似た意味を持つ「訪問させていただきます」(読み方:ほうもんさせていただきます)と「お伺いさせていただきます」(読み方:おうかがいさせていただきます)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」という言葉は、どちらも相手の人を訪ねることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」の違い
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」の意味の違い
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」の違いを分かりやすく言うと、「訪問させていただきます」は正しい敬語表現、「お伺いさせていただきます」は二重敬語という違いです。
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」の使い方の違い
一つ目の「訪問させていただきます」を使った分かりやすい例としては、「新しい企画書をお持ちして今週末訪問させていただきます」「近くに立ち寄った際は訪問させていただきます」「紅葉が綺麗な時期に訪問させていただきます」などがあります。
二つ目の「お伺いさせていただきます」を使った分かりやすい例としては、「これから担当者ともにお伺いさせていただきます」「それでは午後2時頃にお伺いさせていただきます」「明日御社へお伺いさせていただきます」などがあります。
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」の使い分け方
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」はどちらも相手の人を訪ねることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「訪問させていただきます」は正しい敬語表現なので使っても問題ない言葉になっています。一方、「お伺いさせていただきます」は厳密に言うと二重敬語なので間違った日本語というのが違いです。
ただし、「お伺いさせていただきます」は間違った日本語ではあるものの、広く一般的に使われているため、使用しても問題ない表現になっていると覚えておきましょう。
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」の英語表記の違い
英語圏には謙譲語表現はないので、「訪問させていただきます」も「お伺いさせていただきます」も直訳した英語表現はありませんが、近い表現として「to visit」があります。
「訪問させていただきます」の意味
「訪問させていただきます」とは
「訪問させていただきます」とは、相手の人を訪ねることを意味しています。
「訪問させていただきます」の使い方
「訪問させていただきます」を使った分かりやすい例としては、「プロジェクトの進行状況のご確認のために近日訪問させていただきます」「ご結婚のお祝いに訪問させていただきます」「設備のメンテナンスのため明日訪問させていただきます」などがあります。
「訪問させていただきます」は人を訪ねることを意味する「訪問」に、自身の何らかの動作を遠慮しながら行うことを意味する謙譲語の「させていただく」と丁寧語の「ます」が合わさり、相手の人を訪ねることの意味で使われている言葉です。
「訪問させていただきます」は目上の人に使える
「訪問させていただきます」は敬語表現なので、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対して使うことができます。
また、ビジネスシーン以外の公的な場面でも、目上の人に対して敬意を表したい場合は使うことができると覚えておきましょう。
「訪問させていただきます」の注意点
「訪問させていただきます」を使う上で注意しなければならないのは、訪問するという行為は、相手の時間やプライバシーを侵害する可能性があるため、訪問する前に事前にしっかりと相手の許可を取っておく必要があるという点です。
「訪問させていただきます」の類語
「訪問させていただきます」の類語・類義語としては、人の家などを訪問することを謙っていうことを意味する「お邪魔します」、ある目的があってわざわざその場所へ行くことを意味する「お訪ねします」などがあります。
「お伺いさせていただきます」の意味
「お伺いさせていただきます」とは
「お伺いさせていただきます」とは、相手の人を訪ねることを意味しています。
「お伺いさせていただきます」の使い方
「お伺いさせていただきます」を使った分かりやすい例としては、「木曜日の15時にそちらへお伺いさせていただきます」「よろしければこちらからお伺いさせていただきます」「今取り掛かっている仕事が終わり次第お伺いさせていただきます」などがあります。
「お伺いさせていただきます」は厳密に言うと二重敬語になるため間違った日本語です。ただし、広く一般的に使われているため許容されている敬語表現と覚えておきましょう。したがって、実際に使用しても問題ありません。
二重敬語とはより丁寧に表現しようとして、「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」のように同じ種類の敬語を重複させることです。
「お伺いさせていただきます」を例に挙げると、「伺う」は「訪れる」の謙譲語で、「させていただきます」も「させてもらう」の謙譲語になります。したがって、二重敬語の例に当てはまっているので、間違った敬語表現になります。
また、「伺わさせていただきます」「お伺いいたします」なども、本来は間違った敬語表現であるので注意が必要です。
では「お伺いさせていただきます」の正しい敬語表現は何かというと、「伺います」になると覚えておきましょう。
「お伺いさせていただきます」の類語
「お伺いさせていただきます」の類語・類義語としては、目上の人のもとへ行くことを意味する「参ります」があります。
「訪問させていただきます」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、相手の人を訪ねることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「訪問させていただきます」はビジネスシーンにおいて使われている言葉です。
「お伺いさせていただきます」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、相手の人を訪ねることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「お伺いさせていただきます」はビジネスシーンにおいて使われている言葉です。
「訪問させていただきます」と「お伺いさせていただきます」はどちらも相手の人を訪ねることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「訪問させていただきます」は正しい敬語表現、「お伺いさせていただきます」は二重敬語と覚えておきましょう。