な観察を表すのに対し、「値踏み」は損得勘定を意識した冷静な評価を表すことが多く、少し冷たい印象を与えることがあります。

たとえば、「上司が部下を値踏みしている」と言うと、部下を一人の人間としてではなく、能力や利益面から判断しているようなニュアンスになります。

一方で、「値踏み」はビジネスや市場などの評価・査定に関しては、正確な判断・見積もりを意味する中立的な語として使うことも可能です。

「値踏み」の類語

「値踏み」の類語・類義語としては価値や能力を測ることを意味する「査定」などがあります。

「品定め」の例文

1.新しいスマートフォンを買う前に、機能やデザインをじっくり品定めしてから決めるようにしています。
2.店頭で同じような商品が並んでいたので、どちらが長持ちしそうか慎重に品定めしました。
3.面接官は応募者の話し方や態度を見ながら、丁寧に人柄の品定めをしているように感じました。
4.大切な贈り物を選ぶときは、相手の好みを思い浮かべながら心を込めて品定めをします。
5.新しい家具を購入する際には、価格だけでなく質感や耐久性も含めて総合的に品定めしました。

この言葉がよく使われる場面としては、優劣を批評して定めることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「品定め」は客観的に良し悪しを見極める時に使う言葉です。

「値踏み」の例文

1.上司が新入社員の働きぶりをじっと観察していて、まるで能力を値踏みしているように感じました。
2.古美術商は一瞬のうちに骨董品の真贋を見抜き、冷静に値踏みをしていました。
3.面接官に細かく質問されて、まるで自分の価値を値踏みされているような気がしました。
4.投資家たちは企業の将来性を慎重に値踏みしてから資金を出すかどうか判断します。
5.初対面の相手を一目見ただけで値踏みするのは、少し失礼にあたるかもしれません。

この言葉がよく使われる場面としては、その物にふさわしい値を見積もってつけることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「値踏み」は打算的や評価的に価値を測る時に使う言葉です。

「品定め」と「値踏み」はどちらも対象を観察して価値や良し悪しを判断することを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、客観的に良し悪しを見極めるのが「品定め」、打算的や評価的に価値を測るのが「値踏み」と覚えておきましょう。

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