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【翻意】と【本意】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「ほんい」という読み方の「翻意」と「本意」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「翻意」と「本意」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




翻意と本意の違い

翻意と本意の意味の違い

翻意と本意の違いを分かりやすく言うと、翻意とは決意を変えること、本意とは本当の気持ちという違いです。

翻意と本意の使い方の違い

一つ目の翻意を使った分かりやすい例としては、「不利な状況から彼女は翻意した」「市長の翻意を促すために嘆願書を提出する」「息子の意志は固く、翻意することはなかった」「引退を考えている選手に監督は翻意を促した」などがあります。

二つ目の本意を使った分かりやすい例としては、「それは私の本意ではなかった」「彼と話をしても本意がつかめない」「本意ではありませんが指示に従います」「ビジネス上の戦略で本意ではないが業務提携を決断した」などがあります。

翻意と本意の使い分け方

翻意と本意という言葉は、どちらも「ほんい」と読み、心や気持ちを表しますが、意味は大きく異なります。

翻意とは、一度決めた意思を変えることを意味します。「翻意する」のような使い方で、一旦決めた自分の考えや主張を変えることを表します。また、他者からの説得や話し合いで自分の意思を変えられた場合に「翻意される」と表現します。

本意とは、偽りのない正直な気持ちや、もともと持っている本来の意志を意味します。「本意ではない」という言い回しで、意図してそうしたのではない、望んではいないなどの意味で使われることが多い言葉です。

つまり、翻意とは気持ちの変化を表し、本意とは気持ちや意志そのものを表す言葉です。翻意と本意という言葉は、意味が全く異なる同音異義語のため、互いに置き換えて使うことは出来ません。

翻意と本意の英語表記の違い

翻意を英語にすると「changing one’s mind」「going back on one’s resolution」となり、例えば上記の「彼女は翻意した」を英語にすると「she changed her mind」となります。

一方、本意を英語にすると「real intention」「true motive」「original purpose」となり、例えば上記の「それは私の本意ではなかった」を英語にすると「That was not my real intention」となります。

翻意の意味

翻意とは

翻意とは、決意をひるがえすことを意味しています。

表現方法は「翻意する」「翻意させる」「翻意を促す」

「翻意する」「翻意させる」「翻意を促す」などが、翻意を使った一般的な言い回しです。

翻意の使い方

翻意を使った分かりやすい例としては、「翻意を促すようなことを言ったが無駄だった」「父を翻意させるために話をした」「養子縁組が実母の翻意で白紙になった」「相手方に翻意されることがなければ契約は成立するでしょう」などがあります。

その他にも、「固い決意が翻意することはないでしょう」「政府は方針を翻意し審議をやり直すことにした」「社長は絶対に翻意しないでしょう」「家族の説得があり退職の意思を翻意しました」などがあります。

翻意という言葉の「翻」は訓読みで「ひるがえす」と読み、さっと裏返しにすることを表します。「意」は気持ちや考えを表し、翻意とは、一旦決心したことを変えることや、意志をひるがえすことを意味する言葉です。「意」を「心」に変えて、「翻心」とも言います。

「翻意を促す」の意味

上記の例文にある「翻意を促す」とは、相手が決心していることを変えるように勧めたり、説得することを表す言い回しです。

翻意の対義語

翻意の対義語・反対語としては、自分の意志をはっきりと決めることを意味する「決意」、意志をはっきりと決定することを意味する「決断」、心を決めることや考えを決めることを意味する「決心」などがあります。

翻意の類語

翻意の類語・類義語としては、考えが変わることを意味する「変心」、心が他に移ることを意味する「心変わり」、その場の都合や成り行きで態度を変えることを意味する「御都合主義」、態度などをがらりと変えることを意味する「手の平を返す」などがあります。

本意の意味

本意とは

本意とは、本当の気持ち、本心、真意を意味しています。

その他にも「もとからの考え、本来の意志」の意味も持っています。

表現方法は「本意ではない」「本意である」「不本意」

「本意ではない」「本意である」「不本意」などが、本意を使った一般的な言い回しです。

本意の使い方

「あなたの本意をお聞かせください」「彼女の本意をただすつもりです」「隠していた本意を打ち明ける」「表面的な態度だけで本意は分かりません」などの文中で使われている本意は、「本当の気持ち」の意味で使われています。

