【恩着せがましい】と【恩がましい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「恩着せがましい」(読み方:おんきせがましい)と「恩がましい」(読み方:おんがましい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「恩着せがましい」と「恩がましい」という言葉は、どちらもいかにも恩に着せるように厚かましいことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「恩着せがましい」と「恩がましい」の違い

「恩着せがましい」と「恩がましい」の意味の違い

「恩着せがましい」と「恩がましい」の違いを分かりやすく言うと、「恩着せがましい」は一般的に使われている、「恩がましい」は一般的に使われていないという違いです。

「恩着せがましい」と「恩がましい」の使い方の違い

一つ目の「恩着せがましい」を使った分かりやすい例としては、「恩着せがましい人とは関わらないようにしています」「恩着せがましいことを言う人は苦手です」「恩着せがましい態度を取る人の相手をするのは疲れる」「彼は恩着せがましい態度を取ります」などがあります。

二つ目の「恩がましい」を使った分かりやすい例としては、「恩がましい性格をしている人が嫌いです」「恩がましい人とは仲良くなることはないだろう」「姑が恩がましくて困っている」などがあります。

「恩着せがましい」と「恩がましい」の使い分け方

「恩着せがましい」と「恩がましい」はどちらもいかにも恩に着せるように厚かましいことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「恩着せがましい」は一般的に使われているのに対して、「恩がましい」は一般的に使われていないという点です。

ただし、表記が違うだけでどちらも正しい日本語であり、お互いに置き換えても問題ない言葉なので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。

「恩着せがましい」と「恩がましい」の英語表記の違い

「恩着せがましい」も「恩がましい」も英語にすると「patronizing 」となり、例えば上記のを英語にすると「He take a patronizing attitude」となります。

「恩着せがましい」の意味

「恩着せがましい」とは

「恩着せがましい」とは、いかにも恩に着せるように厚かましいことを意味しています。

表現方法は「恩着せがましい人」「恩着せがましい親」「恩着せがましい男」

「恩着せがましい人」「恩着せがましい親」「恩着せがましい男」「恩着せがましい上司」「恩着せがましい言い方」などが、「恩着せがましい」を使った一般的な言い回しになります。

「恩着せがましい」の使い方

「恩着せがましい」を使った分かりやすい例としては、「彼氏が恩着せがましい人とは付き合うまで知りませんでした」「恩着せがましい性格は中々直らないと思います」「恩着せがましい態度を取る人が嫌いです」などがあります。

「恩着せがましい」はいかにも恩に着せるように厚かましいこと、つまり、相手に対して感謝を促すような言葉や態度をすることです。したがって、基本的にマイナスなイメージを持って使われています。

また、「恩着せがましい人」は悪気がないことが多いのですが、褒められたいや認められたいなどの感情を持っており、それを相手に強要するので嫌われる傾向があります。

「恩着せがましい」の語源

「恩着せがましい」の語源は、恩を施したことについてことさらにありがたく思わせようとすることを意味する「恩に着せる」に、動詞の連用形や名詞などに付いて形容詞をつくりその物事や状態に似ていることを意味する「がましい」が合わさったことです。

「恩着せがましい」の類語

「恩着せがましい」の類語・類義語としては、身の程をわきまえないことを意味する「おこがましい」、頼まれていないのに他人を手伝ったり世話を焼こうとすることを意味する「親切の押し売り」などがあります。

「恩がましい」の意味

「恩がましい」とは

「恩がましい」とは、いかにも恩に着せるように厚かましいことを意味しています。

表現方法は「恩がましい人」「恩がましい親」「恩がましい男」

「恩がましい人」「恩がましい親」「恩がましい男」「恩がましい上司」「恩がましい言い方」などが、「恩がましい」を使った一般的な言い回しになります。

「恩がましい」の使い方

「恩がましい」を使った分かりやすい例としては、「彼氏が恩がましい人でショックです」「同僚が恩がましいので対策を考えています」「彼は恩がましいのでみんなから嫌われています」「彼は恩がましい口調で言いました」などがあります。

