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【随意】と【任意】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「随意」(読み方:ずいい)と「任意」(読み方:にんい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「随意」と「任意」という言葉は、どちらも思いのままであることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




随意と任意の違い

随意と任意の意味の違い

随意と任意の違いを分かりやすく言うと、随意とは改まった表現、任意とは一般的な表現という違いです。

随意と任意の使い方の違い

一つ目の随意を使った分かりやすい例としては、「このライセンス契約は1年ごとの随意契約です」「これは地方自治法に則った随意契約です」「下肢随意性の検査を受ける」「ご随意にどうぞ」などがあります。

二つ目の任意を使った分かりやすい例としては、「任意の名前でアカウントを作成できます」「任意売却のための不動産会社を探している」「ファイルは任意の場所に保存できます」「容疑者を任意で取り調べる」などがあります。

随意と任意の使い分け方

随意と任意という言葉は、どちらも制限がなく心のままに任せるさまを意味する言葉です。二つの言葉は、ほぼ同じ意味を持つため、使い分けが難しい言葉ですが、あえて違いを言うならば随意の方が改まった場面や専門用語で使われ、任意の方が一般的に広く用いられる表現です。

随意と任意の英語表記の違い

随意も任意も英語にすると「voluntary」「free」「optional」となり、例えば上記の「1年ごとの随意契約」を英語にすると「one-year free contract」となります。

随意の意味

随意とは

随意とは、束縛や制限を受けないこと、思いのままであることを意味しています。

随意の使い方

随意を使った分かりやすい例としては、「改修工事については随意契約を結ぶ予定だ」「少額随意契約で処理します」「ホームページで随意契約理由を公表している」「自治体との随意契約をすすめる」などがあります。

その他にも、「どうぞご随意にご利用ください」「学習には自覚的随意的理解が必要だ」「生徒が随意に選択履修できる教科です」「反射は不随意運動のひとつです」「不随意な筋収縮もある」などがあります。

随意という言葉の「随」とは、思いのままや成り行きに任せることを表します。心の中の思いや気持ちを表す「意」と組み合わさり、随意とは束縛や制限のないことや、思いのままであることであることを意味します。

「随意契約」の意味

随意という言葉を用いた日本語には「随意契約」があります。行政が民間会社等と契約を結ぶときに、契約方式は競争契約と随意契約の二つに分けられます。競争契約とは入札やせり売りにもとづき契約相手を決めるのに対して、随意契約は任意に適当と思われる相手方を選んで結ぶ契約のことです。

随意の対義語

随意の対義語・反対語としては、権力や威力によって事を無理にさせることを意味する「強制」、思想や行動などの自由を制限することを意味する「拘束」、制限を加えて行動の自由を奪うことを意味する「束縛」などがあります。

随意の類語

随意の類語・類義語としては、自分の思うままに振る舞う心や気ままな考えを意味する「恣意」、法の拘束に対して一定の範囲内で行政庁の自由な判断や行為が許されることを意味する「自由裁量」、なすべきことを自分の意思に基づいて行うさまを意味する「自主的」などがあります。

任意の意味

任意とは

任意とは、思いのままにまかせること、その人の自由意志にまかせることを意味しています。

表現方法は「任意でお願いします」「任意に選ぶ」「任意の場所」

「任意でお願いします」「任意に選ぶ」「任意の場所」「任意の値」「任意のタイミング」などが、任意を使った一般的な言い回しです。

任意の使い方

任意を使った分かりやすい例としては、「任意同行願えますか」「自賠責保険と任意保険の両方に加入する」「健康保険の任意継続をするか検討している」「位置情報は任意のタイミングで取得できます」などがあります。

その他にも、「成年後見制度には法定後見と任意後見がある」「任意整理について弁護士に相談する」「任意継続被保険者となるための要件を満たす」「住宅ローンの返済が厳しいので任意売却したい」などがあります。

任意という言葉の「任」とは、自由にさせることや任せることを表します。任意とは、定められた方法によらず、その人の心のままに自由な判断に任せることを意味します。また、任意という言葉は数学でも用いられており、「どれでも」「すべての」の意味で使われています。

