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【天寿】と【天命】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「天寿」(読み方:てんじゅ)と「天命」(読み方:てんめい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「天寿」と「天命」という言葉は、どちらも「天から授けられた寿命」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




天寿と天命の違い

天寿と天命の意味の違い

天寿と天命の違いを分かりやすく言うと、天寿とは命の長さに満足するニュアンスがあり、天命とは命の長さに満足するニュアンスはないという違いです。

天寿と天命の使い方の違い

一つ目の天寿を使った分かりやすい例としては、「住み慣れた家で天寿を全うする」「私の天寿はいくつくらいなのだろう」「100歳で天寿を全うした」「恩師が天寿を全うされた知らせを受ける」などがあります。

二つ目の天命を使った分かりやすい例としては、「この不幸は天命とあきらめる」「天命に従って生きる」「天命は変えられない」「天命を果たすために生まれきた」「天命が尽きる前に遺言を残したい」などがあります。

天寿と天命の使い分け方

天寿と天命という言葉は、どちらも人間の力では変えることができない、天から与えられた命の長さを表しますが、使い方には少し違いがあります。

天寿とは、「天寿を全うする」という言い回しで使われ、生きていた期間が満足できるくらいに長い場合に用いられる言葉です。天命とは、「天命が尽きる」のように、命が途絶えることを表しますが、その命の長さに満足感を含んだ表現ではありません。

また、天寿という言葉は、天から授かった寿命という意味しか持ちません。一方、天命という言葉は、天から授かった寿命という意味のみでなく、天が人間に与えた使命や、変えることのできない運命の意味も持っています。

天寿と天命という言葉を比較すると、天命という言葉の方が広い意味を持ち、幅広く使える言葉と言えるでしょう。

天寿と天命の英語表記の違い

天寿を英語にすると「one’s natural term of existence」「natural span of life」となり、例えば上記の「天寿を全うする」を英語にすると「complete one’s term of existence」となります。

一方、天命を英語にすると「destiny」「fate」「one’s life」となり、例えば上記の「天命とあきらめる」を英語にすると「resign oneself to one’s fate」となります。

天寿の意味

天寿とは

天寿とは、天から授かった寿命、自然の寿命を意味しています。

天寿の使い方

天寿を使った分かりやすい例としては、「家族に見守られながら天寿を全うしたい」「私の天寿は何歳なのだろう」「天寿への道を書き留める」「天寿を全うしたら極楽に行けるのだろうか」などがあります。

その他にも、「天寿を全うするまで働き続ける」「天寿を全うされた叔父の葬儀に参列する」「天寿の年齢は人それぞれです」「紅白のしを付けた天寿返しを用意する」「愛犬が天寿を全うした」などがあります。

天寿の「寿」は命や年齢を表す

天寿という言葉の「天」とは、自然に備わったことや生まれつきを表します。「寿」とは、命や年齢を表します。天寿とは天から授けられた寿命を意味し、その人にあらかじめ定めて与えられた命の長さを表す言葉です。特に、生きていた期間が満足できるくらいに長い場合に使われています。

「天寿を全うする」の意味

上記の例文にある「天寿を全うする」とは、天から授かった寿命をすべて使うという意味が転じて、病気や外傷により死ぬのではなく、自然に寿命が尽きて死ぬことを表します。天寿という言葉のほとんどは、この言い回しで使われています。

「天寿国曼荼羅繡帳」の意味

天寿という言葉を用いた日本語には「天寿国曼荼羅繡帳」があります。聖徳太子の死後、妃の橘大郎女が、天寿国における太子の往生のさまを縫い取りさせた飛鳥時代の刺繡工芸品です。天寿国とは、極楽のことであり、聖徳太子が死後に行った国と伝えらています。

天寿の類語

天寿の類語・類義語としては、あらかじめ決められたものとして考えられる命の長さを意味する「寿命」、命の長さや寿命を意味する「命数」、生命や生命のつながりを意味する「命脈」などがあります。

