似た意味を持つ「ガイダンス」と「オリエンテーション」と「レクリエーション」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ガイダンス」と「オリエンテーション」と「レクリエーション」という言葉は、新人たちを集めたイベントという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ガイダンスとオリエンテーションとレクリエーションの違い
ガイダンスとオリエンテーションとレクリエーションの意味の違い
ガイダンスとオリエンテーションとレクリエーションの違いを分かりやすく言うと、ガイダンスは手引を表現する時に使い、オリエンテーションは誘導を表現する時に使い、レクリエーションは娯楽を表現する時に使うという違いです。
ガイダンスとオリエンテーションとレクリエーションの使い方の違い
ガイダンスという言葉は、「ガイダンス動画がまとめられて紹介されている」「合同で行われた企業ガイダンスに気になる企業が参加していた」などの使い方で、初歩的な説明をするための案内や会合を意味します。
オリエンテーションという言葉は、「オリエンテーション期間に予定されていた会食が中止になった」「大学で行われるオリエンテーションは服装を気にしなくていいようだ」などの使い方で、新しい環境などに順応してもらうための教育指導を意味します。
レクリエーションという言葉は、「レクリエーションの開催場所の候補をいくつか挙げる」「今年のレクリエーションには先輩方も参加するらしい」などの使い方で、肉体的、精神的疲労回復のための休養や娯楽を意味します。
ガイダンスとオリエンテーションとレクリエーションの使い分け方
ガイダンスとオリエンテーションはどちらも、新入生や新入社員らに向けて行われるイベント事として挙げられることが多いものですが、前者は事情などを知らない人に対して初歩的な説明を指し、後者はある程度知っている人に対する紹介を指します。
一方のレクリエーションは、導入や紹介などではなく、疲労回復のための娯楽を楽しむためのイベント事を指す時に使い言葉です。
これが、ガイダンス、オリエンテーション、レクリエーションの明確な違いです。
ガイダンスの意味
ガイダンスとは
ガイダンスとは、初歩的な説明をするための案内や会合を意味しています。
表現方法は「ガイダンスを受ける」「ガイダンスに従い」「ガイダンスが流れる」
「ガイダンスを受ける」「ガイダンスに従い」「ガイダンスが流れる」などが、ガイダンスを使った一般的な言い回しです。
ガイダンスの由来
案内することを意味する「guide」を変化させ「guidance」という言葉が使われるようになりました。ガイドにも指導者や案内人と言った名詞としての役割がありますが、ガイダンスは案内や指導のみを表す時に使われます。
また、ガイダンスは、投資家に向けて次年度などの利益予想を発表することでもあります。実施する企業もあれば実施しない企業もあるうえ、ガイダンスには賛成派と反対派のどちらも存在します。
ガイダンスとガイドラインの違い
ガイダンスに似た言葉に「ガイドライン」があり、英語で「guideline」と表記します。これは線に沿うような案内を表し、行動方針を意味する言葉であるため、説明や案内を意味するガイダンスとは若干異なります。
ガイダンスの類語
ガイダンスの類語・類義語としては、新たに始める人のために手ほどきをすることを意味する「手引」、ある目的や方向に向かって教え導くことを意味する「指導」、助けになるような意見を言うことを意味する「助言」などがあります。
オリエンテーションの意味
オリエンテーションとは
オリエンテーションとは、新しい環境などに順応してもらうための教育指導を意味しています。
オリエンテーションの英語表記
オリエンテーションは、英語で「orientation」と表記する言葉ですが、元は方向づけという意味を持つ言葉で、ここから適応や順応を意味するようになりました。
そのため、教育や指導に関連する言葉として使われることが多く、教育機関における新入生や企業における新入社員らを対象にして行われる行事を総称したものとして使われています。
表現方法は「オリエンテーションを受ける」「オリエンテーションを行う」
「オリエンテーションを受ける」「オリエンテーションを行う」などが、オリエンテーションを使った一般的な言い回しです。
オリエンテーションとオリエンテーリングの違い
オリエンテーションに似た言葉に「オリエンテーリング」がありますが、これは山に設置されたポイントを、地図とコンパスをもとに指定された順序で通過し終えるまでの時間を競うスポーツを指すため、意味は大きく異なります。
オリエンテーションの類語
オリエンテーションの類語・類義語としては、事情や様子などを知らせることを意味する「案内」、先に立って導くことを意味する「先導」、人や物をある状態などに導いていくことを意味する「誘導」などがあります。
レクリエーションの意味
レクリエーションとは
レクリエーションとは、肉体的、精神的疲労回復のための休養や娯楽を意味しています。
レクリエーションの英語表記
レクリエーションは、英語で「recreation」と表記する言葉ですが、リクリエーションやレクレーションとも呼ばれる言葉です。また、レクと省略して使われることもあります。ここから派生して再創造を意味する「re-creation」としても使われるようになりました。
表現方法は「レクリエーションをする」「レクリエーションを通して」「レクリエーションを行う」
「レクリエーションをする」「レクリエーションを通して」「レクリエーションを行う」などが、レクリエーションを使った一般的な言い回しです。
「レクリエーション介護士」の意味
レクリエーションを使った言葉として、「レクリエーション介護士」があります。これは、高齢者に合わせたレクリエーションの知識やスキルを持つ介護士を指す言葉で、認定資格としても存在します。
アイスブレイクはレクリエーションの一部
また、レクリエーションに似ている言葉に「アイスブレイク」がありますが、これは初対面の人たちが出会い緊張するような場で行われる方法で、場を和ませてコミュニケーションを取りやすい空間にするために行われます。
そのため、アイスブレイクは、レクリエーションの一部として行われるため、似てはいるものの全く同じと言うわけではありません。
レクリエーションの類語
レクリエーションの類語・類義語としては、他の物事に心を向けて気分を晴らすことを意味する「気晴らし」、苦しさなどを何かで紛らわして忘れたりすることを意味する「憂さ晴らし」、心の憂さを紛らわすことを意味する「気散じ」などがあります。
ガイダンスの例文
この言葉がよく使われる場面としては、初歩的な説明をするための案内や会合を意味する時などが挙げられます。
例文1と例文3のガイダンスという言葉は、入学後や年度初めなど新しい環境を表す言葉が使われているため、オリエンテーションという言葉に置き換えて使うことができます。
オリエンテーションの例文
この言葉がよく使われる場面としては、新しい環境などに順応してもらうための教育指導を意味する時などが挙げられます。
どの例文のオリエンテーションという言葉も、ガイダンスという言葉に置き換えて使うことができますが、ニュアンスが若干異なります。
レクリエーションの例文
この言葉がよく使われる場面としては、肉体的、精神的疲労回復のための休養や娯楽を意味する時などが挙げられます。
どの例文のレクリエーションも、レクと省略することができます。
ガイダンスとオリエンテーションとレクリエーションどれを使うか迷った場合は、手引を表す場合は「ガイダンス」を、誘導を表す場合は「オリエンテーション」を、娯楽を表す場合は「レクリエーション」を使うと覚えておけば間違いありません。