同じ「りょうこう」という読み方の「良行」と「良好」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「良行」と「良好」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
「良行」と「良好」の違い
「良行」は「良好」の間違い
「良行」と「良好」の違いを分かりやすく言うと、「良行」とは「良好」の間違った使い方、「良好」とは好ましい状態であることです。
「良行」は誤字
一般的には「良行」という言葉は存在しません。読み方が同じなことから、「良好」のことを間違えて「良行」を使っている人がほとんどです。
「良好」は正しい日本語
正しい言葉である「良好」を使った分かりやすい例としては、「受信状態は良好なので問題なく届くだろう」「手術した結果体調は良好です」「あなたとの良好な関係を維持していきたいです」「彼女は良好な成績を収めています」「マイクの感度は良好です」などがあります。
「良好」という言葉はあっても、「良行」という言葉は存在しません。同時に「良好」という単語の意味について「好ましい状態であること」と覚えておきましょう。
「良好」の英語表記
「良好」を英語にすると「good」「well」となり、例えば上記の「マイクの感度は良好です」を英語にすると「The microphone picks up sound well」となります。
「良行」の意味
「良行」とは
「良行」とは、「良好」の間違った使われ方です。
「良行」が間違っている理由
「良行」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が同じなため、「良好」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。
「良行」と「良好」を間違ってしまう理由としては、「行」と「好」の読み方が同じなので、勘違いして覚えてしまっているのが原因です。正しい日本語は「良好」なので間違えないように注意しましょう。
ではなぜ「良行」が間違った言葉かというと、「行」はどこかへ行くことや人のすることを意味する言葉なのに対して、「好」は好ましいや優れていることを意味する言葉です。
したがって、好ましい状態であることを意味する「良好」は「好」の漢字を使うのが正しいと覚えておきましょう。
「行」の使い方
間違った言葉である「良行」の「行」を使った別の言葉としては、多くの人が隊列を組んで進むことを意味する「行進」、ある目標に達するまでの過程のことを意味する「行程」、あることを目的として実際に何かをすることを意味する「行動」などがあります。
「良好」の意味
「良好」とは
「良好」とは、好ましい状態であることを意味しています。
表現方法は「良好な関係」「状態良好」
「良好な関係」「状態良好」などが、「良好」を使った一般的な言い回しになります。
「良好」の使い方
「良好」を使った分かりやすい例としては、「子育てには良好な環境が必要だと思います」「模擬テスト結果が良好だったので本番も期待できるだろう」「健康状態は極めて良好です」「隣国とはとても良好な関係を築いております」などがあります。
その他にも、「職場で良好な人間関係を築くためには互いに尊重することが大切です」「今回の実験から良好な結果が得られました」「彼女との関係は良好なのでこのままいけば結婚することになるだろう」などがあります。
「良好」は好ましい状態であることを意味する名詞です。経過や結果などが好ましく良い状態にある場合にのみ使う言葉なので、基本的にプラスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。
「良好」の特徴
「良好」は人や物問わず様々な場面において使うことができる言葉です。例えば、「今日の調子は良好です」とすると、人に対して使用している表現になります。また、「新商品の売り上げは良好です」とすると、物に対して使用している表現です。
「良好」の対義語
「良好」の対義語・反対語としては、性質や状態などがひどく劣っていて悪いことを意味する「劣悪」があります。
「良好」の類語
「良好」の類語・類義語としては、他のものよりも優れていることを意味する「優良」、質が優れていることを意味する「良質」、物事の調子や具合などが良いことを意味する「好調」などがあります。
「良行」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、「良好」という言葉を間違えて「良行」と表現している時などが挙げられます。
「良行」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「良好」を間違えて使っている可能性が高いです。
「良行」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「良行」ではなく、「良好」と表現するのが正しい使い方になります。
「良好」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、好ましい状態であることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「良好」はプラスのイメージで使う言葉です。
「良行」と「良好」どちらを使うか迷った場合は、「良行」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「良好」を使うようにしましょう。