【還元】と【割引】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「還元」(読み方:かんげん)と「割引」(読み方:わりびき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「還元」と「割引」という言葉は、どちらも「買い物でお得になること」を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




還元と割引の違い

還元と割引の意味の違い

還元と割引の違いを分かりやすく言うと、還元とは支払った一部がポイントなどで戻ってくること、割引とは決まった値段から値引きすることという違いです。

還元と割引の使い方の違い

一つ目の還元を使った分かりやすい例としては、「縮毛矯正剤には還元剤が含まれています」「ふるさと納税は返礼品の還元率ランキングから選ぶ」「マイナポイント還元事業は終了しました」「年に一度の還元セール」などがあります。

二つ目の割引を使った分かりやすい例としては、「動物園の入園料割引券をもらった」「面倒な割引の計算は電卓を使います」「頭の中で商品の割引計算をする」「銀行で割引の手続きをする」「彼の話は割引して聞いた方がいいよ」などがあります。

還元と割引の使い分け方

還元と割引という言葉は、どちらも買い物をする時に用いられ、お得に購入できることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

還元とは、元の形や状態に戻すことを意味します。買い物における「10%ポイント還元」とは、支払った金額の10%をポイントとして付与することです。例えば1000円の商品を購入すると、100ポイントを得ることになり、そのポイントは次回以降の買い物に利用できます。

割引とは、きまった値段のうち、いくらかを差し引くことを意味します。買い物における「10%割引」とは、1,000円の商品を、100円差し引いた900円で購入できることを表します。

つまり、還元は値段そのものは変わらず、ポイントなどで支払った分の一部が戻ってくることですが、割引は値段が安く変わること、という違いがあります。

還元と割引の英語表記の違い

還元を英語にすると「reduction」「refund」「deoxidize」となり、例えば上記の「還元剤」を英語にすると「a reducing agent」となります。一方、割引を英語にすると「discount」「rebate」「allowance」となり、例えば上記の「割引券」を英語にすると「a discount coupon」となります。

還元の意味

還元とは

還元とは、物事をもとの形・性質・状態などに戻すことを意味しています。

その他にも、「酸素の化合物から酸素を奪うこと、ある物質が水素と化合すること」の意味も持っています。

表現方法は「還元する」「還元される」「還元したい」

「還元する」「還元される」「還元したい」などが、還元を使った一般的な言い回しです。

還元の使い方

「電子マネーで決済すると還元を受けられる」「果汁100%の濃縮還元ジュースです」「ポイントの還元率が高いクレジットカードを選ぼう」「唯物論も一種の還元主義でしょう」などの文中で使われている還元は、「物事をもとの状態などに戻すこと」の意味で使われています。

一方、「還元剤は電子を放出して酸化する」「利益の一部を配当金として還元する」「健康のために電解還元水を飲む」「還元水飴の危険性について調べる」「還元型コエンザイムQ10を摂取する」などの文中で使われている還元は、「酸素の化合物から酸素を奪うこと」の意味で使われています。

還元とは、上記の例文にあるように二つの意味がありますが、日常生活においては「事物をもとの形や性質、状態などに戻すこと」の意味で用いられています。また、化学分野においては「物質が水素と化合するか、酵素を奪われるか、電子を受け取る反応」の意味で用いられています。

「濃縮還元」の意味

上記の例文にある「濃縮還元」とは、原料となる野菜や果物などからジュースを絞り、それを濃縮したものに水分を再び加えて元の濃度へ戻すことです。対義語には、搾った果汁がそのままであることを意味する「ストレート」があります。

「還元剤」の意味

還元を用いた日本語には「還元剤」があります。他の物質を還元する能力をもつ物質のことであり、水素、硫化水素、シュウ酸などがこれに当たります。例えば、熱した酸化銅に水素を通すと、水素は還元剤として働き酸化されて水になり、酸化銅を還元して銅にします。

還元の対義語

還元の対義語・反対語としては、物質が酸素と化合することや水素を失うことを意味する「酸化」、のぞき去ることや取りのけることを意味する「除去」、一部をけずりとることを意味する「除去」、取り去ることや取り払うことを意味する「撤去」などがあります。

還元の類語

還元の類語・類義語としては、もとの形態や位置に戻すことを意味する「復元」、もとの状態に戻すことを意味する「回復」、失ったものを取り戻してもとの状態にすることを意味する「挽回」、壊れたり傷んだりしたものをもとの状態にすることを意味する「復旧」などがあります。

割引の意味

割引とは

割引とは、割り引くこと、一定の価格からある割合の金額を引くことを意味しています。

その他にも、「手形割引」「内輪に見積もること、いくらか低く評価すること」の意味も持っています。

表現方法は「割引する」「割引キャンペーン」「割引クーポン」

「割引する」「割引キャンペーン」「割引クーポン」などが、割引を使った一般的な言い回しです。

割引の使い方

「映画の割引券をあげるよ」「バーゲンで素早く割引計算する」「割引率の計算が苦手です」「兄弟割引のある英語教室を探しています」「経済学で割引現在価値を習いました」などの文中で使われている割引は、「一定の価格からある割合の金額を引くこと」の意味で使われています。