「任意接種」の意味

任意という言葉を用いた日本語には「任意接種」があります。予防接種のうち、希望者が医療機関で受けるものであり、対象となる感染症はインフルエンザやB型肝炎、狂犬病などがあります。予防接種法に基づく定期接種であっても、対象期間内に接種しなかった場合は任意接種になります。

任意の対義語

任意の対義語・反対語としては、強引に押しつけてやらせることを意味する「無理強い」、無理やりさせようとすることを意味する「強要」、人がそれぞれの立場に応じて当然しなければならない務めを意味する「義務」などがあります。

任意の類語

任意の類語・類義語としては、思いのままにすることや好きなようにすることを意味する「心任せ」、遠慮や気がねをせずに自分の思うままに行動することを意味する「気儘」、行動や選択を自発的に決定しうる意志を意味する「自由意志」などがあります。

随意の例文

1.官公庁の契約方式は入札が基本だが、正当な理由があれば随意契約もできる。
2.競争性のない随意契約では、選定理由などを書いた随意契約理由書が必要になります。
3.人の運動には意図にもとずく随意運動と、反射などの不随意的がある。
4.筋肉には自己意識下で動かすことの出来る随意筋と、自己意識下で動かすことの出来ない不随意筋がある。
5.アリストテレスは、行為の初期条件として随意性と不随意性があると論じた。
6.当社では市との随意契約により公共施設から駅まで無料バスを運行されているが、コロナ禍の影響でバスの本数が減らすことになった。
7.随意運動というのは、例えば歩いたり、走ったり、跳び上がったり、泳いだりなど自己の意思にもとづく運動のことをいいます。
8.山で遭難した私は疲れ切り足が疲労で不随意になりながらも、絶対に死ぬまいという意志のもと必死に歩き続けた。
9.家に上がって応接室で待っていると社長夫人が「どうぞご随意になさいませ」といって、お茶とお菓子を出してくれた。
10.少なくとも日本国民はだれでも随意に様々なことを勉強できるし、そのリソースも豊富であるはずだが、自発的にはやろうとはしないのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、束縛や制限を受けないこと、思いのままであることを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「随意運動」とは、脊椎動物が自分の意思によって行われる運動のことを言います。自己の意思によらない運動は不随意運動または反射運動と言います。例文4にあるように、筋肉には随意筋と不随意筋があり、心筋や胃腸などの筋肉は自分の意思によって動かすことができない不随意筋です。

任意の例文

1.オリエンテーションは任意参加なので、私は欠席することにした。
2.個人情報の提供は任意ですが、個人情報を提供いただけない場合には一部のサービスの提供ができないことがあります。
3.圧縮ファイルの解凍や保存先は、任意の場所に指定することができます。
4.パスワードには、4桁までの数字で任意の値を入力することができます。
5.調査対象を任意に選ぶと書いてあるが、無作為に選ぶの間違いだろう。
6.借金で首が回らなくなり、任意整理をするか自己破産するかで悩んでいる。
7.事件の参考人は警察官から任意同行を求められたが、礼状をもってこいとの一点張りで応じようとはしなかった。
8.自動車の任意保険未加入で治療費や修理費の補償が受けられないまま泣き寝入りすることを放置している政治はおかしいと思う。
9.昨今では自転車における道路交通法の遵守が掲げられ、自転車における任意保険加入も義務化される流れになっている。
10.大手IT企業やITベンチャーなどが我が国の電子政府化や行政のデジタル化推進のための任意団体を設立した。

この言葉がよく使われる場面としては、心のままにまかせること、思いのままにするさまを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「任意参加」とは、参加または不参加は相手の判断に任せることを意味します。反対の意味で使われる言葉には「強制参加」があります。例文5にある「任意に選ぶ」という表現は誤り、全体の中からランダムに選ぶことは「無作為に選ぶ」や「無作為に抽出する」と言います。

随意と任意という言葉は、どちらも思いのままであることを表す言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、改まった表現をしたい時は「随意」を、堅苦しくない表現をしたい時は「任意」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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