似た意味を持つ「でしゃばる」と「出過ぎる」(読み方:ですぎる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「でしゃばる」と「出過ぎる」という言葉は、どちらも自分に関係ないことにまでよけいな口出しや手出しをすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「でしゃばる」と「出過ぎる」の違い
「でしゃばる」と「出過ぎる」の意味の違い
「でしゃばる」と「出過ぎる」の違いを分かりやすく言うと、「でしゃばる」は他を押しのけて目立つ行為をとることを問題とする場合に使う、「出過ぎる」は自分の守るべき限度や範囲を超えていることを問題とする場合に使うという違いです。
「でしゃばる」と「出過ぎる」の使い方の違い
一つ目の「でしゃばる」を使った分かりやすい例としては、「彼女は何にでもでしゃばる人です」「彼はいつも人目を引こうと出しゃばる」「関係ないのにでしゃばるのは辞めてください」「彼はちょっとでしゃばりすぎだ」「彼はすぐ僕のことにでしゃばる」などがあります。
二つ目の「出過ぎる」を使った分かりやすい例としては、「あなたがそんなことをするのは出過ぎている」「出過ぎた真似をするのは辞めてください」「そのコメントは出過ぎていると思うよ」「彼は出過ぎるので嫌われています」などがあります。
「でしゃばる」と「出過ぎる」の使い分け方
「でしゃばる」と「出過ぎる」はどちらも自分に関係ないことにまでよけいな口出しや手出しをすることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「でしゃばる」はよけいな口を出したり手出しをしたりすることを意味しており、「会議ででしゃばりすぎて上司に注意されました」のように、他を押しのけて目立つ行為をとることを問題とする場合に使います。
一方、「出過ぎる」は差し出がましい言動をすることを意味しており、「出過ぎた真似は辞めよう」のように、自分の守るべき限度や範囲を超えていることを問題とする場合に使うというのが違いです。
「でしゃばる」と「出過ぎる」の英語表記の違い
「でしゃばる」を英語にすると「meddle in」「cut in」「be nosy」となり、例えば上記の「彼はすぐ僕のことにでしゃばる」を英語にすると「He is always trying to meddle in my affairs」となります。
一方、「出過ぎる」を英語にすると「stand out too much」「be too forward」「too pushy」「go too far」となり、例えば上記の「彼は出過ぎるので嫌われています」を英語にすると「He is disliked for his pushiness」となります。
「でしゃばる」の意味
「でしゃばる」とは
「でしゃばる」とは、よけいな口を出したり手出しをしたりすることを意味しています。
表現方法は「でしゃばる人」「でしゃばるな」
「でしゃばる人」「でしゃばるな」などが、「でしゃばる」を使った一般的な言い回しになります。
「でしゃばる」の使い方
「でしゃばる」を使った分かりやすい例としては、「部外者の私がでしゃばるのは良くないだろう」「彼はいつもでしゃばるのでみんなから嫌われています」「でしゃばってしまい申し訳ございません」「新人のくせにでしゃばらないでくれないか」などがあります。
「でしゃばる」はよけいな口を出したり手出しをしたりすることを意味する動詞です。簡単に言うならば、本来は関係ないことなのに、まるで自分の役目かのように出てきてしまう様子を表す言葉です。
「でしゃばる」の特徴
「でしゃばる」は基本的に相手を少し非難するような場面や、自分の出過ぎた行動を反省するときなどに使われます。そのため、「でしゃばる」はマイナスのイメージで使われることが多いと覚えておきましょう。
「でしゃばる」は日常生活やビジネスシーンなどの様々な場面で使うことができます。
「でしゃばる」の類語
「でしゃばる」の類語・類義語としては、厚かましくでしゃばることを意味する「しゃしゃり出る」、分を越えて意見を言うことを意味する「口を出す」、身の程をわきまえないことを意味する「おこがましい」などがあります。
「出過ぎる」の意味
「出過ぎる」とは
「出過ぎる」とは、適当な、また決められた限度を越えて出ることを意味しています。その他にも、差し出がましい言動をすることの意味も持っています。
「出過ぎる」の使い方
「ひさしが少し出過ぎている」「赤が強く出過ぎているフィルムです」などの文中で使われている「出過ぎる」は、「適当な、また決められた限度を越えて出ること」の意味で使われています。
一方、「出過ぎた真似は辞めてください」「先ほどの発言は少々出過ぎていたと反省しております」などの文中で使われている「出過ぎる」は、「差し出がましい言動をすること」の意味で使われています。
「出過ぎる」は適当な、また決められた限度を越えて出ることと、差し出がましい言動をすることの二つの意味を持つ動詞です。
「出過ぎる」を適当な、また決められた限度を越えて出ることの意味で使う場合は、基本的に物理的な物がはみ出ている場合に使います。
一方、差し出がましい言動をすることの意味は、自分の守るべき限度や範囲を超えていることを問題とする場合に使う言葉です。
「出過ぎる」の特徴
「出過ぎる」は日常生活やビジネスシーンなどの様々な場面で使うことができます。また、「出過ぎる」はマイナスのイメージで使われることが多いと覚えておきましょう。
「出過ぎる」の類語
「出過ぎる」の類語・類義語としては、出しゃばっていらぬ世話をやくことを意味する「お節介」、自分の考え方や感じ方などを相手に当然のことのように受け入れさせようとすることを意味する「押しつけがましい」などがあります。
「でしゃばる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、よけいな口を出したり手出しをしたりすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「でしゃばる」はマイナスなイメージで使われることが多い言葉です。
「出過ぎる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、適当な、また決められた限度を越えて出ることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、差し出がましい言動をすることを表現したい時にも使います。
例文1と例文2は適当な、また決められた限度を越えて出ること、例文3から例文5は差し出がましい言動をすることの意味で使っています。
「でしゃばる」と「出過ぎる」はどちらも自分に関係ないことにまでよけいな口出しや手出しをすることを表します。
どちらの言葉を使うか迷った場合、他を押しのけて目立つ行為をとることを問題とする場合に使うのが「でしゃばる」、自分の守るべき限度や範囲を超えていることを問題とする場合に使うのが「出過ぎる」と覚えておきましょう。