似た意味を持つ「エゴサ」と「パブサ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「エゴサ」と「パブサ」という言葉は、「インターネットで検索すること」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
エゴサとパブサの違い
エゴサとパブサの意味の違い
エゴサとパブサの違いを分かりやすく言うと、エゴサは自分自身を検索することを表現する時に使い、パブサは特定の他者を検索することを表現する時に使うという違いです。
エゴサとパブサの使い方の違い
一つ目のエゴサを使った分かりやすい例としては、「彼自身エゴサしているため隠れるファンも多くいる」「エゴサで自分に対する辛辣な言葉を見つけてしまって心を痛めた」「フルネームだけでなくあだ名などもエゴサ対象になる」などがあります。
二つ目のパブサを使った分かりやすい例としては、「彼の言うエゴサはパブサのことだ」「パブサをして推しの評判を調べてみる」「商品を買う前にパブサをしてから購入を決断するため失敗があまりない」などがあります。
エゴサとパブサの使い分け方
エゴサとパブサのどちらの言葉も、インターネット上で検索することを表しますが、調べる人と調べる対象の組み合わせが異なります。
エゴサは、エゴサーチの略称で、自分自身についてネット検索を行うことを表す言葉です。その他にも、自分の勤める企業の商品やサービスや、自分が関わる作品などを調べることもエゴサに当たります。
一方のパブサは、パブリックサーチの略で、他者に関する情報をネットで検索することを表す言葉です。人だけではなく商品やサービスに対しても使われています。
つまり、エゴサは自分で自分自身の評判などを調べて確認することを意味しますが、パブサは調べる側の人間とは別の対象を調べて確認することを意味します。そのため、エゴサとパブサは対義語・反対語の関係にあります。
今日では、「話題の俳優をエゴサしてみる」など自分自身ではなく他者についてや話題の物事について調べることを全て「エゴサ」と表現する人もいますが、この使い方は誤りで「パブサ」という言葉が適した表現と言えます。
エゴサとパブサの英語表記の違い
エゴサを英語にすると「googling oneself」「egosearching」となり、例えば上記の「彼自身エゴサしている」を英語にすると「googling himself」となります。
一方、パブサに当たる英語はなく、「search for someone」という表現で「他者を調べる」という表現になります。
エゴサの意味
エゴサとは
エゴサとは、インターネット上で自分自身を検索することを意味しています。
エゴサの使い方
エゴサを使った分かりやすい例としては、「毎日エゴサをして他者からの反応を伺ってしまう」「エゴサで誹謗中傷が目に入ると悲しい気持ちになる」「まさかエゴサをして個人情報が見つかるとは思っていなかった」などがあります。
その他にも、「エゴサをして新商品を消費者がどう感じているのかを調べる」「エゴサはアンケート調査などに掛かる費用を抑えることができる」「検索エンジンだけでなくいくつかのSNSでエゴサをすることで様々な意見を取り入れることができる」などがあります。
エゴサはエゴサーチの省略語
エゴサはエゴサーチの略で、自分や自己を表す「ego」と検索することを意味する「search」を組み合わせてできた言葉です。ただし、英語では「egosearching」「egosurfing」という表現がされています。
自分自身だけでなく、自分が勤める企業であったり、自社商品やサービスなどの評価や評判を調べるために検索することに対してもエゴサという表現が使われています。
エゴサーチは2016年に「今年の新語」に入賞
この言葉は2006年ころから使われ始め、2016年には「今年の新語」にも入賞し、2018年には辞書にも掲載されるようになりました。
しかし、エゴサによって他者がどういう感情を自分自身や自社商品に抱いているのか率直な意見を知ることができる一方で、誹謗中傷を目にすることも増えたことで精神的な苦痛を受けることもあるという弊害が発生するようにもなりました。
パブサの意味
パブサとは
パブサとは、インターネット上で調べたい人の名前で検索して情報を得ることを意味しています。
パブサの使い方
パブサを使った分かりやすい例としては、「パブサをしようと検索欄に入力したらサジェストに様々な単語が出てきた」「パブサという言葉にあまりなじみがない」「Twitterで暇さえあればパブサをしてしまう」などがあります。
その他にも、「パブサして苦手なものを見つけたら先行ブロックする話を聞いた」「無断転載画像がパブサした多くの人の目に触れた」「ライブ終了後にパブサをしたらセットリストをしている人がいた」などがあります。
パブサはパブリックサーチの省略語
パブサはパブリックサーチの略で、公共を表す「public」と検索することを表す「search」を組み合わせてできた言葉です。しかし、英語には「public search」という表現はなく、パブサに当たる表現もありません。
また、日本でもパブサという言葉は一般的にはあまり使われておらず、「エゴサ」とは異なり辞書への掲載もありません。
そのためか、自分以外や話題になっている事柄に関して検索する場合にも「エゴサ」という表現が誤って使われていますが、「あの事故についてエゴサしてみる」などの表現では「パブサ」を使うのが正しい表現とされています。
パブサの類語
パブサの類語・類義語としては、調査や研究をすることを意味する「リサーチ」があります。
エゴサの例文
この言葉がよく使われる場面としては、インターネット上で自分自身を検索することなどが挙げられます。
例文2のように、他者を自分で調べることに対してエゴサという表現を使うのは誤りです。
また、例文3のように、自社商品や自身の勤める企業名などで検索することに対してもエゴサという言葉が使われています。
パブサの例文
この言葉がよく使われる場面としては、インターネット上で調べたい人の名前で検索して情報を得ることなどが挙げられます。
上記のどの例文も、パブサをエゴサという言葉に置き換えて使うことはできません。
エゴサとパブサは、どちらも「インターネットで検索すること」を表します。どちらを使うか迷った場合は、自分自身を検索することを表す場合は「エゴサ」を、特定の他者を検索することを表す場合は「パブサ」を使うと覚えておけば間違いありません。