【とても】と【すごく】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「とても」と「すごく」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「とても」と「すごく」という言葉は、どちらも程度が甚だしいことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「とても」と「すごく」の違い

「とても」と「すごく」の意味の違い

「とても」と「すごく」の違いを分かりやすく言うと、「とても」よりも「すごく」の方がより程度が強い表現という違いです。

「とても」と「すごく」の使い方の違い

一つ目の「とても」を使った分かりやすい例としては、「今日はとても暑いですね」「今年の入試試験はとても難しかった」「このお店のお団子はとても美味しいです」「昨日夜更かしをしていたのでとても眠いです」などがあります。

二つ目の「すごく」を使った分かりやすい例としては、「今日のデートはすごく楽しかったです」「あなたに再会できるなんてすごく嬉しいです」「運動していたら足を怪我してしまいすごく痛いです」「今年の夏はすごく暑いです」「この本はすごく面白いです」などがあります。

「とても」と「すごく」の使い分け方

「とても」と「すごく」はどちらも程度が甚だしいことを意味しており、大きなは違いありません。あえて違いを挙げるならば、「とても」よりも「すごく」の方が程度が強い表現というのが違いです。

また、「とても」は公の場や文章などで使われることが多いのに対して、「すごく」は口頭や会話などで使われることが多いのも違いの一つと覚えておきましょう。

「とても」と「すごく」の英語表記の違い

「とても」も「すごく」も英語にすると「very」「extremely」「really」となり、例えば上記の「この本はすごく面白いです」を英語にすると「This book is extremely entertaining」となります。

「とても」の意味

「とても」とは

「とても」とは、程度が甚だしいことを意味しています。その他にも、どのようにしても実現しない気持ちを表すことの意味も持っています。

「とても」の漢字表記

「とても」を漢字にすると、「迚も」と表記することができますがあまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「とても」を使うようにしましょう。

「とても」の使い方

「今日は空がとても綺麗です」「最近は忙しかったのでとても疲れました」などの文中で使われている「とても」は、「程度が甚だしいこと」の意味で使われています。

一方、「私たちではとても食べられない量の食事を提供されました」「優勝候補のチームに勝つなんてとても無理な話だ」などの文中で使われている「とても」は、「どのようにしても実現しない気持ちを表すこと」の意味で使われています。

「とても」は程度が甚だしいことと、どのようにしても実現しない気持ちを表すことの二つの意味を持つ言葉です。

「とても」の由来

「とても」は元々どっちみやいずれにせよを意味する「とてもかくても」を省略した言葉として使われていました。したがって、「とても○○ない」の形で、どのようにしても実現しない気持ちを表すことの意味で使われていた言葉だったのです。

それが時代が経つにつれて変化していき、程度が甚だしいことの意味で使われるようになり、現代の二つの意味を持つ「とても」になったと言われています。

「とても」の特徴

「とても」はプラスのイメージだけではなく、マイナスなイメージでも使うことができるというのが特徴です。また、どちからというと公の場や文章などで使われることが多い言葉になります。

「とても」の類語

「とても」の類語・類義語としては、どうやってみてものことを意味する「到底」、 程度や分量が甚だしいことを意味する「大層」、 程度が際立っていることを意味する「殊の外」、並の程度はないことを意味する「非常に」になどがあります。

「すごく」の意味

「すごく」とは

「すごく」とは、程度が甚だしいことを意味しています。

「すごく」の漢字表記

「すごく」を漢字にすると、「凄く」と表記することができます。

「すごく」の使い方

「すごく」を使った分かりやすい例としては、「あなたの日本語はすごく上手です」「今日の仕事はすごく忙しかったです」「彼女が作る肉じゃがはすごく美味しいです」「今年の冬はすごく寒いです」「このお店のケーキはすごく美味しい」などがあります。

「すごく」は形容詞「すごい」の連用形で、程度が甚だしいことを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、他の言葉を修飾して説明を加えるという役割を担っています。

「すごく」の特徴

「すごく」はプラスのイメージだけではなく、マイナスなイメージでも使うことができるというのが特徴です。

例えば、「彼はサッカーがすごくうまい」「彼女が作る卵焼きはすごく美味しい」などで使うとプラスのイメージになりますし、「彼は野球がすごく下手です」「夜になると歌い出す隣人にすごく迷惑している」などのように使う場合はマイナスのイメージになります。

また、「すごく」は口頭や会話などの話し言葉としてよく使われていると覚えておきましょう。

「すごく」の類語

「すごく」の類語・類義語としては、普通の度合いをはるかに超えていることを意味する「甚だしい」、程度の甚だしいことを意味する「大変」、程度が甚だしいことを意味する「すこぶる」などがあります。

「とても」の例文

1.北海道の食べ物はとても美味しいので、移住して毎日食べたいくらいです。
2.とても面白い映画なのでぜひ観てほしいと、友人から勧められました。
3.今年の夏はとても暑いので、熱中症には十分に気をつけてくださいね。
4.借金の保証人になってくれとお願いされたが、とても無理なお願いだと言い断りました。
5.お世話になった先輩を裏切るなんて、私にはとてもできません。

この言葉がよく使われる場面としては、程度が甚だしいことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、どのようにしても実現しない気持ちを表すことを表現したい時にも使います。

例文1から例文3の「とても」は程度が甚だしいこと、例文4と例文5の「とても」はどのようにしても実現しない気持ちを表すことの意味で使っています。

「すごく」の例文

1.彼はすごく努力をしていたので、プロサッカー選手になっても誰も驚かないだろう。
2.今夜はすごく冷えるらしいので、暖かい格好をして家を出ることにしました。
3.日本代表のオリンピック出場が決まると、会場はすごく盛り上がりました。
4.この間松坂牛を初めて食べたが、すごく美味しかったです。
5.仕事がすごく辛いのであれば、無理して続ける必要もないと思いますよ。

この言葉がよく使われる場面としては、程度が甚だしいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「すごく」は様々な場面で使うことができる言葉です。

「とても」と「すごく」はどちらも程度が甚だしいことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「とても」よりも「すごく」の方がより程度が強い表現と覚えておきましょう。

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