【別日】と【他日】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「別日」(読み方:べつび)と「他日」(読み方:たじつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「別日」と「他日」という言葉は、どちらも「別の日や他の日」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




別日と他日の違い

別日と他日の意味の違い

別日と他日の違いを分かりやすく言うと、別日とは別の日を定める時に使い、他日とは別の日を定めない時に使うという違いです。

別日と他日の使い方の違い

一つ目の別日を使った分かりやすい例としては、「予定が入ったので別日に行くことにしました」「すみませんが別日に変更できますか」「都合がつかないので別日にして欲しい」「別日をメールで伝える」などがあります。

二つ目の他日を使った分かりやすい例としては、「時間がないので他日お話します」「他日を期すことにして一旦やめました」「他日また会いましょう」「今回は残念だけど他日に行けるといいね」「この本は他日読んだことがあります」などがあります。

別日と他日の使い分け方

別日と他日という言葉は、どちらも「その日ではない別の日」を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

別日とは、それとは違った他の日を意味します。日程調整のなかで使用されることが多い言葉であり、「都合がつかないので別日にして欲しい」とは、提案された日の都合が悪いので、その日ではなく別の日にして欲しいことを表現しています。

他日とは、「他日お話します」「他日を期する」のような使い方で、いつか別の日を意味し、将来における不定の日を指す言葉です。また、「他日読んだことがある」のような使い方で、過去の日や以前の日も意味する言葉です。

つまり、別日も他日も将来における別の日を表しますが、別日は異なった日を定めていうことに対し、他日はいつかわからない定まらない日を指します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

別日と他日の英語表記の違い

別日を英語にすると「another day」「separate day」「different day」となり、例えば上記の「別日に行く」を英語にすると「go on a different day」となります。

一方、他日を英語にすると「some day」「other days」「hereafter」となり、例えば上記の「他日お話します」を英語にすると「tell you some day」となります。

別日の意味

別日とは

別日とは、別の日、ほかの日を意味しています。

別日の読み方

別日の読み方は「べつび」です。誤って「べつじつ」「べつひ」などと読まないようにしましょう。

別日の使い方

別日を使った分かりやすい例としては、「申し訳ありませんが別日に変更させてください」「英語の先生との約束は別日にしました」「出張の日程が変わったのでビジネスホテルを別日に取り直しました」などがあります。

その他にも、「メールで別日に変更のお願いをする」「候補日では都合がつかないため別日で調整する」「保護者会と懇親会は別日に行います」「こちらから別日の代替案を申し出る」「私は別日でも構いません」などがあります。

別日の「別」は訓読みで「わかれる」と読み、ある物事と他の物事との区別、一緒ではないことを表します。ある特定の一日を表す「日」と結びつき、別日とは、その日ではない別の日、他の特定の日を意味します。

表現方法は「別日に変更をお願いする」「別日はいかがでしょうか」

別日という言葉は、ビジネスシーンにおいては「別日に変更をお願いする」「別日はいかがでしょうか」のような使い方で、日程を調整する際によく使用されています。もし取引先が提案してきた日程の都合が悪い場合は、謝罪とともに別日の提案をするようにします。

別日の対義語

別日の対義語・反対語としては、同じ日や前に述べたその日を意味する「同日」などがあります。

別日の類語

別日の類語・類義語としては、ごく近い過去の日や近いうちを意味する「近日」、日を単位とする時間的経過がわずかであることを意味する「不日」、別の日や後日を意味する「またの日」、時間がさしてたたないさまを意味する「間もなく」などがあります。

他日の意味

他日とは

他日とは、将来における不定の日をさす語、いつか別の日を意味しています。

その他にも、「以前の日、過ぎ去った日」の意味も持っています。

他日の読み方

他日の読み方は「たじつ」です。誤って「ほかじつ」「ほかび」などと読まないようにしましょう。

他日の使い方

「また会えるよう他日を期してお別れしました」「こんなことでも他日役に立つことがあるだろう」「他日何かありましたらお声掛けください」などの文中で使われている他日は、「いつか別の日」の意味で使われています。

一方、「一緒に過ごした他日は大事な思い出です」「過ぎた他日は美化されるものです」「他日を思い出して懐かしい気持ちになる」などの文中で使われている他日は、「以前の日、過ぎ去った日」の意味で使われています。

他日とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。他日の「他」は、訓読みで「ほか」と読み、それ以外の物事や当面のもの以外の事柄を表す漢字です。

表現方法は「他日を期する」

他日を用いた言い回しには「他日を期する」があります。「他日を期する」とは、いつか来る他の日を期待することを意味します。「期する」とは、望みをかけて待ち受けること、当てにして心待ちにすることです。

他日の対義語

他日の対義語・反対語としては、その日やそのことがある日を意味する「当日」などがあります。

他日の類語

他日の類語・類義語としては、その日よりあとの日を意味する「後日」、未来の不定の時や過去の不定の時を意味する「いつか」、それが実現するまでにそれほど時日を要しないことを意味する「そのうち」などがあります。

別日の例文と使い方

1.もしあなたのご都合が悪ければ、こちらは別日でも構いませんよ。
2.急な予定が入ってしまったので、今夜の英語のレッスンは別日に変更してもらいました。
3.お約束を別日にしていただきたいので、後日改めてご連絡をいたします。
4.外国人留学生の面接対策を行い、敬語が苦手な数人は別日に話し方の練習をすることにしました。
5.ビジネスでの約束の日程を調整するときは、別日を一日だけではなく複数日で提案するようにしましょう。

この言葉がよく使われる場面としては、別の日、改める日を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、別日という言葉はビジネスシーンでも使用することができます。

他日の例文と使い方

1.久しぶりに再会した旧友たちとの話は尽きなかったが、他日を期して解散することにしました。
2.ぜひ出席したい会合ではあるが、先約があるのでまた他日を期することとしよう。
3.漢文の読み方や書き下し文の法則については、他日に紹介したいと思います。
4.他日ビジネスマンとしてグローバルに活躍できるように、英語を一生懸命に勉強しています。
5.初対面であるはずなのに、他日どこかでお会いしたことがあるかのような既視感を覚えた。

この言葉がよく使われる場面としては、将来のいつか別の日、過ぎ去った日を表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4にある他日は、将来の別の日の意味で用いられています。例文5の他日は、過去にあった以前の日を表しています。

別日と他日という言葉は、どちらも「別の日」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、明確な別の日を表現したい時は「別日」を、いつか別の日を表現したい時は「他日」を使うようにしましょう。

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