似た意味を持つ「お越しいただき」(読み方:おこしいただき)と「お越しくださり」(読み方:おこしくださり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「お越しいただき」と「お越しくださり」という言葉は、どちらも相手が来てくれることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「お越しいただき」と「お越しくださり」の違い
「お越しいただき」と「お越しくださり」の意味の違い
「お越しいただき」と「お越しくださり」の違いを分かりやすく言うと、「お越しいただき」とは謙譲語、「お越しくださり」とは尊敬語という違いです。
「お越しいただき」と「お越しくださり」の使い方の違い
一つ目の「お越しいただき」を使った分かりやすい例としては、「先日はお越しいただきありがとうございました」「遠路はるばるお越しいただきありがとうざいます」「アメリカからお越しいただきありがとうございます」などがあります。
二つ目の「お越しくださり」を使った分かりやすい例としては、「昨日は弊社までお越しくださりありがとうございました」「本日はお忙しい中お越しくださりありがとうございました」などがあります。
「お越しいただき」と「お越しくださり」の使い分け方
「お越しいただき」と「お越しくださり」はどちらも相手が来てくれることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「お越しいただき」は謙譲語なので自分を謙って表現しています。一方、「お越しくださり」は尊敬語なので、来てくれる相手に敬意を示しています。
つまり、主語が自分の場合は「お越しいただき」を使い、相手が主語である場合は「お越しくださり」を使うと覚えておきましょう。
「お越しいただき」と「お越しくださり」の英語表記の違い
「お越しいただき」も「お越しくださり」も英語にすると「com」「visit」となり、例えば上記の「アメリカからお越しいただきありがとうございます」を英語にすると「Thank you very much for coming all the way from USA」となります。
「お越しいただき」の意味
「お越しいただき」とは
「お越しいただき」とは、相手が来てくれることを意味しています。
表現方法は「本日はお越しいただきありがとうございます」
「本日はお越しいただきありがとうございます」「お越しいただきますようお願い申し上げます」「お越しいただきたく存じます」などが、「お越しいただき」を使った一般的な言い回しになります。
「お越しいただき」の使い方
「お越しいただき」を使った分かりやすい例としては、「お忙しい中お越しいただきありがとうございます」「お越しいただき大変恐縮です」「先生にお越しいただき貴重なお話をしてもらいました」などがあります。
「お越しいただき」は相手が来てくれることを意味する言葉で、「来る」の謙譲語です。
謙譲語とは自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより相手への敬意を示すことを意味する敬語です。そのため、相手の動作に対して使うのではなく、自分の動作に対して使う言葉と覚えておきましょう。
「お越しいただき」は挨拶やメールなど、ビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。また、「お越しいただき」は敬語表現なので、上司や取引先などの目上の人に対して使うのが一般的です。
「お越しいただき」の漢字表記
「お越しいただき」を漢字にすると、「お越し頂き」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。そのため、ビジネスメールなどで使用する場合は、平仮名の「お越しいただき」を使うようにしましょう。
「お越しいただき」の類語
「お越しいただき」の類語・類義語としては、招くことを意味する「お招きする」、人を招き集めることを意味する「招集する」、来るの謙譲語を意味する「参る」、相手がこちらのためにわざわざ出向いてくれたことに感謝することを意味する「ご足労いただき」などがあります。
「お越しくださり」の意味
「お越しくださり」とは
「お越しくださり」とは、相手が来てくれることを意味しています。
表現方法は「お越しくださりありがとうございます」「お越しくださり大変恐縮です」
「お越しくださりありがとうございます」「お越しくださり大変恐縮です」などが、「お越しくださり」を使った一般的な言い回しになります。
「お越しくださり」の使い方
「お越しくださり」を使った分かりやすい例としては、「お忙しい中お越しくださり大変恐縮です」「ご多忙の所わざわざお越しくださり感謝申し上げます」「本日はお越しくださり誠にありがとうございます」などがあります。
「お越しくださり」は相手が来てくれることを意味する言葉で、「来る」の尊敬語です。
尊敬語とは話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇することです。そのため、自分の動作に対して使うのではなく、相手の動作に対して使う言葉と覚えておきましょう。
「お越しくださり」は挨拶やメールなど、ビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。また、「お越しいただき」は敬語表現なので、上司や取引先などの目上の人に対して使うのが一般的です。
「お越しくださり」の類語
「お越しくださり」の類語・類義語としては、来るの尊敬語を意味する「いらっしゃる」、あることのためにわざわざ出向いてもらうことを意味する「足をお運び頂く」などがあります。
「お越しいただき」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、相手が来てくれることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「お越しいただき」はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。
「お越しくださり」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、相手が来てくれることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「お越しくださり」はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。
「お越しいただき」と「お越しくださり」はどちらも相手が来てくれることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、謙譲語として表現したい時は「お越しいただき」を、尊敬語として表現したい時は「お越しくださり」を使うようにしましょう。