似た意味を持つ「たどたどしい」と「ぎこちない」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「たどたどしい」と「ぎこちない」という言葉は、どちらもまだ慣れていないために言葉や動作が滑らかではないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「たどたどしい」と「ぎこちない」の違い
「たどたどしい」と「ぎこちない」の意味の違い
「たどたどしい」と「ぎこちない」の違いを分かりやすく言うと、「たどたどしい」とは態度や表情には使えない、「ぎこちない」とは態度や表情にも使えるという違いです。
「たどたどしい」と「ぎこちない」の使い方の違い
一つ目の「たどたどしい」を使った分かりやすい例としては、「彼はたどたどしい日本語を話す」「これはたどたどしいが愛情の籠った手紙です」「祖母は杖を突いておりたどたどしい足取りです」「私はたどたどしい英語で答えました」などがあります。
二つ目の「ぎこちない」を使った分かりやすい例としては、「免許を取得したばかりなので運転がぎこちない」「初対面なので挨拶がぎこちない」「彼は少しぎこちない答え方をしました」「彼女のぎこちない態度から私を裏切ったと分かりました」などがあります。
「たどたどしい」と「ぎこちない」の使い分け方
「たどたどしい」と「ぎこちない」はどちらもまだ慣れていないために言葉や動作が滑らかではないことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「たどたどしい」は物事の流れや動作がしばしば途切れたり間違えたりしながら続いていくことを意味しいますが、「彼はたどたどしい表情をしている」「彼女はたどだどしい態度をしている」などのように、態度や表情には使うことができません。
一方、「ぎこちない」は動作や話し方などが滑らかでない「彼はぎこちない表情をしている」「彼女はぎこちない態度をしてる」などのように、態度や表情にも使えるというのが違いです。
「たどたどしい」と「ぎこちない」の英語表記の違い
「たどたどしい」を英語にすると「faltering」「broken」「clumsy 」となり、例えば上記の「私はたどたどしい英語で答えました」を英語にすると「I replied in broken English」となります。
一方、「ぎこちない」を英語にすると「clumsy」「awkward」となり、例えば上記の「彼女のぎこちない態度から私を裏切ったと分かりました」を英語にすると「I could tell from her awkward manner that she had betrayed me」となります。
「たどたどしい」の意味
「たどたどしい」とは
「たどたどしい」とは、未熟であったり機能が十分でなかったりするため物事を行うようすが危なっかしいことを意味しています。
「たどたどしい」の漢字表記
「たどたどしい」を漢字にすると、「辿辿しい」「辿々しい」と表記することができます。
表現方法は「会話がたどたどしい」「たどたどしい話し方」
「会話がたどたどしい」「たどたどしい話し方」などが、「たどたどしい」を使った一般的な言い回しになります。
「たどたどしい」の使い方
「たどたどしい」を使った分かりやすい例としては、「留学生はたどたどしい日本語で自己紹介をしていました」「彼の話し方は少したどたどしいです」「たどたどしいスピーチではあったが心を打たれました」などがあります。
「たどたどしい」は未熟であったり機能が十分でなかったりするため物事を行うようすが危なっかしいことを意味する形容詞です。形容詞とは、物事の状態や性質がどのようであるかを表現する際に使う言葉になります。
また、「たどたどしい」は物事の流れや動作がしばしば途切れたり間違えたりしながら続いているというニュアンスです。そのため、会話や文章などに使われえることが多くなっています。
また、「たどたどしい」は態度や表情などには使うことができないと覚えておきましょう。
「たどたどしい」の類語
「たどたどしい」の類語・類義語としては、慣れてないことを意味する「不慣れ」、事を行うのに巧みでないことを意味する「拙い」、学問や技術などの経験や修練がまだ十分でないことを意味する「未熟な」などがあります。
「ぎこちない」の意味
「ぎこちない」とは
「ぎこちない」とは、動作や話し方などが滑らかでないを意味しています。
「ぎこちない」は「ぎごちない」とも表記可能
「ぎこちない」は「ぎこちない」を使うのが一般的になっていますが、「ぎごちない」と表記することも可能です。
表現方法は「ぎこちない人」「ぎこちない関係」「ぎこちない雰囲気」
「ぎこちない人」「ぎこちない関係」「ぎこちない雰囲気」などが、「ぎこちない」を使った一般的な言い回しになります。
「ぎこちない」の使い方
「ぎこちない」を使った分かりやすい例としては、「彼女はぎこちない態度でした」「彼の踊りは少しぎこちないです」「彼女の笑顔は少しぎこちない」「緊張しすぎてぎこちない演奏になってしまいました」「ぎこちない人間関係を改善したい」などがあります。
「ぎこちない」は動作や話し方などが滑らかでないことを意味する形容詞です。
「ぎこちない」は物事の流れや人の動作、態度などがまだ硬く滞りがちで洗練されていない場合など、幅広い範囲で使うことができるのが特徴になります。
「ぎこちない」の語源
「ぎこちない」の語源はぎこつなしです。ぎこつなしとは、無作法だということの意味で使われていました。この「ぎこつなし」が音変化したのが、「ぎこちなし」です。
「ぎこちない」の類語
「ぎこちない」の類語・類義語としては、物事が処理が下手なことを意味する「不器用」、出来栄えが悪いことを意味する「不細工」、物事の処置の仕方結果がよくないことを意味する「不手際」などがあります。
「たどたどしい」の例文
まだ来日して日が浅いので、たどたどしい日本語を話す。
この言葉がよく使われる場面としては、未熟であったり機能が十分でなかったりするため物事を行うようすが危なっかしいことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「たどたどしい」は言葉や動作が滑らかではない場合に使う言葉です。
「ぎこちない」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、動作や話し方などが滑らかでないを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ぎこちない」は言葉や動作が滑らかではない場合に使う言葉です。
「たどたどしい」と「ぎこちない」はどちらもまだ慣れていないために言葉や動作が滑らかではないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、態度や表情には使えないのが「たどたどしい」、態度や表情にも使えるのが「ぎこちない」と覚えておきましょう。