似た日本語の「唯一無比」(読み方:ゆいいつむひ)と「唯一無二」(読み方:ゆいいつむに)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「唯一無比」と「唯一無二」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。
「唯一無比」と「唯一無二」の違い
「唯一無比」と「唯一無二」の意味の違い
「唯一無比」と「唯一無二」の違いを分かりやすく言うと、「唯一無比」とは「唯一無二」の間違った使い方、「唯一無二」とはこの世でただ一つしかないことです。
「唯一無比」は誤字
一般的には「唯一無比」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「唯一無二」のことを間違えて「唯一無比」を使っている人がほとんどです。
「唯一無二」は正しい日本語
正しい言葉である「唯一無二」を使った分かりやすい例としては、「彼は私にとって唯一無二の存在です」「この企業のサービスは唯一無二なのでとても人気があります」「うちの娘は唯一無二の宝物です」などがあります。
「唯一無二」という言葉はあっても、「唯一無比」という言葉は存在しません。同時に「唯一無二」という単語の意味について「この世でただ一つしかないこと」と覚えておきましょう。
「唯一無二」の英語表記
「唯一無二」を英語にすると「one and only」「like no other」となり、例えば上記の「彼は私にとって唯一無二の存在です」を英語にすると「He is my one and only」となります。
「唯一無比」の意味
「唯一無比」とは
「唯一無比」とは、「唯一無二」の間違った使われ方です。
「唯一無比」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「唯一無二」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。
「唯一無比」と間違えやすい理由
「唯一無比」と「唯一無二」をなぜ間違えてしまうのかというと、「無比」と「無二」の発音や意味が似ていることが原因です。「無比」とは他に比べるものがないことを意味しており、「無二」とは同じものが他に一つもないことを意味しています。
「無比」と「無二」の意味がかなり似ているため、「唯一無比」としても意味が通ってしまいますが、辞書には載っていない言葉なので誤用しないよう注意が必要です。
また、「唯一」と「無比」はそれぞれの単語だと辞書に載っていますが、一つにまとめた「唯一無比」という四字熟語は存在しないので、間違えないように注意しましょう。
「無比」を使った正しい日本語
間違った言葉である「唯一無比」の「無比」を使った別の言葉としては、比べるものがないほど正確であることを意味する「正確無比」、比べようのないくらい愉快で愉快でたまらないことを意味する「痛快無比」などがあります。
「唯一無二」の意味
「唯一無二」とは
「唯一無二」とは、この世でただ一つしかないことを意味しています。
「唯一無二」の読み方
「唯一無二」の読み方は「ゆいいつむに」です。誤って「ゆいつむに」と「い」を少なくして読まないようにしましょう。
表現方法は「唯一無二の存在」「唯一無二と言われた」「唯一無二の経験」
「唯一無二の存在」「唯一無二と言われた」「唯一無二の経験」「唯一無二でありたい」などが、「唯一無二」を使った一般的な言い回しになります。
「唯一無二」の使い方
「唯一無二」を使った分かりやすい例としては、「いつも行くカレー屋さんのカツカレーは、唯一無二の味です」「うちの愛猫は唯一無二の宝物です」「彼は弊社にとって唯一無二の存在なので、給料を上げることにしました」などがあります。
「唯一無二」はただ一つであることを意味する「唯一」に、同じものが他に一つもないことを意味する「無二」という似た意味を持つ言葉を重ねて、語意を強調した四字熟語です。この世でただ一つしかないことや他に同類のものがなくその一つ以外並ぶものがないことを意味しています。
「唯一無二」は人、動物、物、思い出など、様々な事柄に対して使うことが可能です。自分にとってかけがえのないものに対して使用する言葉と覚えておきましょう。
「唯一無二」の対義語
「唯一無二」の対義語・反対語としては、数は多いが種々雑多なくだらない人や物のことを意味する「有象無象」、数えきれないほどの数があることを意味する「星の数ほどある」などがあります。
「唯一無二」の類語
「唯一無二」の類語・類義語としては、ただ一つしかなくそれに代わるものがないことを意味する「無二無三」、世の中に一つだけで他に並ぶものがないもののことを意味する「唯一不二」、一つだけしかないことを意味する「不同不二」などがあります。
「唯一無比」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、「唯一無二」という言葉を間違えて「唯一無比」と表現している時などが挙げられます。
「唯一無比」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「唯一無二」を間違えて使っている可能性が高いです。
「唯一無比」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「唯一無比」ではなく、「唯一無二」と表現するのが正しい使い方になります。
「唯一無二」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、この世でただ一つしかないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「唯一無二」は他に同類のものがなくその一つ以外並ぶものがないことを表現する際に使う言葉です。
「唯一無比」と「唯一無二」どちらを使うか迷った場合は、「唯一無比」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「唯一無二」を使うようにしましょう。