一方、「銀行で割引しようとしたら書類不備で断られた」の文中で使われている割引は「手形割引」の意味で、「ネット情報は割引いて考える必要がある」「テレビのコメントは多少割り引いて聞くべきです」などの文中で使われている割引は「いくらか低く評価すること」の意味で使われています。

割引とは、上記の例文にあるように複数の意味がありますが、一般的には「きまった値段のうち、いくらかを差し引くこと」の意味で用いられています。また、比喩的に用いられて、「物事を控え目に見積もること、いくらか低く評価すること」の意味で用いられている言葉です。

金融用語の「割引」の意味

金融用語の「割引」とは、金融機関等が、取引先の所持する支払期日未到来の手形を買い取る取引のことです。支払期日前手形の換価方法として、買取日から支払期日に至るまでの金利相当額を手形額面額から差し引く形式をとるところから、手形割引の名称が発生したものです。

割引の対義語

割引の対義語・反対語としては、一定の額や量に対しある割合を増し加えることを意味する「割増し」、金額をさらに増やすことを意味する「嵩上げ」、さらにある数量や金額を加えることを意味する「上積み」、金額や数量などにさらに付け加えることを意味する「上乗せ」などがあります。

割引の類語

割引の類語・類義語としては、定価よりも安くすることを意味する「値引き」、値引きすることを意味する「ディスカウント」、商品を値引きすることや値引きの代わりに景品を添えたりすることを意味する「お負け」などがあります。

還元の例文

1.買い物する時にポイントで還元されるよりも、購入金額を値引きされる方が断然うれしいです。
2.支払金額の最大20%のポイントが還元されるので、キャッシュレス決済のアプリを利用することにした。
3.明日の理科の授業では、酸化銅を還元する実験を行ったあとレポートにまとめてもらいます。
4.化学反応において、電子を失うことは酸化であり、電子を受け取ることは還元になります。
5.物質を除去するために、酸化剤を投入して還元反応を起こします。
6.円高還元セールということで、いつもは手の出ないようなワインが30パーセントほど安くなっていたので、自分へのご褒美として買ってみました。
7.マイナポイントの還元事業の第二弾がまた始まると言うので、それをきっかけに家族でマイナンバーカードを作ろうと言うことになった。
8.時代が進み新しい考え方が広まりつつあったが、それらをわかりやすい言葉に還元するのはなかなか難しく思えた。
9.巷では家電量販店によるポイント還元セールが流行っているが、仕組みがよくわからないので、現金割引の方がいいと思うのだ。
10.父親はこだわりが強く、例えばオレンジジュースなんかは濃縮還元のものではなく、ストレートのものでないと飲んでくれません。

この言葉がよく使われる場面としては、事物をもとの形や性質などに戻すこと、原子または原子団に電子を与えること、酸素の化合物から酸素を奪うことを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「還元反応」のは、物質が酸素を失ったり、あるいは水素と結合する反応のことです。還元反応に対して、物質が酸素と結合する反応や水素を失う反応は、酸化反応と呼ばれています。

割引の例文

1.近所の牛丼屋が全品10%オフの割引キャンペーン中なので、連日のように食べています。
2.一番簡単な割引率の計算方法を、買い物上手な友人に教えてもらった。
3.スーパーでは、割引計算機のアプリを使って値段を比較しながら買い物しています。
4.携帯電話のデータ通信量が余った場合に、月額料金を割引するサービスが好評です。
5.限られたレッスンという英語の早期教育の効果は、多少割引いて考える必要があるだろう。
6.日頃割引クーポンはありがたく利用するが、今日はこれが食べたいという気分の時に彼からクーポンや優待が使えない店には行かないと言われ、けんかになったことがある。
7.映画館は女性や高齢者には割引料金が適用されるが、一般男性はなかなか優遇されていないのが現状だ。
8.せっかく学生なのだから、PCやソフトウェアの購入の時に学生割引を利用しないともったいないだろう。
9.急遽期日前に売上代金を現金化する必要があったので、現在取立銀行に手形割引の依頼しているところだ。
10.昨日友達からファストフードの割引をもらったので、今日のお昼はひさびさにハンバーガーでも食べようかな。

この言葉がよく使われる場面としては、きまった値段のうちいくらかを差し引くこと、割引手形、控えめに見積もることを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4の文中にある割引は、きまった値段のうちいくらかを差し引くことの意味で用いられています。例文5の割引は、控えめに見積もることの意味で用いられています。      

還元と割引という言葉は、どちらも買い物でお得になることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、ポイントなどで支払った一部が戻ってくることを表現したい時は「還元」を、一定の値段よりも安くすることを表現したい時は「割引」を使うようにしましょう。

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