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【多勢に無勢】と【衆寡敵せず】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「多勢に無勢」(読み方:たぜいにぶぜい)と「衆寡敵せず」(読み方:しゅうかてきせず)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」という言葉は、どちらも少数では多数に敵わないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」の違い

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」の意味の違い

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」の違いを分かりやすく言うと、「多勢に無勢」は一般的に使われている、「衆寡敵せず」は一般的に使われていないという違いです。

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」の使い方の違い

一つ目の「多勢に無勢」を使った分かりやすい例としては、「多勢に無勢なので、まだ勝負をしかける段階ではありません」「多勢に無勢だがこのまま引き下がることはできません」「多勢に無勢で到底敵わない」などがあります。

二つ目の「衆寡敵せず」を使った分かりやすい例としては、「衆寡敵せずなのでここは一旦下がることにしました」「必死に抵抗するも衆寡敵せず、敗戦国となってしまった」「衆寡敵せずなので私の意見が通ることはないだろう」などがあります。

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」の使い分け方

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」はどちらも少数では多数に敵わないことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「多勢に無勢」は一般的に使われているのに対して、「衆寡敵せず」は一般的に使われていないという点です。

ただし、意味は全く同じ言葉なので、基本的に好きな方を使っても問題ないと覚えておきましょう。

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」の英語表記の違い

「多勢に無勢」も「衆寡敵せず」も英語にすると「being outnumbered」となり、上記の「多勢に無勢で到底敵わない」を英語にすると「We are so outnumbered that we have no chance」となります。

「多勢に無勢」の意味

「多勢に無勢」とは

「多勢に無勢」とは、相手が多人数なのに対して少人数なので勝ち目がないことを意味しています。

「多勢に無勢」の読み方

「多勢に無勢」の読み方は「たぜいにぶぜい」です。誤って「たぜいにむせい」「おおぜいにぶせい」「おおぜいにむせい」などと読まないようにしましょう。

「多勢に無勢」の使い方

「多勢に無勢」を使った分かりやすい例としては、「多勢に無勢なので一旦退くことにしました」「多勢に無勢という言葉があるように、このまま戦っても勝つことはできないだろう」「相手はワールドクラス選手が何人もいるので多勢に無勢です」などがあります。

「多勢に無勢」の「多勢」とは人数が多いことを意味しており、「無勢」は人数が少ないことを意味しています。したがって、「多勢に無勢」は相手が多人数なのに対して少人数なので勝ち目がないことを意味することわざです。

「多勢に無勢」は人数が圧倒的に不利な場合に使う言葉になります。そのため、人数は負けているが能力やスキルが高く相手を打ちまかすことができたなどのニュアンスで使うのは、適切ではないと覚えておきましょう。

「多勢に無勢」の由来

「多勢に無勢」の由来は鎌倉時代の軍記です。当時の戦では兵士の数が勝敗を分けると言われており、兵力はとても大切でした。そのため、『平家物語』や『承久記』などに「あちらは多勢、こちらは無勢」という言葉が記録されています。

このことが転じて、相手が多人数なのに対して少人数なので勝ち目がないことを「多勢に無勢」と言うようになりました。

「多勢に無勢」の類語

「多勢に無勢」の類語・類義語としては、大勢を相手にしては手段の施しようがないことを意味する「大勢に手無し」があります。

「衆寡敵せず」の意味

「衆寡敵せず」とは

「衆寡敵せず」とは、少数では多数に敵わないことを意味しています。

「衆寡敵せず」の言い換え語は「寡は衆に敵せず」

「衆寡敵せず」は別の表記として、「寡は衆に敵せず」とするこも可能です。

「衆寡敵せず」の使い方

「衆寡敵せず」を使った分かりやすい例としては、「衆寡敵せずなので、無理な戦はしないようにしている」「一旦戦闘が起こると衆寡敵せずであることは明らかであった」「衆寡敵せずなのでこのままでは勝ち目がありません」などがあります。

「衆寡敵せず」の「衆」は人数や勢力が多いこと、「寡」は人数や勢力が少ないこと、「敵せず」は敵わないことを意味しています。つまり、「衆寡敵せず」は少数では多数に敵わないことを意味することわざです。

