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【同上】と【前掲】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「同上」(読み方:どうじょう)と「前掲」(読み方:ぜんけい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「同上」と「前掲」という言葉は、どちらも「前に述べた事柄」を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




同上と前掲の違い

同上と前掲の意味の違い

同上と前掲の違いを分かりやすく言うと、同上とは前に述べた事柄と同じことを表す言葉、前掲とは前に述べた事柄を指し示す言葉という違いです。

同上と前掲の使い方の違い

一つ目の同上を使った分かりやすい例としては、「同上記号を使って書く手間を省く」「使用者と届出者が同じときは同上の記入で結構です」「同じであっても同上とせず各項目を丁寧に記入します」などがあります。

二つ目の前掲を使った分かりやすい例としては、「前掲の書籍を再び引用しています」「前掲書のイデオロギーを更に発展させたジェンダー論です」「前掲の意識調査をもとに時間の使い方について考えてみましょう」などがあります。

同上と前掲の使い分け方

同上と前掲という言葉は、どちらも論文の脚注で用いられ、その箇所よりも前に書いた事柄を指します。二つの言葉は同じような表現をしますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

同上とは、上記に同じであることや、前に述べたことと同じであるということを意味します。内容を重ねて書かずに「同上」と書くことで、簡潔で読みやすい文章になります。論文だけでなく、履歴書や契約書などの一般的な書類に用いらる言葉です。

前掲とは、文章において既に言及していることを表す言葉です。同上は前に述べた事柄と同じであることを表すことに対し、前掲は前に述べた事柄を指し示す意味合いが強い言葉です。また、同上は履歴書などの一般的な文書に使われていますが、前掲は主に論文やレポートで用いられています。

同上と前掲の英語表記の違い

同上を英語にすると「ditto」「as above」「same as the above」となり、例えば上記の「同上記号」を英語にすると「ditto mark」となります。

一方、前掲を英語にすると「above-mentioned」「given above」「shown before」となり、例えば上記の「前掲の書籍」を英語にすると「the book shown before」となります。

同上の意味

同上とは

同上とは、前に述べたことと同じであること、上記に同じであることを意味しています。

同上の使い方

同上を使った分かりやすい例としては、「パソコンで同上記号の出し方を教えてください」「履歴書での正しい同上の使い方を知っていますか」「同上は契約書など正式文書にも使えます」「子どもの姓の部分は同上記号で記入した」などがあります。

その他にも、「同上の支払確定年月日欄には役員賞与の支払が確定した日付を記載します」「同上を他の言葉に言い換えてください」「同上の英語表現はご存知でしょうか」「エントリーシートに同上と書くのは失礼だろうか」などがあります。

同上とは、すぐ前に示した事柄や上に記したことと同じであることを意味します。同じ内容を繰り返す際に書く手間を省いたり、すっきり分かりやすくするために用いられる言葉です。書面で使われる書き言葉であり、会話のなかで使われることはありません。

同上を意味する記号

同上を意味する記号には「〃」があります。ノノ字点(読み方:ののじてん)やノノ点と言いますが、俗に「チョンチョン」、「てんてん」とも呼ばれています。「同上」は正式文書に用いることができますが、「〃」は略式表現になるので正式文書への記入は不適切です。

同上の類語

同上の類語・類義語としては、前にあった物事や前に述べた物事と同じであることを意味する「同前」、縦書きの文章で前に述べた物事と同じであることを意味する「同右」、前に述べたことを意味する「前述」などがあります。

前掲の意味

前掲とは

前掲とは、文章で、その箇所よりも前に書き記されたことを意味しています。

前掲の使い方

前掲を使った分かりやすい例としては、「前述の文献を再び引用している場合は前掲と書きましょう」「君は前掲注の使い方がわかっていない」「著者名、前掲註(番号)、何ページと書きましょう」「森鴎外・前掲注(2) 175 頁」などがあります。

その他にも、「大学の先輩に前掲書の書き方を教えてもらいました」「同じWebサイトを繰り返さないためには前掲サイトと記すのだろうか」「前掲論文の要旨は以下のとおりです」「前掲図表で各国の年金比較を御覧ください」などがあります。