「恩がましい」はいかにも恩に着せるように厚かましいこと、つまり、相手に対して感謝を促すような言葉や態度をすることです。したがって、基本的にマイナスなイメージを持っており、あまり好まれない態度になります。

また、「恩がましい」は辞書に載っている言葉ですが、一般的にはあまり使われていないので、馴染みがない人も多いでしょう。

「恩がましい」の類語

「恩がましい」の類語・類義語としては、必要以上に世話をやこうとする気持ちのことを意味する「老婆心」、出しゃばっていらぬ世話をやくことを意味する「お節介」、驕り高ぶって人を見下すことを意味する「傲慢」(読み方:ごうまん)などがあります。

「恩着せがましい」の例文

1.義母の恩着せがましい態度に疲れてしまったので、早く自宅に帰ってほしいです。
2.恩着せがましい態度を取るくらいなら、最初からから手伝わなくていいです。
3.彼女と同棲してみたが、恩着せがましい人だったので結婚することはないだろう。
4.私は恩着せがましく、ゴチャゴチャ言ってくる人が、生理的に受け付けません。
5.恩着せがましい人は悪気あるわけではないので軽く受け流すようにしています。
6.私が手伝ったから早く終わったのよねなど、何かと恩着せがましいことを言ってくる先輩はさみしがり屋で承認欲求が強い人なのかもしれない。
7.親が言う「誰に育ててもらったと思っているの」的な話は実に恩着せがましい言説だと思っていたが、自分が親になったいま大学生の娘に同じことを毎日思っている。
8.恩着せがましい人というのは基本的に損をしたくないので、相手に投資した分をしっかり回収してやろうという心理が働いているのだろう。
9.当初担任はスピーチコンテスト出場に否定的だったのに、いざ大賞を受賞すると、俺が俺がと恩着せがましいことを言ってくるので呆れてしまいました。
10.社員が賃金交渉を持ち掛けても、社長は少ない給料でもお前たちを雇ってあげているのだと恩着せがましいことを言われるだけだ。

この言葉がよく使われる場面としては、いかにも恩に着せるように厚かましいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「恩着せがましい」はマイナスなメージで使われている言葉です。

「恩がましい」の例文

1.両親が恩がましい性格で嫌な思いをすることがあるので、成人したら一人暮らしをしようと思っています。
2.彼が恩がましい態度を取る人と知ってしまったため、別れることにしました。
3.彼は恩がましい態度を一切取らない、聖人のような人です。
4.恩がましい人は常に損得勘定で行動しているため、メリットがない行動は取りません。
5.あとで恩がましい態度を取られるくらいなら、最初から手伝わなくて大丈夫です。
6.彼の恩がましい物言いに辟易していたので、先日彼がミスした仕事をフォローした際に、ここぞとばかり恩がましい言い方で返してやった。
7.経済的に余裕も出来て、部下に奢ることも多くなったが、中にはあの上司は恩がましいからと避けられることもありました。
8.人気が出ることはいいことばかりではない。事務所の先輩は俺のおかげでお前の人気が出たのだから感謝しろと言わんばかりに恩がましいのだ。
9.先生は親身になっていろいろ教えていただいたのでずっと信頼していたが、今思えばそれは一種の恩がましさからだったのだろう。
10.困ったことがあったらいつでも連絡をしなさい。もちろん恩がましいことを言うつもりはないから安心しなさい。

この言葉がよく使われる場面としては、いかにも恩に着せるように厚かましいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「恩がましい」はマイナスなメージで使われている言葉です。

「恩着せがましい」と「恩がましい」はどちらもいかにも恩に着せるように厚かましいことを表しています。どちらの言葉を使うか迷よった場合、一般的に使われているのが「恩着せがましい」、一般的に使われていないのが「恩がましい」と覚えておきましょう。

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