似た意味を持つ「俗世離れ」(読み方:ぞくせばなれ)と「浮世離れ」(読み方:うきよばなれ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「俗世離れ」と「浮世離れ」という言葉は、どちらも考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「俗世離れ」と「浮世離れ」の違い
「俗世離れ」と「浮世離れ」の意味の違い
「俗世離れ」と「浮世離れ」の違いを分かりやすく言うと、「俗世離れ」よりも「浮世離れ」の方が一般的に使われているという違いです。
「俗世離れ」と「浮世離れ」の使い方の違い
一つ目の「俗世離れ」を使った分かりやすい例としては、「彼は俗世離れした暮らしをしている」「俗世離れした話なので理解することができません」「彼女はどこか俗世離れしている印象があります」「彼はよく俗世離れした役を演じている」などがあります。
二つ目の「浮世離れ」を使った分かりやすい例としては、「彼は浮世離れした科学者です」「彼は山奥に一人で住んでおり浮世離れした生活をしている」「彼女は浮世離れしていることで有名です」などがあります。
「俗世離れ」と「浮世離れ」の使い分け方
「俗世離れ」と「浮世離れ」はどちらも考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「俗世離れ」よりも「浮世離れ」の方が一般的に使われているという点です。
ではなぜ「浮世離れ」の方が一般的かというと、「俗世離れ」は一部の辞書にしか載っていないの対して、「浮世離れ」は様々辞書に載っているというのが理由になります。
「俗世離れ」と「浮世離れ」はどちらも正しい日本語なので、基本的には好きな方を使って問題ありません。ただし、広く一般的に使われている「浮世離れ」の方が、相手に対して伝わることが多いと覚えておきましょう。
「俗世離れ」と「浮世離れ」の英語表記の違い
「俗世離れ」も「浮世離れ」も英語にすると「otherwordliness」となりますが、文学の言葉なので会話などではほとんど使われていないと覚えておきましょう。
「俗世離れ」の意味
「俗世離れ」とは
「俗世離れ」とは、考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることを意味しています。
「俗世離れ」の読み方
「俗世離れ」の読み方は「ぞくせばなれ」です。誤って「ぞくせいばなれ」「ぞくせはなれ」などと読まないようにしましょう。
「俗世離れ」の使い方
「俗世離れ」を使った分かりやすい例としては、「彼は俗世離れしたアイデアを持っているのでこんな発明ができたのだろう」「彼女のお金の使い方は俗世離れしていて私には理解するこができません」「俗世離れした人と上手くコミュニケーションを取るにはどうすればいいのだろう」などがあります。
「俗世離れ」は世の中のことを意味する「俗世」に、それからかけ離れていることを意味する「離れ」が合わさり、考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることの意味で使われている言葉です。
つまり、「俗世離れ」を簡単に言うならば、普通や一般的ではない少し変わったことを指しています。
「俗世離れ」の注意点
「俗世離れ」を使う上で注意しなければならないのは、少し変わったことを指す言葉なので、プラスとマイナスどちらのイメージでも使用できるので、相手に誤解を与えないようにした方がいいという点です。
例えば、物凄い発明をした人に対して、「あなたの発想は俗世離れしている」と言ったとします。これをプラスのイメージで捉えると、独特の発想を持っていて素晴らしいとなりますが、マイナスのイメージで捉えると、異常的な発想を持っているというやや悪い印象を与えることになるのです。
また、「俗世離れ」は正しい日本語ではあるものの、広く一般的には使われていないと覚えておきましょう。
「俗世離れ」の類語
「俗世離れ」の類語・類義語としては、世のならわしからかけ離れている人のことを意味する「世俗離れ」、考え方や行動などが世間一般のものとかけ離れていることを意味する「常識外れ」などがあります。
「浮世離れ」の意味
「浮世離れ」とは
「浮世離れ」とは、考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることを意味しています。
「浮世離れ」の読み方
「浮世離れ」の読み方は「うきよばなれ」です。誤って「ふせいばなれ」「うきよはなれ」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「浮世離れした人」「浮世離れした女性」「浮世離れした美しさ」
「浮世離れした人」「浮世離れした女性」「浮世離れした美しさ」などが、「浮世離れ」を使った一般的にな言い回しになります。
「浮世離れ」の使い方
「浮世離れ」を使った分かりやすい例としては、「彼女は浮世離れした暮らしをしている」「彼は大自然の中で自給自足するという浮世離れした生活をしている」「彼女は浮世離れした美しさがあるのでみんな注目しています」などがあります。
「浮世離れ」は 死後の世に対してこの世の中のことを意味する「浮世」に、それからかけ離れていることを意味する「離れ」が合わさり、考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることの意味で使われている言葉です。
つまり、「浮世離れ」を簡単に言うならば、普通や一般的ではない少し変わったことを指しています。
「浮世離れ」はビジネスシーンや日常生活などであまり使われていませんが、名詞として辞書に載っている正しい日本語と覚えておきましょう。
「浮世離れ」の特徴
「浮世離れ」はプラスとマイナスのイメージで使うことができるのが特徴です。例えば、「彼女は浮世離れした美しさをしている」のように使う場合は、とてつもない美人というプラスのイメージになります。
一方、「彼女は浮世離れした性格なので近寄りづらい」とすると、一般的ではない性格なので近寄りがたいというマイナスのイメージになります。
したがって、プラスとマイナスどちらの意味で使うか、上手く使い分ける必要がある言葉です。
「浮世離れ」の類語
「浮世離れ」の類語・類義語としては、ものの考えかたや行動が世間からかけ離れていることを意味する「世間離れ」、世俗に関与しないことを意味する「超然」、前人のなしえなかったことを初めてすることを意味する「破天荒」などがあります。
「俗世離れ」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「俗世離れ」はビジネスシーンではあまり使われていない言葉です。
「浮世離れ」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「浮世離れ」はビジネスシーンではあまり使われていない言葉です。
「俗世離れ」と「浮世離れ」はどちらも考え方や生き方が世間一般の常識とかけ離れていることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、広く一般的に使われている「浮世離れ」を使えば無難と覚えておきましょう。