【取り付く暇もない】と【取り付く島もない】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た日本語の「取り付く暇もない」(読み方:とりつくひまもない)と「取り付く島もない」(読み方:とりつくしまもない)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「取り付く暇もない」と「取り付く島もない」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。



「取り付く暇もない」と「取り付く島もない」の違い

「取り付く暇もない」は「取り付く島もない」の間違い

「取り付く暇もない」と「取り付く島もない」の違いを分かりやすく言うと、「取り付く暇もない」とは「取り付く島もない」の間違った使い方、「取り付く島もない」とは頼りとしてすがるところがないことです。

「取り付く暇もない」は誤字

一般的には「取り付く暇もない」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「取り付く島もない」のことを間違えて「取り付く暇もない」を使っている人がほとんどです。

「取り付く島もない」は正しい日本語

正しい言葉である「取り付く島もない」を使った分かりやすい例としては、「手伝って欲しいと頼んだが取り付く島もないほど断られた」「彼女は取り付く島もない態度で言いました」「私の上司は取り付く島もないようだ」などがあります。

「取り付く島もない」という言葉はあっても、「取り付く暇もない」という言葉は存在しません。同時に「取り付く島もない」という単語の意味について「頼りとしてすがるところがないこと」と覚えておきましょう。

「取り付く島もない」の英語表記

「取り付く島もない」を英語にすると「be left utterly helpless」「have no one to turn to」となり、例えば上記の「私の上司は取り付く島もないようだ」を英語にすると「My boss is left utterly helpless」となります。

「取り付く暇もない」の意味

「取り付く暇もない」とは

「取り付く暇もない」とは、「取り付く島もない」の間違った使われ方を意味しています。

「取り付く暇もない」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「取り付く島もない」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「取り付く暇もない」と間違えやすい理由

「取り付く暇もない」と「取り付く島もない」を間違えてしまう理由は二つあります。一つ目は、「暇」と「島」の発音が似ているため聞き間違えて覚えてしまうことです。

二つ目は、正しい言葉である「取り付く島もない」は頼れるところがない場合に使う言葉ですが、頼れないのは暇がないからだと勘違いして「取り付く暇もない」とすることです。

また、文化庁が発表した平成24年度に行われた国語に関する世論調査では、正しい使い方である「取り付く島もない」を使う人が47.8%、間違った使い方である「取り付く暇もない」を使う人が41.6%という結果が出ているため、多くの人が間違った使い方をしています。

「取り付く暇もない」の暇の正しい使い方

「取り付く暇もない」の「暇」とは、自由に使える時間のことを意味しています。「暇」を使った分かりやすい例としては、「遊ぶ暇もありません」「暇を持て余している」「三日間の暇を頂きました」などがあります。

他にも、「息をつく暇もない」という表現がありますが、こちらは正しい日本語で、呼吸する暇もないほど忙しいことを意味しています。

「取り付く島もない」の意味

「取り付く島もない」とは

「取り付く島もない」とは、頼りとしてすがるところがないことを意味しています。

「取り付く島もない」の使い方

「取り付く島もない」を使った分かりやすい例としては、「つっけんどんで取り付く島もない」「こちらの意見を聞く気配がないので取り付く島もないようです」「取り付く島もないくらいきっぱりと断られてしまった」「取り付く島もない男の態度にショックを受けた」などがあります。

その他にも、「上司に新しい企画を提案したが取り付く島もなかった」「ずっと黙秘を続けているので取り付く島もない」「彼は取り付く島もない態度で言いました」「浮気した件を彼氏に謝ろうと電話したが取り付く島もなかった」などがあります。

「取り付く島もない」は、頼れるところがないことを意味している言葉ですが、相手の対応や態度が冷たくて頼よることができない場合によく使います。

「取り付く島もない」の語源

「取り付く島もない」の語源は、航海に出た際に近くに頼れる島が無く困っていることが由来です。

例えば、航海に出て嵐に襲われた時に海上にいるのはとても危険なので近くの島に上陸しようとしますが、近くに島がないと困ってしまいます。これが転じて、頼りとしてすがるところがないことを「取り付く島がない」と言うようになりました。

表現方法は「取り付く島もない態度」「取り付く島もない男」「取り付く島がない」

「取り付く島もない態度」「取り付く島もない男」「取り付く島がない」「取り付く島もない女」「取り付く島もない上司」などが、「取り付く島もない」の一般的な言い回しになります。

「取り付く島もない」の類語

「取り付く島もない」の類語・類義語としては、人の頼み事や相談事などを無愛想に拒絶することを意味する「けんもほろろ」、愛想がないことを意味する「鰾膠も無い」(読み方:にべもない)、少しの関心も示さないことを意味する「目もくれない」などがあります。

「取り付く暇もない」の例文

1.「取り付く暇もない」という言葉は存在しないので、おそらく「取り付く島もない」の言い間違いだろう。
2.「取り付く島もない」という言葉は頼りとしてすがるところがないことで、「取り付く暇もない」という言葉はない。
3.「取り付く暇もない」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.取り付く暇もなく断られたという言葉を使う人はいるが、正しくは取り付く島もなく断られたです。
5.取り付く島もない対応をされたという言葉はあるが、取り付く暇もない対応をされたという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「取り付く島もない」という言葉を間違えて「取り付く暇もない」と表現している時などが挙げられます。

「取り付く暇もない」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「取り付く島もない」を間違えて使っている可能性が高い言葉です。

「取り付く暇もない」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「取り付く暇もない」ではなく、「取り付く島もない」と表現するのが正しい使い方です。

「取り付く島もない」の例文

1.投資に失敗して何もかも失ってしまった私には取り付く島もない。
2.上司のパワハラがひどいので人事部に配置転換をお願いしたが、取り付く島もない対応をされたのでこの会社を辞めようと思う。
3.取り付く島もない態度を取られると、今後話しかける際に気が引けてしまう。
4.彼女終始高飛車な姿勢を崩さないので、取り付く島もなくて困っています。
5.お小遣いを前借りしようと両親にお願いしたが、取り付く島もないので祖母にお願いすることにした。

この言葉がよく使われる場面としては、頼りとしてすがるところがないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、日常生活でもビジネスシーンの両方で使えます。また、人の態度や対応に対して使うことが多いです。

「取り付く暇もない」と「取り付く島もない」どちらを使うか迷った場合は、「取り付く暇もない」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「取り付く島もない」を使うようにしましょう。

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