天命の意味

天命とは

天命とは、天の命令、天が人間に与えた使命を意味しています。

その他にも、「人の力で変えることのできない運命」「天の定めた寿命」の意味も持っています。

表現方法は「天命が尽きる」「天命を果たす」「天命を全うする」

「天命が尽きる」「天命を果たす」「天命を全うする」などが、天命を使った一般的な言い回しです。

天命の使い方

「五十にして天命を知る」「ひとすじに天命に生きる」「天命を授かって生まれてくる」「何を犠牲にしても天命を果たすつもりだ」「天命に従って全力を尽くす」などの文中で使われている天命は、「天が人間に与えた使命」の意味で使われています。

一方、「人事を尽くして天命を待つ」「生年月日から天命占いをする」などの文中で使われている天命は「人の力で変えることのできない運命」の意味で、「見守られながら天命を全うする」「ここで天命が尽きる」などの文中で使われている天命は「天の定めた寿命」の意味で使われています。

天命という言葉の「命」とは、生物が生きる期間のほかに、天や神の意志、目下の者に対する指示を表します。天命とは、複数の意味を持つ言葉であり、それぞれの意味で使われているので文脈により捉える必要があります。

「五十にして天命を知る」の意味

上記の例文にある「五十にして天命を知る」とは、儒教の開祖である孔子が晩年に振り返って言った言葉です。人は50歳になると初めて、自分の人生が何のためにあるかを意識するようになることを表します。

「人事を尽くして天命を待つ」の意味

天命を用いたことわざには、「人事を尽くして天命を待つ」があります。人間ができることは全て最善を尽くして、あとは天の定めた運命にまかせることを意味します。古代中国の東晋王朝時代に、王朝の存亡を懸けた戦において、様々な作戦を駆使して臨んだ戦いぶりから出来た故事成語です。

天命の対義語

天命の対義語・反対語としては、天命でなく思いがけない災難で死ぬことを意味する「非命」、殺害されたり災禍などのために天命を全うしないで死ぬことを意味する「横死」などがあります。

天命の類語

天命の類語・類義語としては、天から与えられた運命や自然の理法を意味する「天運」、生まれる前から定まっている人間の運命や宿運を意味する「宿命」、人の持っている幸運・不運の巡り合わせを意味する「運勢」、天が下す罰や悪事に対する自然の報いを意味する「天罰」などがあります。

天寿の例文

1.悪事を働くことなく天寿を全うしたら、天国に行けるのだろうか。
2.日本酒が好きだった曾祖父は、大きな病気にかかることなく天寿を全うしたそうだ。
3.250歳のお祝いを天寿、1001歳を王寿と言うそうだが、ありえない数字に意味はあるのだろうか。
4.病気や事故で亡くなった場合に、天寿を全うすると言うのは間違いでしょう。
5.長生きをして天寿を全うされた故人のお葬式は、和やかな雰囲気が感じられるものです。 

この言葉がよく使われる場面としては、あらかじめ定めて与えられた命の長さを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、天寿という言葉は「天寿を全うする」という言い回しで使われることが多い言葉です。例文3にあるように、天寿は250歳の誕生日を祝う意味でもあります。250歳まで生きることは不可能ですが、この意味が転じて、十分に長生きして寿命を迎えることを表すようになりました。

天命の例文

1.自分の天命は何なのか、その天命を果たすためにはどのような努力をするべきか考えている。
2.持って生まれた天命を知る方法があるのなら、教えて欲しい。
3.姓名判断をする占い師によると、その名前で呼ばれ続けることで人は天命を受けるらしい。
4.天命を全うする人もいれば、不慮の事故で亡くなる人もいます。
5.私達は互いの天命が尽きるその日まで、愛し合うことを誓いました。

この言葉がよく使われる場面としては、天が人間に与えた使命、人の力で変えることのできない運命、天の定めた人間の寿命を表現したい時などが挙げられます。

例文1で使われている天命は、天が人間に与えた使命を意味します。例文2や例文3にある天命は、人の力で変えることのできない運命を意味します。例文4や例文5にある天命は、天の定めた人間の寿命の意味で使われています。

天寿と天命という言葉は、どちらも天から授けられた寿命を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、命の長さに満足するニュアンスを表現したい時は「天寿」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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