似た意味を持つ「ら抜き言葉」(読み方:らぬきことば)と「い抜き言葉」(読み方:いぬきことば)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ら抜き言葉」と「い抜き言葉」という言葉は、どちらもある文字を抜いた言葉を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「ら抜き言葉」と「い抜き言葉」の違い
「ら抜き言葉」と「い抜き言葉」の意味の違い
「ら抜き言葉」と「い抜き言葉」の違いを分かりやすく言うと、「ら抜き言葉」とは「ら」を抜いた言葉のこと、「い抜き言葉」とは「い」を抜いた言葉のことという違いです。
「ら抜き言葉」と「い抜き言葉」の使い方の違い
一つ目の「ら抜き言葉」を使った分かりやすい例としては、「最近はら抜き言葉を使う人が大勢いる」「ら抜き言葉を文章で使うのは辞めた方がいいだろう」「食べれるはら抜き言葉です」などがあります。
二つ目の「い抜き言葉」を使った分かりやすい例としては、「私は日本語の教師なのでい抜き言葉は認めていません」「親しい間柄ならい抜き言葉を使っても問題ないだろう」「着てるはい抜き言葉です」などがあります。
「ら抜き言葉」と「い抜き言葉」の違いは「ら抜き」は「ら」を抜いた言葉、「い抜き言葉」は「い」を抜いた言葉ということです。
「ら抜き言葉」の例
「ら抜き言葉」を例に挙げると、「甘い物も食べれる」→正しい日本語は「甘い物も食べられる」、「あそこの建物で見れるよ」→正しい日本語は「あそこの建物で見られるよ」、「このサイズなら着れる」→正しい日本語は「このサイズなら着られる」などがあります。
「い抜き言葉」の例
「い抜き言葉」を例に挙げると、「恋人と電話をしてます」→正しい日本語は「恋人と電話をしています」、「明日行く旅行の準備をしてる」→正しい日本語は「明日行く旅行の準備をしている」、「合同説明会はスーツを着てきます」→正しい日本語は「合同説明会はスーツを着ていきます」などです。
「ら抜き言葉」も「い抜き言葉」もプライベートな場面で使うのは問題ないですが、仕事などの公的な場面では使わないようにしましょう。
「ら抜き言葉」の意味
「ら抜き言葉」とは
「ら抜き言葉」とは、動詞に可能の助動詞「られる」がついた言葉から「ら」を抜いた言い方のことを意味しています。
「ら抜き言葉」の使い方
「ら抜き言葉」を使った分かりやすい例としては、「私は教員の立場なのでら抜き言葉はは認められません」「ら抜き言葉は戦後に増加したと言われている」「見れるはら抜き言葉になります」「決めれるはら抜き言葉です」などがあります。
「ら抜き言葉」とは動詞に可能の助動詞「られる」がついた言葉から「ら」を抜いた言い方のことです。例を挙げると、「見られる」「来られる」「決められる」「起きられる」の「ら」を抜いた「見れる」「来れる」「決めれる」「起きれる」などがあります。
「ら抜き言葉」は昭和初期から使われるようになり、戦後から使う人が急増しました。
「ら抜き言葉」は主に話し言葉として使われていますが、現時点では誤った日本語の使い方とされているので、使う際には十分に注意して使うようにしましょう。
ただし、平成27年度の文化庁の調査では「ら抜き言葉」を使う人の方が、本来の正しい日本語を使う人を上回っています。そのため、「ら抜き言葉」が正しい日本語として認められる日も近いかもしれません。
「い抜き言葉」の意味
「い抜き言葉」とは
「い抜き言葉」とは、「い」を抜いた言い方のことを意味しています。
「い抜き言葉」の使い方
「い抜き言葉」を使った分かりやすい例としては、「私は日本語を教える立場なのでい抜き言葉はは認められません」「い抜き言葉を仲間内で使う分には問題ないだろう」「笑ってるはい抜き言葉になります」「活躍してるはい抜き言葉です」などがあります。
「い抜き言葉」とは「い」を抜いた言い方のことです。例を挙げると「着ている」「している」「しています」「やっていない」「使っている」の「い」を抜いた「着てる」「してる」「してます」「やってない」「使ってる」などがあります。
「い抜き」言葉は主に話し言葉として使われていますが、現時点では誤った日本語の使い方とされてます。親しい友人とプライベートで使うのは問題ないですが、仕事などの公共の場においては使わないようにしましょう。
ただし、新聞やニュースなどで、芸能人やスポーツ選手のインタビュー記事を載せる場合は、語り手の言葉を雰囲気よく伝えるために、あえて「い抜き」言葉を直さない場合もあります。
「ら抜き言葉」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、動詞に可能の助動詞「られる」がついた言葉から「ら」を抜いた言い方のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「ら抜き言葉」は誤った日本語です。
「い抜き言葉」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、「い」を抜いた言い方のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「い抜き言葉」は誤った日本語です。
「ら抜き言葉」と「い抜き言葉」はどちらもある文字を抜いた言葉を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「ら」を抜いた言い方のことを表現したい時は「ら抜き言葉」を、「い」を抜いた言い方のことを表現したい時は「い抜き言葉」を使うようにしましょう。