似た意味を持つ「いっぴ」と「ついたち」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「いっぴ」と「ついたち」という言葉は、どちらも月の第一日のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「いっぴ」と「ついたち」の違い
「いっぴ」と「ついたち」の意味の違い
「いっぴ」と「ついたち」の違いを分かりやすく言うと、「いっぴ」とはビジネスシーンで使う言葉、「ついたち」とは日常生活で使う言葉という違いです。
「いっぴ」と「ついたち」の使い方の違い
一つ目の「いっぴ」を使った分かりやすい例としては、「4月いっぴから新しい部署なのでとても緊張する」「11月いっぴに大事な商談があるので下準備をする」「6月いっぴ付で出向することになりました」などがあります。
二つ目の「ついたち」を使った分かりやすい例としては、「今日は8月ついたちです」「2月ついたちは妹の誕生日なのでパーティーを行います」「近所のスーパーは毎月ついたちにセールを行っている」「私の父の誕生日は5月ついたちです」などがあります。
「いっぴ」と「ついたち」の使い分け方
「いっぴ」と「ついたち」はどちらも月の第一日のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「いっぴ」は日常生活ではほとんど使われることがなく、ビジネスシーンにおいて使うのが一般的です。そのため、馴染みがない人も多いでしょう。
一方、「ついたち」はビジネスシーンにおいてはあまり使われることがなく、日常生活において使うのが一般的です。そのため、馴染みがある人がほとんどでしょう。
「いっぴ」と「ついたち」の英語表記の違い
「いっぴ」も「ついたち」も英語にすると「the first day of a month」となり、例えば上記の「私の父の誕生日は5月ついたちです」を英語にすると「My father’s birthday the first of May」となります。
「いっぴ」の意味
「いっぴ」とは
「いっぴ」とは、月の第一日のことを意味しています。
表現方法は「いっぴまで」「いっぴづけで」
「いっぴまで」「いっぴづけで」などが、「いっぴ」を使った一般的な言い回しになります。
「いっぴ」の使い方
「いっぴ」を使った分かりやすい例としては、「4月いっぴ付でこの会社を退社することにしました」「8月いっぴ付でこちらに異動になりました」「9月いっぴ付で入社するので色々と準備を済ませました」「などがあります。
「いっぴ」の由来
「いっぴ」の由来は軍隊用語から来てると言われています。軍隊用語は他の似た言葉との取り違いを防ぐために、一般的な読み方とは別の読みで言葉を使っていました。
例を挙げると、「0はマル、1はヒト、2はフタ、3はサン、4はヨン、5はゴ-、6はロク、7はナナ、8はハチ、9はキュウ」となります。一般の場合は朝8時のことは「あさはちじ」と言いますが、軍隊では「まるはちまるまる」と言います。
「いっぴ」の読み方の起源
「いっぴ」の読み方の起源は詳しくは分かっていませんが、他の言葉と混同しないように特別な読み方をするようになりました。
「いっぴ」は方言ではない
「いっぴ」は音の響きから方言と勘違いする人も多いですが、辞書に載っている一般的な言葉です。また、「いっぴ」はビジネスシーンや役所などはよく使われている言葉ですが、日常生活においてはあまり馴染みのない言葉になります。
「いっぴ」の漢字表記
「いっぴ」を漢字にすると「一日」と表記することができます。
「いっぴ」の類語
「いっぴ」の類語・類義語としては、月の初めのことを意味する「月初」、月の初めの日のことを意味する「月旦」(読み方:げったん)、毎月の第1日のことを意味する「朔日」(読み方:さくじつ)などがあります。
「ついたち」の意味
「ついたち」とは、月の第一日のことを意味しています。
「ついたち」を使った分かりやすい例としては、「今日は11月ついたちです」「8月ついたちはお母さんの誕生日なのでプレゼントを贈る」「近くのラーメン屋さんは毎月ついたちにイベントを行っている」などがあります。
「ついたち」の由来は、古典の言葉である「月立ち」が変化したものと言われています。「月立ち」とは月が改まることを意味しており、これが転じて月の第一日のことの意味で使われるようになりました。
「ついたち」は日常生活で使う言葉なので、馴染みがある人も多いでしょう。また、ビジネスシーンにおいてはあまり使われない言葉になります。また、ビジネスシーンでは「いっぴ」を使うのが一般的です。
「ついたち」は様々な漢字で表すことが可能で、一番一般的なのは「一日」になります。その他には、「朔日」や「朔」と表記することができます。
なぜ、「朔」の文字が使われたのかというと、昔の日本は月の満ち欠けで暦を決めていました。そして、月が夜に全く見えない新月の日を、月の最初の日と定めていたのです。この月が全く見えない状況のことを「朔」と呼んでいました。
これが転じて、「ついたち」のことを「朔」や「朔日」という漢字で表すようにりましたが、現代ではあまり使わない表記になります。
「ついたち」の類語・類義語としては、月の初めのことを意味する「月初め」、月の始めのことを意味する「月頭」(読み方:つきがしら)などがあります。
「いっぴ」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、月の第一日のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「いっぴ」はビジネスシーンにおいて使う言葉です。
「ついたち」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、月の第一日のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「ついたち」は日常生活において使う言葉です。
「いっぴ」と「ついたち」はどちらも月の第一日のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、ビジネスシーンで使うのが「いっぴ」、日常生活で使うのが「ついたち」と覚えておきましょう。