また、「衆寡敵せず」は人数が圧倒的に不利な場合に使う言葉になります。そのため、人数は負けているが能力やスキルが高く相手を打ちまかすことができたなどのニュアンスで使うのは、適切ではないと覚えておきましょう。

「衆寡敵せず」の由来

「衆寡敵せず」の由来は『三国志の魏書張範伝(読み方:ぎしょちょはんでん)』です。董卓(読み方:とうたく)という武将が反乱を起こした時に、政治家の張承は、兵を集めてそれを滅ぼそうとしました。

しかし、弟の張昭が、「今、董卓を滅ぼそうと思っても、多数と少数では相手にならない、衆寡敵せず」と述べて、兄の張承を思い止まらせました。このことが転じて、少数では多数に敵わないことを「衆寡敵せず」と言うようになりました。

「衆寡敵せず」の類語

「衆寡敵せず」の類語・類義語としては、多数と少数では相手にならないことを意味する「寡は衆に敵せず」(読み方:かはしゅうにてきせず)があります。

「多勢に無勢」の例文

1.試合開始直後に我がチームの選手がレッドカードをもらってしまい、多勢に無勢だったので試合に勝つことができませんでした。
2.勇敢に勝負を挑むも多勢に無勢、全く歯が立たずに敗北してしまいました。
3.会社の方針に異議を唱えたが、多勢に無勢なのでこの意見は却下されました。
4.相手は日本代表の半分を占めているチームなので、この試合は多勢に無勢だろう。
5.多勢に無勢では勝つことができないので、狭い谷で奇襲をかけることにしました。
6.SNSで根拠のない噂やフェイクニュースが拡散されると、多勢に無勢でもう真実は違うと言ったところで収まりようがない。
7.議会政治において、少数政党は与党に対して多勢に無勢で勝つことができないと思いきや、重要法案の採決などではキャスティングボードを握ることもあるそうだ。
8.多勢に無勢で籠城戦が勝てないのは、戦国時代からの常識で、ここは奇襲作戦で敵方を隙を突くのが得策かと思われます。
9.この戦いが多勢に無勢の戦いであるとわかっていても、戦わなくてはならないときがある。それがこの村の掟なのだからね。
10.もしここで我々が多勢に無勢でやられてしまえば、集落の子供たちを誰が養えばいいのかと不安がよぎった。

この言葉がよく使われる場面としては、相手が多人数なのに対して少人数なので勝ち目がないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「多勢に無勢」は数が圧倒的に不利な場合に使う言葉です。また、「多勢に無勢」を人数は負けているが能力が高く相手を打ちまかすことができたなどのニュアンスで使うのは不適切と覚えておきましょう。

「衆寡敵せず」の例文

1.衆寡敵せずという言葉があるように、日本代表が少ないこのチームが、日本代表が多いチームに勝つことは難しいです。
2.果敢に戦うも衆寡敵せず、内城へ退くこととなりました。
3.この企画に異論を唱えるも、衆寡敵せずなので私の意見が通ることはありませんでした。
4.衆寡敵せずという言葉を知っていたおかげで、無理に戦うことを避けることができました。
5.賛成派よりも反対派の方が明らかに人が多い、これじゃ衆寡敵せずだよ。
6.私達は勇敢に戦ったが、衆寡敵せずで10分も経たないうちに相手のグループにボコボコにされて大敗を喫した。
7.私は独自の視点で研究を進めていたが、研究者の多数は私を無視していたので、衆寡敵せずであった。
8.駅前の再開発事業では数多くの有名店が参画していたため、我々街の商店街は衆寡敵せずで勝ち目はないだろう。
9.編集部の先輩から「按ずるに筆は一本なり、箸は二本なり、衆寡敵せずと知るべし」と言う言葉を知り作家で食っていく大変さを知った。
10.大手IT企業に善戦したとはいえ、所詮は衆寡敵せず、わが社ではそれだけのことを何度もやるだけの体力がなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、少数では多数に敵わないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「衆寡敵せず」は数が圧倒的に不利な場合に使う言葉です。また、「衆寡敵せず」を人数は負けているが能力が高く相手を打ちまかすことができたなどのニュアンスで使うのは不適切と覚えておきましょう。

「多勢に無勢」と「衆寡敵せず」はどちらも少数では多数に敵わないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われているのが「多勢に無勢」、一般的に使われていないのが「衆寡敵せず」と覚えておきましょう。

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