【しぶしぶ】と【いやいや】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「しぶしぶ」と「いやいや」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「しぶしぶ」と「いやいや」という言葉は、どちらも気が進まないながらも行動を起こす様子のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「しぶしぶ」と「いやいや」の違い

「しぶしぶ」と「いやいや」の意味の違い

「しぶしぶ」と「いやいや」の違いを分かりやすく言うと、「しぶしぶ」はある程度納得したうえで不本意ながら動くこと、「いやいや」は不満を明確に持ったまま渋々従うことという違いです。

「しぶしぶ」と「いやいや」の使い方の違い

一つ目の「しぶしぶ」を使った分かりやすい例としては、「しぶしぶ謝ったが納得はしていない様子でした」「友人の頼みだからしぶしぶ手伝うことにした」「部長の命令だからしぶしぶ従いました」「彼はしぶしぶその決定を受け入れた」などがあります。

二つ目の「いやいや」を使った分かりやすい例としては、「いやいやながら掃除をしています」「無理やり連れてこられていやいや話を聞いていました」「呼ばれたのでいやいや返事をしました」「彼はいやいやながら謝罪した」などがあります。

「しぶしぶ」と「いやいや」の使い分け方

「しぶしぶ」と「いやいや」はどちらも気が進まないながらも行動を起こす様子のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「しぶしぶ」は「頼まれたのでしぶしぶ手伝うことにした」のように、しぶしさや葛藤を抱えつつも、最終的には納得して行動している状態に対して使う言葉になります。そのため、内心には不満や抵抗感があっても、それをある程度受け入れて行動する場面で使われます。

一方、「いやいや」は「いやいやながら掃除を始めた」のように、嫌だという気持ちを表に出しながら、強制的に動くような状態で使う言葉です。そのため、「いやいや」は納得がほとんどなく、仕方なく従うというニュアンスが強くなります。

つまり、ある程度納得したうえで不本意ながら動くのが「しぶしぶ」、不満を明確に持ったまま渋々従うのが「いやいや」と覚えておきましょう。

「しぶしぶ」と「いやいや」の英語表記の違い

「しぶしぶ」を英語にすると「reluctantly」「grudgingly」「unwillingly but obediently」となり、例えば上記の「彼はしぶしぶその決定を受け入れた」を英語にすると「He reluctantly accepted the decision」となります。

一方、「いやいや」を英語にすると「unwillingly」「with great reluctance」「against one’s will」となり、例えば上記の「彼はいやいやながら謝罪した」を英語にすると「He apologized unwillingly」となります。

「しぶしぶ」の意味

「しぶしぶ」とは

「しぶしぶ」とは、気が進まぬまましかたなく物事をすることを意味しています。

「しぶしぶ」の漢字表記

「しぶしぶ」を漢字にすると、「渋渋」と表記することができます。

「しぶしぶ」の使い方

「しぶしぶ」を使った分かりやすい例としては、「彼はしぶしぶながらも書類にサインをしました」「雨の中しぶしぶ買い物に出かけた」「断れずにしぶしぶその役を引き受けました」「子どもはしぶしぶ宿題を始めました」などがあります。

「しぶしぶ」は自分の意思とは反して何かを受け入れたり行動したりする際の、気の進まない感情を表す言葉です。簡単に言うならば、納得はしていないけれど、仕方なく従ったり、断れずに受け入れたりする状況で使われます。

「しぶしぶ」は多くの場合、気が乗らないまま相手の意向や状況に合わせて行動する時の内面的な葛藤を含んでいます。外から見れば従っているようでも、心の中では本当は嫌なのにという感情がくすぶっている状態です。

そのため、「しぶしぶ」は基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「しぶしぶ」の類語

「しぶしぶ」の類語・類義語としては、しかたなく物事を行うことを意味する「いやいや」などがあります。

「いやいや」の意味

「いやいや」とは

「いやいや」とは、しかたなく物事を行うことを意味しています。

「いやいや」の漢字表記

「いやいや」を漢字にすると、「嫌嫌」と表記することができます。

「いやいや」の使い方

「いやいや」を使った分かりやすい例としては、「子どもはいやいや登校していきました」「いやいや手伝う彼の態度が気になる」「命令されたのでいやいや作業を始めました」「行きたくないけどいやいや付き合うことにしました」などがあります。

「いやいや」は、気が進まないまま何かをする際の内面的な抵抗感や消極的な気持ちを表す言葉です。簡単に言うならば、本当はやりたくなかったり、乗り気ではなかったり、やむを得ず行動するときに使われます。

「いやいや」の特徴

「いやいや」は多くの場合、心の中にある抵抗や不満を抑えつつ、それでも表面上は行動しているという二重の感情が含まれている言葉です。そのため、基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「いやいや」は子どものしつけの場面や日常のやり取りなどでもよく使われます。特に、気が進まないままでも相手に合わせざるを得ない状況、あるいは社会的な義務感から行動している時に自然と用いられる傾向があります。

「いやいや」の類語

「いやいや」の類語・類義語としては、気が進まぬまましかたなく物事をすることを意味する「しぶしぶ」などがあります。

「しぶしぶ」の例文

1.会議に出るのは気が進みませんでしたが、上司に頼まれてしぶしぶ出席しました。
2.友人に強くお願いされたので、本当は嫌でしたがしぶしぶその場に同行しました。
3.本当は休みたかったのですが、欠員が出たためしぶしぶ出勤することになりました。
4.料理をする気分ではなかったのですが、家族のためにしぶしぶ夕食を作りました。
5.あまり納得はしていませんが、みんなの意見に従いしぶしぶ案に賛成しました。

この言葉がよく使われる場面としては、気が進まぬまましかたなく物事をすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「しぶしぶ」はある程度納得したうえで不本意ながら動く場合に使う言葉です。

「いやいや」の例文

1.本当は行きたくなかったのですが、断れずにいやいやながら参加しました。
2.苦手な人との食事会だったので、いやいや出席することになりました。
3.寝起きで機嫌が悪く、子どもはいやいやながら支度をしていました。
4.本人は納得していないようで、いやいやながら謝罪をしていました。
5.朝早く起こされて不機嫌そうに、いやいや朝ご飯を食べていました。

この言葉がよく使われる場面としては、しかたなく物事を行うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「いやいや」は不満を明確に持ったまま渋々従う場合に使う言葉です。

「しぶしぶ」と「いやいや」はどちらも気が進まないながらも行動を起こす様子のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、ある程度納得したうえで不本意ながら動くのが「しぶしぶ」、不満を明確に持ったまま渋々従うのが「いやいや」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター