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【会得】と【体得】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「会得」(読み方:えとく)と「体得」(読み方:たいとく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「会得」と「体得」という言葉は、十分に理解したうえで自分のものとすることという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




会得と体得の違い

会得と体得の意味の違い

会得と体得の違いを分かりやすく言うと、会得は論理的に理解して知識や技術を獲得することを表現する時に使い、体得は体験的に理解して知識や技術を獲得することを表現する時に使うという違いです。

会得と体得の使い方の違い

一つ目の会得を使った分かりやすい例としては、「突然物事を会得するきっかけがあったのは喜ばしいことだ」「会得ができるかは説明のわかりやすさと自分の努力に掛かっている」「大体の物事は誰もが会得できる才能を持っている」などがあります。

二つ目の体得を使った分かりやすい例としては、「正しい知識を体得するまで時間は掛からなかった」「今回のイベントを通じて体得したものが次回もきっと役に立つ」「この教室にいる全員が全員、体得者とは限らない」などがあります。

会得と体得の使い分け方

会得も体得もどちらも十分に理解したうえで自分の知識や技術とすることを意味し、同じように使われる言葉です。大きな違いはありませんが使われる場面が若干異なります。

会得は、会という漢字が望ましく思うことを得て満足することや、物事をはっきりと理解することを意味し、同じように手に入れることや理解することを意味する得という漢字と共に使うことで、十分に理解することを表します。

一方の体得は、体という漢字が身に付けることを意味することからもわかるように、実際に経験をして得たものを表す言葉になります。

つまり、会得は物事の道理を頭で理解する場合に使い、体得は実際に身体を動かし実践することで理解する場合に使うと区別されています。そのため、体得という言葉には、会得の意味が含まれていることになります。

会得と体得の英語表記の違い

会得も体得も英語にすると「understand」「master」「learn」となり、例えば上記の「突然物事を会得する」を英語にすると「understand something suddenly」となり、上記の「正しい知識を体得する」を英語にすると「master correct knowledge」となります。

会得の意味

会得とは

会得とは、物事を十分に理解して自分のものとすることを意味しています。

会得の読み方

会得は「えとく」という読み方をしますが、「かいとく」などの読み方をすることはありません。

表現方法は「会得する」「会得させる」「会得できた」

「会得する」「会得させる」「会得できた」などが、会得を使った一般的な言い回しです。

会得の使い方

会得を使った分かりやすい例としては、「子どもにひらがなを会得させるには書かせるのが一番だ」「素人にとっては老舗店の料理など会得できるものではない」「物の良し悪しを見極める能力はおのずから会得するものだ」などがあります。

その他にも、「他者に何かを会得させるには難しい言葉ばかりでは伝わらない」「教えを乞うことができない技芸は自ら会得する他ない」「最初はつまづいてばかりだったが今ではすっかり会得できたようだ」などがあります。

会得の会という漢字は、望ましく思うことを得て満足することや、物事をはっきりと理解することを意味しており、一方の得という漢字は手に入れることや理解することを意味します。

概念や理論などの知識を得て理解することを表すため、実際に自分で身をもって経験することができないものに対して使うことができます。

会得の対義語

会得の対義語・反対語としては、すっかりと忘れてしまうことを意味する「忘却」があります。

会得の類語

会得の類語・類義語としては、知識などを習って覚えることを意味する「習得」、知識などを取り込み完全に自分のものにすることを意味する「同化」、十分に理解して納得することを意味する「了得」などがあります。

体得の意味

体得とは

体得とは、体験をして理解し自分のものにすることを意味しています。

体得の読み方

体得は「たいとく」という読み方をしますが、「ていとく」などの読み方をすることはありません。

表現方法は「体得する」「体得できる」「体得した」

「体得する」「体得できる」「体得した」などが、体得を使った一般的な言い回しです。

体得の使い方

体得を使った分かりやすい例としては、「奇妙な術を体得したらしいが動きが不思議であった」「創作物を評価された時にも芸術の面白さを体得できる」「様々な文学を体得した作家の著書は今でも多く読まれている」などがあります。

その他にも、「子どもの感情を体得するためにも環境と表情を把握することに努め始めた」「恋愛の心得を体得する頃には自分は結婚できているのだろうか」「技芸の体得ができたとしても本番までには間に合わないだろう」などがあります。

