似た意味を持つ「リニューアル」と「リフォーム」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「リニューアル」と「リフォーム」という言葉は、「建築物の改装」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
リニューアルとリフォームの違い
リニューアルとリフォームの意味の違い
リニューアルとリフォームの違いを分かりやすく言うと、リニューアルは古いものを全て新しくすることを表現する時に使い、リフォームは一部改良することを表現する時に使うという違いです。
リニューアルとリフォームの使い方の違い
一つ目のリニューアルを使った分かりやすい例としては、「デザインリニューアルの影響か以前よりも人気が出たように思う」「先日閉店した店はより駅に近い場所でリニューアルオープンした」「商品リニューアルの宣伝広告が貼り出されていた」などがあります。
二つ目のリフォームを使った分かりやすい例としては、「外壁リフォームに関する案内が音声広告で流れた」「実家のリフォームに莫大な金額が掛かるのは承知の上だ」「洋服のリフォームをお願いすることにした」などがあります。
リニューアルとリフォームの使い分け方
リニューアルとリフォームはどちらも、建築物を改装して内部を変更することを表す言葉ですが、使い方が異なる場合があります。
リニューアルは、新しくすることを意味する言葉で、特に古くなったものを一新することを表します。そのため、上記例文の「デザインリニューアル」のように建築物以外のものにも使われています。
一方のリフォームは、一部を手直しすることを意味する言葉で、同じ建築物の改装であっても水回りの改装など箇所を限定した手直しを表します。その他、上記例文の「洋服のリフォーム」のように衣服のお直しを意味する言葉としても使われています。
つまり、リニューアルは古くなった設備などを全て新しくすることを指す場合に使われ、リフォームは一部を改築することや改良することを指す場合に使われるという違いがあります。
リニューアルとリフォームの英語表記の違い
リニューアルを英語にすると「renewal」となり、例えば上記の「デザインリニューアル」を英語にすると「the design renewal」となります。
一方、リフォームを英語にすると「reform」となり、例えば上記の「外壁リフォーム」を英語にすると「outer wall reform」となります。
リニューアルの意味
リニューアルとは
リニューアルとは、新しくすることを意味しています。
その他にも、改装することも意味する言葉としても使われています。
表現方法は「リニューアルする」「リニューアルオープン」「リニューアル商品」
「リニューアルする」「リニューアルオープン」「リニューアル商品」などが、リニューアルを使った一般的な言い回しです。
リニューアルの使い方
「デザインリニューアルをして再販売をしたら売れると思う」「リニューアル商品と謳われていた品はすぐに完売してしまった」「UIのリニューアル時期にはまだ早い」などの文中で使われているリニューアルは、「新しくすること」の意味で使われています。
一方、「リニューアルオープンした店舗の入り口には花が置かれていた」「リニューアルのお知らせはホームページでもされていた」「リニューアル工事の日程を確認する」などの文中で使われているリニューアルは、「改装すること」の意味で使われています。
リニューアルは英語で「renewal」と表記され、「更新」「復活」「再生」といった意味を持つ言葉で、日本語でも同じように使われています。
基本的には古くなったものを新しくすることを指しますが、上記例文の「デザインリニューアル」「リニューアル商品」などまだ価値はあり売上も出しているものの一新に対しても使われます。
また、建築物に対しても使われますが、上記例文の「リニューアルオープン」のように一度使えなくなった状態から復活した場合もあれば、上記の「リニューアル工事」のように稼働しているものを徐々に再生させていくような場合もあります。
リニューアルの類語
リニューアルの類語・類義語としては、すっかり新しくなることを意味する「一新」、古くなったものを再生することことを意味する「リフレッシュ」、建造物などの傷んだ箇所を元のようにすることを意味する「修復」などがあります。
リフォームの意味
リフォームとは
リフォームとは、手を加えて作り直すことを意味しています。
建築物の改築や改装だけでなく、衣服の修繕を意味する言葉としても使われています。
表現方法は「リフォームする」「リフォーム会社」「マンションリフォーム」
「リフォームする」「リフォーム会社」「マンションリフォーム」などが、リフォームを使った一般的な言い回しです。
リフォームの使い方
「最近自宅のプチリフォームをしたから遊びに来てほしいと言われた」「マンションリフォームも今ではよく行われている」「スケルトンリフォームは間取りから手を加える」などの文中で使われているリフォームは、「建築物の改装」の意味で使われています。
一方、「洋服のリフォームにはジーンズのダメージ加工は含まれていない」「裾上げのためにリフォームショップへと出向いた」「母にウエストのリフォームをしてもらった」などの文中で使われているリフォームは、「衣服の仕立て直し」の意味で使われています。
リフォームは英語で「reform」と表記され、「改正する」「改心させる」といった意味で使われますが、日本語でこのように使うことはありません。
英語の「reform」には住宅の改築や改装という意味はないため、リフォームは和製英語と言えます。リフォームの発音や住宅に関する言葉であることから、「rehome」「リホーム」として表記されることもありますが、造語であり使われる頻度も多くありません。
リフォームに似た言葉に「リノベーション」があり、英語においてリフォームを表現する場合も「renovation」「renovate」が使われますが、現状より設備や間取りをより良くすることを表す点が新築状態へと改めるリフォームとの違いです。
また、衣服に対して使われるリフォームは、裾直しやウエストなどのサイズのお直しを指す言葉です。英語では「remake」という言葉が使われていますが、リメイクにはデザインの変化も含むため意味合いが変わる場合があります。
リフォームの類語
リフォームの類語・類義語としては、改造することを意味する「リモデル」、室内の装飾や家具の配置などを変えることを意味する「模様替え」、設備などを新しくすることを意味する「新装」などがあります。
リニューアルの例文
この言葉がよく使われる場面としては、新しくすることを意味する時などが挙げられます。
例文4や例文5のように、建築物などの改築を意味する言葉としても使われています。
リフォームの例文
この言葉がよく使われる場面としては、手を加えて作り直すことを意味する時などが挙げられます。
例文1から例文3のように建築物の改築に対して使われることが多くありますが、例文4や例文5のように衣服のお直しに対して使われることもあります。
リニューアルとリフォームは、どちらも「建築物の改装」を表します。どちらを使うか迷った場合は、古いものを全て新しくすることを表す場合は「リニューアル」を、一部を改良することを表す場合は「リフォーム」を使うと覚えておけば間違いありません。