【種類】と【分類】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「種類」(読み方:しゅるい)と「分類」(読み方:ぶんるい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「種類」と「分類」という言葉は、どちらも「同じ性質や形態のまとまり」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




種類と分類の違い

種類と分類の意味の違い

種類と分類の違いを分かりやすく言うと、種類とは同じ性質や形などのまとまりを表し、分類とは種類ごとに分けることを表すという違いです。

種類と分類の使い方の違い

一つ目の種類を使った分かりやすい例としては、「世の中には二種類の人間がいます」「種類株主総会で取締役を選任する」「ハムスターは種類ごとに性格が異なります」「拡張子はファイルの種類を識別するためにあります」などがあります。

二つ目の分類を使った分かりやすい例としては、「エクセルで分類表を作成しました」「図書の分類番号を調べる」「要介護認定は8区分に分類されています」「機械学習のアルゴリズム分類について解説します」などがあります。

種類と分類の使い分け方

種類と分類という言葉は、どちらも共通する性質や形態などによって区別されるものを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

種類とは、共通する性質や形態などによってまとめたものを意味し、ある基準によって他と区別されるグループを表します。例えば、漢字はその成り立ちによって分けられ、「象形文字」「指事文字」「形声文字」「会意文字」の4つの種類があります。

分類とは、種類や共通する性質などによって別々に分けること、同類のものをまとめることを意味します。「分類する」「分類分け」のような言い回しで、事物をある基準によって分ける行為を表現することが多い言葉です。

つまり、種類とは同じ性質や形などのまとまりのことであり、分類とはそれぞれの種類に分けることを表します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

種類と分類の英語表記の違い

種類を英語にすると「kind」「variety」「type」となり、例えば上記の「二種類」を英語にすると「two types」となります。一方、分類を英語にすると「division」「classification」「grouping」となり、例えば上記の「分類表」を英語にすると「a classified table」となります。

種類の意味

種類とは

種類とは、ある基準でみて性質・形態などが共通するものを分類し、それぞれのまとまりとしたものを意味しています。

種類の使い方

種類を使った分かりやすい例としては、「約20種類の野鳥が観察できる公園です」「日本に生息する動物の種類が減っています」「猫の種類をどれぐらい知っていますか」「さまざまな種類の英語試験について解説します」などがあります。

その他にも、「多種多様な種類株式の発行が認められています」「およそ1000種類の恐竜が発見されています」「地球上に何種類のヘビがいるのだろう」「カメムシに臭くない種類はありますか」などがあります。

種類の「種」は共通の性質によって分類されるものを表し、「類」は似ているものや互いに似た性質でまとめられるものの集まりを表します。種類とは、共通の性質をもつもの毎に組み分けした集まりを意味します。

表現方法は「種類株式」

種類を用いた日本語には「種類株式」があります。種類株式とは、普通株式と比較して権利内容の異なる株式を指す言葉です。利益・利息の配当、残余財産の分配、議決権の行使できる事項など、他の株式とは異なる権利内容を持つ株式のことです。

種類の類語

種類の類語・類義語としては、種類によって分けた一つ一つのグループを意味する「部類」、品物の種類を意味する「品種」、同じような性質のものが含まれる範囲を意味する「範疇」、文芸における形態上のさまざまな分類や種類を意味する「ジャンル」などがあります。

分類の意味

分類とは

分類とは、事物をその種類・性質・系統などに従って分けること、同類のものをまとめいくつかの集まりに区分することを意味しています。

分類の使い方

分類を使った分かりやすい例としては、「書類をきちんと分類分けして整理する」「英語の品詞をより細かく分類する」「分類対照ツールの使い方について説明します」「AIは回帰問題と分類問題のどちらが得意ですか」などがあります。

その他にも、「分類学の入門書をネットで注文する」「関税分類例規集について調べています」「ナンバープレートの分類番号を確認する」「細々としてものを分類したり整理したりすることが苦手です」などがあります。

分類の「分」は訓読みで「わける」と読み、全体を別々にすることを表し、「類」は訓読みで「たぐい」と読み、似たものの集まりを表す漢字です。分類とは、種類別に分けること、同類のものをまとめ全体を幾つかの集まりに区分することを意味します。

表現方法は「分類学」

分類を用いた日本語には「分類学」があります。分類学とは、生物学の一分野であり、生物を形態や生理などの系統的なつながりに基づいて整理し、各種間の相互関係を研究する学問です。分類学には「分岐分類学」「進化分類学」などの種類があります。

分類の対義語

分類の対義語・反対語としては、いろいろな物が無秩序に入りまじっていることを意味する「ごちゃ混ぜ」などがあります。

分類の類語

分類の類語・類義語としては、種類ごとに区別することを意味する「類別」、品物などを種類や用途などに応じて分類することを意味する「仕分け」、種類によって分けることや区別することを意味する「分別」、人や事物をある基準によって種類分けすることを意味する「色分け」などがあります。

種類の例文

1.英語の能力を測る試験の種類が増えているので、どれを受けたらよいのか迷ってしまいます。
2.日本で使用されている漢字の種類は、その成り立ちによって分類することができます。
3.加入している社会保険の種類によって、年末調整の書類の書き方は異なります。
4.投資を始めようかと考えているのですが、社債型の種類株はNISAの対象になりますか。
5.レンタカーの基本料金は、車の種類や会員種別などにより違いがあります。

この言葉がよく使われる場面としては、性質などが共通するいくつかの個体をまとめたもの、共通したものによって分類した時にできるそれぞれのまとまりを表現したい時などが挙げられます。

例文5にあるい種類と種別の違いは、種類は共通の性質に基づいて分けたもののみを表しますが、種別は共通の性質に基づいて分けたものだけでなく、種類による区別や区分方法も表す点にあります。

分類の例文

1.生物を分類するという行為は、自然界を知るうえで重要な役割があります。
2.英語の名詞は、数えられる名詞と数えられない名詞に分類することができます。
3.膨大な情報を素早く処理したい時は、チャットGPTを使ってデータを分類分けするとよいでしょう。
4.新しいシステムに登録する商品やサービスの分類区分をどうするかを検討しています。
5.お金の使い方を見直すために、まずは生活費を分類して把握することにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、事物を共通な性質に基づいて種類に分けること、同類のものをまとめて全体をいくつかに区分して体系づけることを表現したい時などが挙げられます。

例文3の「分類分け」とは、 共通の性質や種類などによって別々に分けて、別のところに所属させることを意味します。

種類と分類という言葉は、どちらも「同じ性質や形態のまとまり」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、同じ性質や形などのまとまりを表現したい時は「種類」を、それぞれの種類ごとに分けることを表現したい時は「分類」を使うようにしましょう。

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