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【氷山の一角】と【片鱗】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「氷山の一角」(読み方:ひょうざんのいっかく)と「片鱗」(読み方:へんりん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「氷山の一角」と「片鱗」という言葉は、どちらも全体の中の一部のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「氷山の一角」と「片鱗」の違い

「氷山の一角」と「片鱗」の意味の違い

「氷山の一角」と「片鱗」の違いを分かりやすく言うと、「氷山の一角」とはマイナスのイメージで使う言葉、「片鱗」とはプラスのイメージで使う言葉という違いです。

「氷山の一角」と「片鱗」の使い方の違い

一つ目の「氷山の一角」を使った分かりやすい例としては、「先日に発覚した不正はほんの氷山の一角に過ぎない」「今回の汚職事件は氷山に一角でしかない」「児童虐待の報告件数が増えているがこれは氷山の一角だ」「今回の密輸事件は氷山の一角に過ぎない」などがあります。

二つ目の「片鱗」を使った分かりやすい例としては、「彼は小さい頃から才能の片鱗を示していた」「昨日の試合で実力の片鱗を示して今後の活躍を期待される選手となった」「彼女は幼い時すでにその非凡な才能の片鱗を示していた」などがあります。

「氷山の一角」と「片鱗」の使い分け方

「氷山の一角」と「片鱗」はどちらも全体の中の一部のことという同じ意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「氷山の一角」はプラスのイメージで使われることもありますが、基本的に「今回の詐欺グループの逮捕は氷山の一角に過ぎない」「この贈賄事件は氷山の一角である」のようにマイナスの意味で使う言葉になります。

一方、「片鱗」は「彼はデビュー戦で才能の片鱗を示す」「彼女は幼くして才能の片鱗を見せつける」のように、基本的にプラスのイメージで使う言葉というのが違いです。

「氷山の一角」と「片鱗」の英語表記の違い

「氷山の一角」を英語にすると「the tip of the iceberg」となり、例えば上記の「今回の密輸事件は氷山の一角に過ぎない」を英語にすると「This smuggling case is just the tip of the iceberg」となります。

一方、「片鱗」を英語にすると「given indications」「get a glimpse」「shows something of」となり、例えば上記の「彼女は幼い時すでにその非凡な才能の片鱗を示していた」を英語にすると「As a young child, she had already given indications of her unusual talent」となります。

「氷山の一角」の意味

「氷山の一角」とは

「氷山の一角」とは、表面に現れている事柄は好ましくない物事の全体のほんの一部分であることを意味しています。

表現方法は「氷山の一角に過ぎない」「氷山の一角である」

「氷山の一角に過ぎない」「氷山の一角である」などが、「氷山の一角」を使った一般的な言い回しになります。

「氷山の一角」の使い方

「氷山の一角」を使った分かりやすい例としては、「今回摘発された事件は氷山の一家に過ぎません」「氷山の一角ところではないほど、次々と不正が発覚している」「公式で発表された負傷者の数は氷山の一角に過ぎない」などがあります。

「氷山の一角」は氷河の下端や棚氷が海に達し分離した大氷塊が海上に浮かんでいるものを意味する「氷山」と一部分のことを意味する「一角」が合わさったことわざです。

「氷山の一角」の由来

「氷山」は実際に海中に浮かんで見えている氷の部分は、氷山の全体の7分の1に過ぎないと言われています。つまり、実際の海上に見えている氷は一部でしかないということです。

このことが転じて、物事は目に見えている部分だけではないことや、表面に現れている事柄は好ましくない物事の全体のほんの一部分であることを「氷山の一角」というようになりました。

また、「氷山の一角」の特徴は、基本的にマイナスなイメージの事柄で使うという点です。

「氷山の一角」の対義語

「氷山の一角」の対義語・反対語としては、全部残らず全てのことを意味する「一切合切」(読み方:いっさいがっさい)があります。

「氷山の一角」の類語

「氷山の一角」の類語・類義語としては、一部分のことを意味する「一端」(読み方:いったん)、全体の中のある部分のことを意味する「一部」、多くのうちの極一部のことを意味する「千重の一重」(読み方:ちえのひとえ)などがあります。

