似た意味を持つ「当面の間」(読み方:とうめんのあいだ)と「当分の間」(読み方:とうぶんのあいだ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「当面の間」と「当分の間」という言葉は、どちらもしばらくの間のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「当面の間」と「当分の間」の違い
「当面の間」と「当分の間」の意味の違い
「当面の間」と「当分の間」の違いを分かりやすく言うと、「当面の間」よりも「当分の間」の方が期間が長いことを表しているという違いです。
「当面の間」と「当分の間」の使い方の違い
一つ目の「当面の間」を使った分かりやすい例としては、「当面の間はリモートワークとなります」「当面の間、不要不急な外出はお控えください」「当面の間、私が現場の指揮を執ることになりました」「当面の間、練習を休むことにしました」などがあります。
二つ目の「当分の間」を使った分かりやすい例としては、「当分の間、お休みさせていただきます」「当分の間、医者からアルコールを控えるように言われました」「お金がないので当分の間は旅行することができません」などがあります。
「当面の間」と「当分の間」の使い分け方
「当面の間」と「当分の間」はどちらもしばらくの間のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「当面の間」よりも「当分の間」の方が期間が長いことを表しているという点です。
ではなぜこのような違いが生まれるのかというと、「当面」は今のところはというニュアンスで使うのに対して、「当分」はしばらくというニュアンスで使うことが多いのが理由になります。
例を挙げてみると、「当面の間休業いたします」とすると、今のところはお休みしますという意味になります。一方、「当分の間休業いたします」とすると、しばらくというニュアンスなので、営業再開の見通しが立っておらず長い期間休業するという意味になっています。
「当面の間」と「当分の間」の英語表記の違い
「当面の間」も「当分の間」も英語にすると「for the time being」「indefinitely」となります。
「当面の間」の意味
「当面の間」とは
「当面の間」とは、今のところやしばらくの間のことを意味しています。
「当面の間」の読み方
「当面の間」の読み方は「とうめんのあいだ」です。誤って「とうめんのま」などと読まないようにしましょう。
「当面の間」の使い方
「当面の間」を使った分かりやすい例としては、「当面の間、講義はオンラインで行ないます」「当面の間、新規募集を停止いたします」「当面の間、この区画は封鎖されます」「当面の間、面会を禁止させていただきます」などがあります。
「当面の間」は今のところのことを意味する「当面」に、ある範囲の一続きの時間のことを意味する「間」が合わさり、今のところやしばらくの間のことの意味で使われている言葉です。
「当面の間」の期間
「当面の間」はどれくらいの期間だろうと思う方もいるはずですが、結論から言ってしまうと明確な期間は決まっていません。ただし、ニュアンス的には今すぐとは言えないので、早急というよりかは少し時間がかかることをイメージしておけば問題ありません。
例えば、上記の「当面の間、新規募集を停止いたします」は明確な期間が決まっていないので、3ヶ月停止する場合もあれば、半年ほど停止する場合もあると覚えておきましょう。
「当面の間」の特徴
「当面の間」は明確な期間が分からない時に使う言葉です。そのため、ある程度期間が決まっているのであれば、明確な期間を提示するのが一般的です。また、「当面の間」はビジネスシーンにおいて使うことができます。
「当面の間」の類語
「当面の間」の類語・類義語としては、少しの間だけのことを意味する「一時的に」、確定するまでの間、一時的にそうしておくことを意味する「暫定的に」、一時のことを意味する「一旦」などがあります。
「当分の間」の意味
「当分の間」とは
「当分の間」とは、しばらくの間のことを意味しています。
「当分の間」の読み方
「当分の間」の読み方は「とうぶんのあいだ」です。誤って「とうぶんのま」などと読まないようにしましょう。
「当分の間」の使い方
「当分の間」を使った分かりやすい例としては、「当分の間、全面通行止めとなります」「当分の間、被災地でのボランティアは自粛してください」「当分の間は必要な物だけを買うことにしました」「当分の間、実家で暮らすことにしました」などがあります。
「当分の間」はここしばらくのことを意味する「当分」に、ある範囲の一続きの時間のことを意味する「間」が合わさり、しばらくの間のことの意味で使われている言葉です。
「当分の間」の期間
「当分の間」はどれくらいの期間だろうと思う方もいるはずですが、結論から言ってしまうと明確な期間は決まっていません。また、類語である「当面の間」よりも期間が長い場合に使う言葉なので、基本的には長期間をイメージしていれば問題ないでしょう。
例えば、上記の「当分の間、実家で暮らすことにしました」とすると、1年間実家で暮らすこともあれば、3年間実家で暮らす可能性を示しています。つまり、「当分の間」は明確な期間を提示することができない際に使うのが一般的です。
「当分の間」の類語
「当分の間」の類語・類義語としては、時間的にある程度長く続くことを意味する「しばらくの間」、今しばらくの間のことを意味する「差し当たり」などがあります。
「当面の間」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、今のところやしばらくの間のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「当面の間」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「当分の間」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、しばらくの間のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文があるように、「当分の間」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「当面の間」と「当分の間」はどちらもしばらくの間のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「当面の間」よりも期間が長い場合には「当分の間」を使うと覚えておきましょう。