【しずらい】と【しづらい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ読み方の「しずらい」と「しづらい」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「しずらい」と「しづらい」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「しずらい」と「しづらい」の違い

「しずらい」は「しづらい」の間違い

「しずらい」と「しづらい」の違いを分かりやすく言うと、「しずらい」とは「しづらい」の間違った使い方、「しづらい」とはするのが難しいことです。

「しずらい」は誤字

一般的には「しずらい」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「しづらい」のことを間違えて「しずらい」を使っている人がほとんどです。

「しづらい」は正しい日本語

正しい言葉である「しづらい」を使った分かりやすい例としては、「弁護士の言葉は依頼者にとって理解しづらいことが多い」「生活しづらい世の中になったと感じる」「この映画はストーリーの内容が把握しづらい作品だった」「このボタンは押しづらい」などがあります。

「しづらい」という言葉はあっても、「しずらい」という言葉は存在しません。同時に「しづらい」という単語の意味について「するのが難しいこと」と覚えておきましょう。

「しづらい」の英語表記

「しづらい」を英語にすると「hard to」となり、例えば上記の「このボタンは押しづらい」を英語にすると「This button is hard to press」となります。

「しずらい」の意味

「しずらい」とは

「しずらい」とは、「しづらい」の間違った使われ方です。

「しずらい」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「しづらい」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「しずらい」と間違えやすい理由

「しずらい」ではなく、「しづらい」が正しい日本語なのは、「する」という動詞の連用形に「辛い」という接尾語がついたからです。

ではなぜ、「しづらい」ではなく「しずらい」を使ってしまうのかというと、現代仮名遣いにおける「ず」と「づ」の書き分けと混同してしまっているからです。

1986年に内閣告示された現代仮名遣いにおいて、歴史的に表記されてきた「づ」も「ず」に統一するとされています。しかし例外があり、同じ音が連続する場合や、二つの言葉繋がっている連語の場合は「ず」に統一するのではなく「づ」を用いることになっています。

「しづらい」はこの二つの言葉繋がっている連語のケースに当てはまるため、「しずらい」ではなく、「しづらい」となります。

「しづらい」の意味

「しづらい」とは

「しづらい」とは、するのが難しいことを意味しています。

「しづらい」の使い方

「しづらい」を使った分かりやすい例としては、「花粉のせいで外出しづらい」「日本語は世界的にみると理解しづらい言語です」「生活しづらい社会になってしまった」「部下が話しづらい環境は作りたくない」「雨が降っているので洗濯しづらい」などがあります。

その他にも、「この本は市場に在庫がほとんど残っておらず入手しづらい」「便利ではあるものの運賃が高いので利用しづらい」「1回話しただけでは中身が判断しづらい」「彼との関係は説明しづらいものがある」などがあります。

「しづらい」は「する」と「辛い」が合わさった言葉

「しづらい」は、するのが難しいことを意味しており、「する」と「辛い」が合わさった言葉になります。

上記の「しずらい」と「しづらい」の違いのところでも書いたように、「しづらい」は二つの言葉繋がっている連語なので、現代仮名遣いにおいて、歴史的に表記されてきた「づ」も「ず」に統一する中の例外に当てはまります。

「しづらい」の他にも二つの言葉繋がっている連語はたくさんあり、「三日月」(読み方:みかづき)「三日」+「月」、「底力」(読み方:そこぢから)「底」+「力」、「手作り」(読み方:てづくり)「手」+「作る」などです。

「しづらい」の漢字表記

「しづらい」を漢字にすると「し辛い」と表記することができます。

表現方法は「把握しづらい」「理解しづらい」「生活しづらい」

「把握しづらい」「理解しづらい」「生活しづらい」「外出しづらい」「話しづらい」「しづらい感じ」「判断しづらい」「確認しづらい」などが、「しづらい」を使った一般的な言い回しになります。

「しづらい」の対義語

「しづらい」の対義語・反対語としては、大した手間がかからず行えることを意味する「しやすい」があります。

「しづらい」の類語

「しづらい」の類語・類義語としては、上手くすることができないことを意味する「しにくい」、理解や習得がしにくいことを意味する「難しい」、障害が多く物事が捗らないことを意味する「難航する」、物事をするのが非常に難しいことを意味する「困難」などがあります。

「しずらい」の例文

1.「しずらい」という言葉は存在しないので、おそらく「しづらい」の言い間違いだろう。
2.「しづらい」という言葉はするのが難しいことで、「しずらい」という言葉はない。
3.「しずらい」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.彼の言動は理解しずらいという言葉を使う人はいるが、正しくは彼の言動は理解しづらいです。
5.外出しづらいという言葉はあるが、外出しずらいという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「しづらい」という言葉を間違えて「しずらい」と表現している時などが挙げられます。

「しずらい」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「しづらい」を間違えて使っている可能性が高い言葉です。

「しずらい」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「しずらい」ではなく、「しづらい」と表現するのが正しい使い方です。

「しづらい」の例文

1.新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり中々外出しづらいので、自宅でできるエクササイズに熱中している。
2.彼女が取る謎の行動は男性には理解しづらいですが、彼女なりの理由があるのです。
3.彼は強面なので話しづらいオーラが出ているが、いざ話してみるととても気さくな人だった。
4.今住んでいる地域は立体的で道が入り組んでいるので、全体像を把握しづらい地区です。
5.夜間は歩行者の位置を確認しづらいので、注意して運転するようにしよう。

この言葉がよく使われる場面としては、するのが難しいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「しづらい」は様々な場面で使うことができる言葉です。

「しずらい」と「しづらい」どちらを使うか迷った場合は、「しずらい」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「しづらい」を使うようにしましょう。

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