「片鱗」の意味

「片鱗」とは

「片鱗」とは、多くの中のほんの少しの部分のことを意味しています。

表現方法は「片鱗を示す」「片鱗を見せる」「片鱗を表す」

「片鱗を示す」「片鱗を見せる」「片鱗を表す」「片鱗を伺う」「片鱗が見え始める」「片鱗を覗かせる」などが、「片鱗」を使った一般的な言い回しになります。

「片鱗」の使い方

「片鱗」を使った分かりやすい例としては、「彼はデビュー戦からハットトリックを決めて、その実力の片鱗を示す」「彼女は幼いながら音楽の才能の片鱗を見せ始めた」「彼は若くして秀才の片鱗を見せる」などがあります。

「片鱗」の由来

「片鱗」は魚の鱗が由来で、元々は1枚の鱗の意味で使われていました。魚には鱗が数多くあるので、数多くある鱗の中の一部分という意味で使われるようなり、このことが転じて、多くの中のほんの少しの部分のことを「片鱗」と言うようになりました。

また、片鱗の特徴は、プラスのイメージで使う言葉という点です。

「片鱗」の類語

「片鱗」の類語・類義語としては、ただちょっと見ることを意味する「一目」、ほんの一部分のことを意味する「片端」、人物の性格などの一面のことを意味する「片影」、物事のある一つの側面のことを意味する「一面」などがあります。

「氷山の一角」の例文

1.地球温暖化は今世界が抱えている問題の、氷山の一角である。
2.とある事件から氷山の一角どころではないほどの不正が発覚しており、彼が議員を辞めるのも時間の問題だろう。
3.公式で発表された地震の被災者数は、実際の被災者数の氷山の一角に過ぎないだろう。
4.今回の事件で逮捕された人は氷山の一角であり、大元を捕まえなければこのような犯罪はなくならないだろう。
5.今回政治家の贈賄事件が世に出たが、彼らはたまたま暴露されてしまった氷山の一角に過ぎないのだろう。
6.ある通販サイト運営会社が、健康食品なのに医薬品のような効果があるという虚偽・誇大広告で摘発されたが、ネットにはフェイク広告があふれていて、このような事件は氷山の一角にすぎない。
7.熱海の土石流の盛り土問題は、あくまで氷山の一角に過ぎず、全国各地に同じような問題があるに違いないだろう。
8.先日特殊詐欺グループが摘発されたが、これは氷山の一角だと思うので、捜査当局はしっかりと捜査してもらわないとね。
9.表沙汰になる学校のいじめは氷山の一角で、ほとんどが泣き寝入り状態なのだからね。こんなことが許されていいのだろうか。
10.今回明るみに出た問題は、氷山の一角だとしても、その一角を的確に分析すれば、必ずや不正の全体像は見えてくるはずです。

この言葉がよく使われる場面としては、表面に現れている事柄は好ましくない物事の全体のほんの一部分であることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「氷山の一角」はマイナスなイメージで使うのが一般的です。

「片鱗」の例文

1.プロ初登板で完封勝利を達成し、大物ルーキーとしての片鱗を示しました。
2.彼は開幕戦で才能の片鱗を見せるものの、次の試合で大怪我をしてしまいシーズンを棒に振ることになった。
3.小学6年生になった息子が才能の片鱗を見せつけ、卓球の全日本ジュニア大会で優勝しました。
4.幼少期の将棋の大会で、一流棋士としての才能の片鱗を示す。
5.彼は中学時代からその才能の片鱗を見せ始め、今では日本を代表するサッカー選手となった。
6.姪は幼い頃から読書が大好きだったからか、会話の受け答えからも豊かな学識の片鱗を感じる。
7.彼は参考人招致には応じたが、案の定のらりくらりの答弁ばかりで、ことの真相の片鱗にすら届くことはなかった。
8.彼の料理の腕前ですが、前回に比べると努力の片鱗はうかがえたが、まだまだプロとはいいがたい。
9.彼は入団したばかりの新人選手だったが、デビュー戦でいきなりホームランを打って、その実力の片鱗を見せつけられた形だ。
10.女優さんとお話しする機会があったが、華やかな世界で活躍する彼女の苦悩の片鱗を垣間見ることができた。

この言葉がよく使われる場面としては、多くの中のほんの少しの部分のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「片鱗」はプラスなイメージで使うのが一般的です。

「氷山の一角」と「片鱗」はどちらも全体の中の一部のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、マイナスのイメージで使うのが「氷山の一角」、プラスのイメージで使うのが「片鱗」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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