体得の体という漢字が身に付けることを意味することからもわかるように、体得とは実際に経験をして得たものを表す言葉になります。

そのため、上記例文の「術の体得」「面白さの体得」「感情の体得」「恋愛の心得の体得」などのように、経験できることに関しては使うことができますが、「輪廻転生」などは実際に自分で経験できないため、「体得できない」などの表現でしか使えません。

体得の類語

体得の類語・類義語としては、努力した結果として成果が得られることを意味する「結実」、熟練して上達することを意味する「熟達」、物事について詳しく知っていることを意味する「精通」、十分に慣れて上手になることを意味する「習熟」などがあります。

会得の例文

1.新しいゲームを始める際に友人に説明をしてもらったことで、いろはを会得することができ、序盤からスムーズに進めることができている。
2.高校時代のバイト経験が接客スキルの会得につながったのか、大学時代も社会人となってからも対人コミュニケーション面で困ったことはあまりなかった。
3.マンガの主人公が新しい必殺技を会得しなければ自分の好きな敵キャラが倒されずに済んだが、それほどまでに強かったと言えるため嬉しくも思う。
4.言語を会得するにはそれ相応の時間を要するため、幼少期から学びに通っていたという子どもたちも多いが、それが弊害となったケースもある。
5.たった数回質問するのみで操作方法を会得することができる乗り物であっても、安全面に関する情報はしっかりと覚えておかなければならない。
6.水泳の飛び込みが苦手だったが上手な人の飛び込みを見ていて、私のは落ちているだけだ。飛ぶんだと本質とやり方を自分なりに会得し、以前より格段に上達した。
7.もしAIのテクノロジーがさらに発展すれば、老舗の秘伝の味を簡単に会得することも夢ではないと思います。
8.大学時代の一人暮らし生活では、不便もあったがいろいろ工夫することで生活の知恵を会得していくことができました。
9.彼は紛れもない天才だったが、天才が故に、誰かにスキルを会得させるだけの技術がなく、監督には不向きであった。
10.残念ながらプログラミングのスキルを会得したからといって、まともな会社のプログラマーになれるとは限らない。

この言葉がよく使われる場面としては、物事を十分に理解して自分のものとすることなどが挙げられます。

例文1や例文5は、実際に身体を動かしたことで物事を理解できたわけではないため、体得という言葉よりも会得という言葉が使われることが多いですが、どちらを使っても誤りではありません。

体得の例文

1.耳で聞いた単語や会話表現を覚えるというやり方が自分にとって一番効率的に、かつ最も早く諸外国語を体得できる気がした。
2.理科の実験では楽しみながら知識を体得することができるが、講義形式の授業ではあまり頭に入って来ず、苦しんだこともある。
3.生活の中で体得した感情およびその原因となった出来事は、今後他者を理解する時に大いに役立つことだろう。
4.先日体得した人命救助方法が役に立つ場面がこんなにもすぐ来るとは思っていなかったが、落ち着いて対応できたと思う。
5.長きにわたる訓練を経て体得できる技術を実際に使いこなし生業としている人が、何をモチベーションとしてきたのかを知りたくなる。
6.仕事上パソコン操作を覚えなければならなかったが、使っているうちに体得した技術や気づきで、今までの文書や表をもっとわかりやすくなるよう改善した。
7.アート作品は自分で作ってみることでその面白さを体得できるので、まずは実際に手を動かしてみましょう。
8.ハウツー本全盛の時代でも一朝一夕で体得できる技術はないのだから、毎日地道に練習するしか道はない。
9.国語教師は文章で出てきたエピソードを実際に生徒に体験させることによってより文章の内容を体得させようとしました。
10.中国語の発音は、いくら説明しても初心者には難しいので、何度も練習して体得してもらうしかないのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、体験をして理解し自分のものにすることなどが挙げられます。

例文3のように実際に体験したのかが不明瞭な場合には、体得ではなく会得という言葉が使われることもあります。

会得と体得は、どちらも「十分に理解したうえで自分のものとすること」を表します。どちらを使うか迷った場合は、実際の体験や経験を通して知識などを会得する場合に体得を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
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