前掲とは、文章において、それより前に示してある事柄や、前に述べたことを意味します。文章語であり、口頭で使われることはほとんどありません。文章のなかでも、特に学術的な論文で用いられています。

「前掲書」の意味

上記の例文にある「前掲書」とは、文章のなかで前に言及済みの書物のことです。代名詞のように使われる言葉であり、長い書籍名を繰り返し書くことによって文章が読みづらくなることを避ける目的などで用いられています。

前掲の対義語

前掲の対義語・反対語としては、文章でその箇所よりも後に書き記されることを意味する「後掲」、文章でそれより後に示してあることを意味する「後出」などがあります。

前掲の類語

前掲の類語・類義語としては、文章でそれより前に示してあることを意味する「前出」、すでに述べたことを意味する「既述」、すでに紹介していることを意味する「先述」などがあります。

同上の例文

1.履歴書に同上と記入することは、手抜になり失礼に当たらないだろうか。
2.エントリーシートに同上を使っても構いませんが、始めから終わりまで丁寧に書きましょう。
3.車庫証明車の申請書類に、車の所有者と使用者が同じなので名前を同上として良いのだろうか。
4.上ではなく左の項目と同じであれば、同上ではなく同左と書くべきでしょう。
5.私たちが日常的に使っている同上記号の「〃」は、英語文では通じません。
6.送り状の宛名と送り主が同じの場合、送り主のところは同上と書いてしまってもかまいません。
7.あのーすみませんが、内容が同じであっても同上とせずに、各項目にしっかりと記入していただけませんか?
8.未成年者は同上の理由から、保護者の承諾なしにお金を借りることはできません。ただしそれは民法上の話であって非合法というわけではありません。
9.同上は省略の意味合いが強く、履歴書には使えないかというとそうでもなくて、限定された欄であれば使用しても構いません。
10.名簿を見ると鈴木姓が連続していたので、いっそのこと同上記号で記した方が楽なのだがそういうわけにもいかない。

この言葉がよく使われる場面としては、すぐ前に示した内容と同じであることを表現したい時などが挙げられます。

例文4にある同上と同左は、どちらも文章において、先に述べたことと同じであるということを表わす語句です。先に述べたことが上にある場合は「同上」、左側にある場合は「同左」と表現するのが適切です。

前掲の例文

1.卒業論文を書くにあたって、前掲注の使い方など基本的な形式を教えてもらいました。
2.論文の脚注に前掲サイトを記述する時はどう書くのか、先輩に質問した。
3.同じゼミの子は前掲書と同上書の違いが分かっていないようで、教授から注意されていた。
4.文章をすっきりさせるために、前述した書物は前掲書と書くようにしています。
5.前掲の調査結果をもとに職場での多様なハラスメントについて分析しました。
6.来週提出する消費者動向報告だが、きのう君に送ったメールに前掲の資料名とページ番号を書いたはずだからそれを参照してまとめてくれ。
7.明日の会議では、報告書にある前掲のようなグラフを用いて、詳しく解説しようと思います。
8.前掲のデータは二十年前に実験がもとになっていて、今では新しいデータがあるのでそれを記すべきだろう。
9.前掲書にも言及があった通り、この実験データには誤りがあることが指摘されているので、独自に再実験を試みました。
10.では前掲のグラフをご覧ください。この年代の部分だけ他の年代と違うのは大規模な災害があったからと考えられます。

この言葉がよく使われる場面としては、文章において、前に出すこと、前に述べたことを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「前掲注」とは、論文の脚注の中で用いられ、既述の脚注を指す言葉です。例文3の「前掲書」は前に挙げている書籍のことであり、「同上」は上に揚げていたり、すぐ前に挙げている書籍を指します。

同上と前掲という言葉は、どちらも「前に述べた事柄」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的な書類で前に述べた事柄と同じであることを表現したい時は「同上」を、論文で前に述べた事柄を指し示したい時は「前掲」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
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