一方、「ついに本意を遂げることが出来ました」「本意ではないけれど仕方なく役員を引き受けました」「本意どおりに現代仮名遣いで書きました」「不本意にも古語辞典を置き忘れてしまった」「努力の末に本意を得る」などの文中で使われている本意は、「もとからの考え」の意味で使われています。

本意の読み方は「ほんい」の他に「ほい」があります。「ほい」と読むと古語的表現になり、「本来の望み、本当の考え」を意味します。例えば「本意なし」(読み方:ほいなし)の意味は思い通りにいかないことを表し、「ほんい」と読む場合と少々ニュアンスが異なるので注意しましょう。

本意という言葉は、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、どちらの意味でも使われているため、文脈により捉える必要があります。本意の「本」という漢字には、「真実の、心からの」という意味のほかに、「もとからある、もともとの」という意味があります。

本意の対義語

本意の対義語・反対語としては、自分の本当の望みとは違っていることを意味する「不本意」、心の中に隠している別の考えを意味する「他意」、思いもよらないことを意味する「心外」などがあります。

本意の類語

本意の類語・類義語としては、本当の気持ちや意向を意味する「真意」、本心からいう言葉を意味する「本音」、もとから抱いている願いを意味する「本懐」、もとから抱いている志や本来の望みを意味する「本望」などがあります。

翻意の例文

1.引退を表明した人気フィギュアスケーターに、国民から翻意を求める声が相次いでいる。
2.私の転職に家族は反対しているが、どんなに説得されても翻意しない覚悟があります。
3.もし英語学科から英文学科に翻意するのであれば、2月に実施される転科テストを受けてください。
4.せっかくのビジネスチャンスだったのに、あなたが翻意した理由が私には分かりません。
5.離婚を決意した友人に翻意を促したが、彼女の決心は揺るぎませんでした。
6.娘婿が長年勤めた会社を辞めて新しく事業を始めると言うので、「やめておいたほうがいい」と何度も翻意を促したが、どうしてもいうことをきいてくれない。
7.同僚がライバル会社に転職するという話を聞き、言葉を尽くして翻意を求めたが、耳を貸そうともしない。
8.このままずっと不利な状況に甘んじているくらいなら、翻意することも致し方ありませんよ。
9.ごみ処理場建設に反対する住民グループは市長の翻意を促すために、嘆願書を提出することなった。
10.運転免許証を返納しない祖父に家族が翻意させるために何度も説得をして、今回ようやく返納を決断しました。

この言葉がよく使われる場面としては、 意志をひるがえすこと、決心をかえることを表現したい時などが挙げられます。

例文2の文中にある「翻意しない」とは、決心を変えることはない強い意志を表しています。例文3の文中にある「翻意する」とは、専攻の意向を変えることを意味しています。

本意の例文

1.家庭を二の次にして無理に仕事を続けるのは本意ではないので、退職を決意しました。
2.私の真意と違った受け止め方をされていたら本意ではないので、別の言い方ではっきりさせようと思う。
3.自分の気持ちを大事にするのは良いけれど、本意を押し付けようと自分本位になってはいけません。
4.本意ではなかったが、嫌いなクラスメイトに古文辞典を貸してやった。
5.第一志望の大学に合格できなかったことは不本意ですが、気持ちを切り替えて併願校に進学しようと思います。
6.非正規で働くことは本意ではなかったが、この年齢になると正社員で採用されることは難しいのが現実だ。
7.それはわたしの本意ではなかったにしろ、相手がそう誤解してしまったのなら、もはや仕方なく思えた。
8.わたし個人では資本提携を解消することは本意ではないが、上層部がそういう方針ならそれに従うまでだよ。
9.判決は残念ながら不本意な結果となってしまいましたが、わたしとしては弁護士さんと相談の上、控訴にむけて準備を進めようと考えおります。
10.都の方針で自粛要請されましたので、不本意ながらもお店をしばらく休業することにしました。お客様には大変ご迷惑をおかけしております。

この言葉がよく使われる場面としては、本当の気持ち、本来の意志を表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2にあるように、本意という言葉は「本意ではない」という否定形で使われることが多い言葉です。例文5の「不本意」は「本意ではない」の別の言い方であり、自分の本当の気持ちや望みに合っていないことを意味します。

翻意と本意という言葉は、どちらも「ほんい」と読む同音異義語です。どちらの言葉を使うか迷った場合、決心を変えることを表現したい時は「翻意」を、本当の気持ちや本来の意志を表現したい時は「本意」を使うようにしましょう。

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